お見舞いに行く道すがら
「ユカリちゃんがパッキーちゃんの家覚えていてくれて助かったよ」
もうすぐパッキーちゃんの家ってところで、コリスちゃんが話しかけてきた。
カエルのレインコートと長靴をはいた子どもが二人、近くを走り抜ける。
「あれからちょくちょくお世話になってね。そのせいかな」
「私を頼ってくれても良いのに」
なにか思うところがあるのか、コリスちゃんは意味ありげに話す。
「ちょっと盛り上がった話があって」
コリスちゃんには素直に話そう。だって友達だから。
「魔法の話」
「ああ。私が学校お休みしたときの」
「うん。みんなから温かい目を受けたやつ。パッキーちゃんとは話が合ってね」
「そっか、それで」
「コリスちゃんは信じる?」
「そりゃね。使えたら良いなって思うよ」
納得したように首を縦に振った後、コリスちゃんは付け加えた。
「でもまずは自分の力でやってみて、それからかな」
そうコリスちゃんが話す中、パッキーちゃんの家が見えてきた。
パッキーちゃんの家の門にある呼び鈴を鳴らす。
「はーい」
「やっほー、お見舞いに来たよー」
「こんにちは、ノート持ってきました」
パッキーちゃんの声がして少し待つと玄関が開き、パッキーちゃんが出迎えた。
足には包帯がまかれていて痛そうに見える。
(前の私みたいなものだよね)
春先のことを思い出し、懐かしさを感じた。
パッキーちゃんに案内され、コリスちゃんと一緒にお邪魔することにした。
「あれ?おうちの人は?」
「今お出かけ中、だからちょっと大変なんだ」
コリスちゃんの質問にパッキーちゃんは答える。
「それより、リンゴ買ってきたよ。一緒に食べよう」




