雛菊ちゃんとおばあちゃんの家に⑱本格的流しそうめん
「みんあ、ちょっと手伝ってくれないか?」
11時ごろ、庭からおじいちゃんに呼ばれる。ゲームを中断し中庭に出るとおじいちゃんが倉庫から竹を運んでいる。何してるんだろう?
「昼はご近所さんを呼んで流しそうめんをするから、その準備を手伝ってほしいんだ。瀬奈ちゃんと雛菊ちゃん、この竹をこういう風に支えていてくれないかい?」
じいちゃんが細い竹をクロスに交差して実践してくれるので二人はその通りに支える。
「大地はこの麻縄で固定してほしいんだ。これを一周として、3周したらこっち側で結んでくれるかい?」
じいちゃんの説明通りに荒縄を使って交差した竹を固定する。やり方は簡単だけどきちんと締めないとほどけちゃうから力を入れないと。おじいちゃんはその間二人が支えている竹の足元を固定していく。
「できたよ、じいちゃん」
荒縄の固定が終わったらじいちゃんに報告。じいちゃんがきちんと固定されているか確認して
「よし、いい感じだ」
じいちゃんの合格ももらえたので同じように組み立てていく。組み立てた支えだけどあとから来た近所の人が別の竹をはめながら完成させていく。
「まずは子供たちから並んでね」
ご近所さんも集まり流しそうめんが始まる。何回もしたことあるけどすっごい楽しいよね。ほら、初めてやる雛菊ちゃんなんてすっごいワクワクしてるよ。
「ほら、雛菊ちゃん。ここなら取りやすいよ」
「はい」
「じゃあ、始めるわよ」
近所のおばさんがそうめんの束を竹の通路に乗せる。竹の通路に乗ったそうめんは水流に乗ってこちらにやってくる。この水は畑に使われている湧水を使っているからお金はかかってないんだって。
「えい!」
「ナイスキャッチ雛菊ちゃん」
初挑戦だけど雛菊ちゃんはうまくそうめんを掬って
チュルチュル
「すごく冷えてて美味しいです」
だよね。普段のそうめんもおいしいけど、流しそうめんの時はすごくおいしんだよ。
「てんぷらもおいしいわよ」
おばあちゃんたちが挙げてくれた山菜やかき揚げを麺つゆに浸して食べる。まだ暖かくてサクサクしててすごくおいしい。そうめんはさっぱりしてるから、味が濃い揚げ物と一緒に食べたらすごくおいしいんだよね。
「お姉ちゃん、これ読んで」
「お姉ちゃん、これ美味しいよ」
雛菊ちゃんは集まった近所の子どもたちにいろいろ話しかけられている。僕もだけどこの町だと都会の子供って珍しいし、みんな人懐っこいからすぐに話しかけてくれるんだよね。
「兄ちゃん、だっこ!」
「わかったよ」
僕の方にも幼稚園ぐらいの子供がたくさん来ている。久々に帰ってきたし交流しないとね。




