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平原の封印の鍵争奪戦4 最後の必殺技

 まずい!

 まずいぞ!

 俺のアイテムボックスが全く効かない敵が現れた!

 スライム君はドスの効いた声で不敵に笑う。

 

「さてと、遊ぶのに飽きたしそろそろトドメを刺すかな!」

 

 スライムが俺に向かって不敵な笑みを見せる。

 まさか雑魚中の雑魚、経験値の肥やしの代表選手のスライムにやられるとは思ってもいなかった。

 最悪!

 俺の人生もここで終わりか……。

 くう!

 悔しい!

 美味いもん食って食っちゃ寝したかったぜ!

 勇者になってハーレム作って女の子にチヤホヤされたかったぜ!

 

 もう武器も無いし……どうする?

 って、もうどうにもなんねーよ!

 せめてアウ王女だけでもアイテムボックスから出して逃がしてやるか。

 一応嫁だしな。

 初体験の相手だしな。

 記憶を綺麗サッパリ消されたから気持ちいい事なんて全然覚えてないけどな!

 俺はアウ王女が俺の記憶を消した事で、冥土に土産で持っていく初体験の記憶を失った。

 俺の人生、何にも残るものが無いじゃねーか!

 アイテムボックスからアウ王女を取り出す。

 記憶を消したアウ王女に呪いの言葉を吐こうとすると、アウ王女は間抜けな声を上げた。

 

「あれ? 私助かったの? スライムやっつけた?」

「よく見ろよ! あそこでスライムが元気に跳ねてるだろ!」

「倒して無かったのね。あんたなにやってるのよ」

「仕方ないだろ。俺の攻撃が全く効かないんだよ! もう使えそうな武器もない! もう無理だ! お前だけでも逃げろ!」

「なに言ってるの! 私達夫婦じゃない! ピンチな時に助け合うのが夫婦よ!」

「お、おう」

 

 アウ王女の口から夫婦とか助け合うとかそんな言葉が出てくるとは思わなかった。

 もしかしてアウ王女は俺の事好きなのかな?

 いや、そんな事は有るはずが無い。

 俺の能力を利用したいだけだ。

 俺と夫婦になったのも、ここに一緒に居るのも俺の能力を利用したいだけ。

 俺の事が好きなんじゃない。

 そんな事を考えている俺にアウ王女が声を掛けて来た。

 

「まだ武器残ってるんでしょ?」

「いや、水も石もアリの唾液も使ったし、奴を取り込もうとしても無理だった」

「それならまだ武器残ってるじゃない!」

「あるのか?」

「火球よ! 前に砂漠の街で取り込んだでしょ? あれ使えるんじゃないの?」

「お! その手が有ったか!」

 

 俺は倉庫の中から京子の放った大火球を渾身の力を込めてスライム君に向かって放つ。

 凄まじい速度で撃ち出された大火球は発射と同時にスライム君に着弾!

 そして大爆発!

 スライム君は火球を取り込む暇も無く焦げ焦げだ!

 ぶすぶすと音を立てて煙が出ている。

 

「うぎゃーー!!」

 

 断末魔を上げるスライム君。

 

「やったわね!」

「やったな! お前のアドバイスのおかげだ!」


 燃え盛るスライム君は黒焦げになりながら湖目指して地面を這う。

 湖の水で火を消そうとしたが辿り着く前に息絶え、最後はヘドロが流れる様にズルズルと湖に滑り落ちた。

 それを見て手を取り合って喜ぶ俺とアウ王女。

 俺達はついにスライムを倒した。

 強敵だった!

 ありえない程の強敵だった。

 生の喜びを噛みしめる俺達に爽やかな朝の日差しが降り注いだ。

いつも読んでくれてありがとうごさいます。

やっとスライム君を倒せました^^

 

 *

 

(連載中)

クラスごと集団転移しましたが、一番強い俺は最弱ランクの商人に偽装しました。

http://ncode.syosetu.com/n7017dt/

水土更新予定

※書籍化作業中です


スキルの間違った使い方 。~アイテムボックスで魔王討伐!~

http://ncode.syosetu.com/n7297ec/

平日(月火木金)更新予定

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