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ケモミミ探検記  作者: 白柴える


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3/9

3わん


 ざわざわ


「⋯⋯あれ!

 帰ってきたぞー!」


 変な少女のおかげでなんとか村に着くと、心配した村人たちに出迎えられた。


「エル、無事でよかった!」


「大丈夫?!」


「皆ごめん、魔物の群れに襲われて足ひねっちゃった」



「しぃちゃんが助けたんだよ!」



 黄色い細長いものが言い、誇らしげにしている。


 じーーー⋯


 村人からは怪しいものを見る目で見られている。


「⋯⋯この黄色いのは?」


「そうそう、ちょっとこの子変わった格好だけど、なかなか強い獣人で!ここまで支えてくれて、無事に帰ってこれたのもこの子のおかげ!」


 手当を受けながら、口早に説明した。


「そうなのか??」


「仲間を助けてくれてありがとう」


「えへへ!頭の中の声さんが「お礼もしたいし、うちに泊まっていってよ!服もかすしーっ」


 これ以上、怪しまれても⋯⋯


「?そうだな、じゃあお母さんにも伝えておくよ」


「あーうん、ありがとう」


 うちに到着し、支えられながらソファに腰掛けた。


「ありがとう」


「わふーん!」


 シィは撫でてくれとばかりに目をキラキラさせている。


「⋯⋯え?」


 黄色いとんがりがなんかこちらに向いている。

 刺さないよね⋯⋯?


「⋯⋯」


「なでなでは?」


 とんがりを撫でればいいのか⋯⋯?


「⋯⋯撫でてほしいの?」


「わん!」


 わさわさわさわさ


 果たしてそれでいいのかわからないが、とんがりを撫でてみた。なんか違う気も⋯⋯


「ここがエルのおうちか!なんか角とかいっぱいー」


「狩人だからさ、普段は動物や魔物を狩るのがお仕事。でも群れで来られるとさすがにね」


 くんくん匂いを嗅いだり、部屋の中を歩き回っている。


「シィはすごいね」


「あう?」


 部屋の匂いを嗅ぎながら、きょとんとしている。


「あの魔物の群れを追い払うなんて、なかなかだよ」


「わふふーっ」


 バンッ


「――エル!!」


「げ母さん」


「もう、何やってんの!?!?

 心配したんだから!!」


 バシッ

 けが人でも容赦なくはたかれた息子。

 母はゴールデンレトリバーという犬の獣人で、幼い頃に森に捨てられたチータ族の自分を拾って、女手ひとつでここまで育ててくれた。


「いでっ」


「これだから、あんたはっ⋯⋯くどくど」


 ひとしきり、お小言を言われ終わると、黄色いのに目がいった様子。


「⋯⋯で、そちらは?」


「森で助けてもらって」


「しぃちゃん!」


「あら可愛い♪」


 いやいやいやいやいやっ


「え普通に見て、おかしくない?」


「まー少し変わってるね」


「それだけ?!」


 さすが、チータ族の捨て子を育てた犬母は肝がすわっている。


「昔エルのために買った服着る?娘が欲しかったから、着てもらえるとうれしいわ〜」


 幼いときは髪が長く可愛い容姿だったせいか、女装させられたことがあり、その流れでたくさん服を持っていた母。


「複雑だけど⋯⋯まぁ、いまはありがたいよね」


 この服では怪しすぎるし⋯⋯


「しぃちゃん、これがいい!おねえちゃん可愛いって言ってたもん」


「いやいやいや、あなたは着替えてください」


「むー」


 むくれ顔でぶーたれるシィさん。


「シィちゃん、これからおいしいごはんよ〜せっかくお気に入りのお洋服なら、汚さないように着替えようか〜」


「うーん、わかったー!」


 シィは少し悩んで意外とすぐに納得してくれた。

 さすが子育て経験者。




 待つこと少し⋯⋯




「可愛いがすぎるわーっ!」




 !!




 つづく

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