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メモリーズ(仮)  作者: 御厨 郁葵
第一章 旅立ち編
16/32

13話 お願いマイケル

雨風が大変でも私は元気です。

皆様はどうでしょうか。

13話です。サイドチェストしながらでも駄文をお楽しみください。

更に次の日

いつもの如く俺はカウンター席に座っていた。

「すっかり馴染んでますね。マスター。」

シアンがやってきて隣に座った。

「なんか、やることがないとこうしてるのが普通って感じてきた。」

「随分庶民的な普通ですね。」

「庶民……まぁ、そう言われたらそうだな。バーでいつも黄昏ている常連客的な感じ。」

「こうしてモブキャラは作られる。」

「待て待て、それだけは嫌だ。」

思わず立ち上がる。

「あ、モブが立った。」

「誰がモブだ。」

「いいじゃないですか。モダンボーイ。」

「なんか嫌だ。なれるなら主人公になりたい。」

ここはマジなトーンで話させてもらおう。

というか本当にモブ認定されるのが嫌なんだけど。

「主人公……マスターが?」

「なにその「なにこいつ夢見てるんだ」的な物言い。」

「いや、「寝言は寝てから言え」と思っていました。」

「わーお。想像よりちょっと酷かった。」



とまぁ、こんな雑談ができるほどラーメン屋……もといギルドは今日も平和だ。

「大将ー、いますかー?」

「ごめんね。大将今ちょっと出ていってるみたい。」

カウンター内に問いかけたら、女の人の声がかえってきた。

「あれ? はじめましてだね。大将に何か用?」

「ええと、貴女は?」

「私? 私は叶多(かなた) 若葉(わかは)。ここの受付嬢をしているの。」

「ああ、流星祭やらなんやらで出ていった人ですか。はじめまして。」

「はじめまして。それより、大将に何か用?」

「あ、そうそう。」

ここで本題を思い出す。ポケットから紙を取り出す。

「これの解読を頼みたくて。」

昨日冥界で発見した……というか、いつのまにか持っていた紙をカウンターの上に置く。

「うーん、私は読めそうにない……というより、これって文字なの?」

「それすらわからないというか……物知りそうな大将ならわかりそうというか……」

「あー。大将って物知りそうだからね。」

「けれども、いないとなると……詰んだっぽいですね。」

「あ、けど、読めそうな人なら心当たりが……」

「ありますか?」

「ないわ。」

「ないんかい!」

思わずずっこけた。

……やべ。後ろのおっさんにめっちゃ白い目で見られてる。

「けど、そのうち大将戻ってくるかもよ。

さ、今日の依頼聞いていく?」

「イベント会話の後に急にいつも通りのボイス付き台詞を言う受付嬢っぽい切り返しをされても……」

「お、伝わる人?」

「そこそこは。」

「じゃあ君を見込んでちょっと頼み事いい?」

「あ、やっぱり依頼されるんだ。」

大将からだけじゃないんだ。このシステム。



「あ、ハルト。今回は同行してくれるの?」

「っぽいわ。ええと、貴族犬の討伐だっけ?」

ラーメン屋の店先で秋葉と合流した。どうやらおんなじ依頼を頼まれたらしい。

ゆかりとシアンは何やらお取り込み中だったから……って、ここ毎日お取り込み中なんだよな。なんなら、本来主従関係や同盟関係がない秋葉の方が付き合いがある気がする。

「あれ? このスライムは?」

「あ、俺の連れ。」

俺がこの世界に来て間もない頃に出会った緑色のスライム(lv2)。ピョコピョコと跳ねている。かわいい。

「かわいい。」

「ほんとにな。」

ついでに俺の真下の魔方陣もくるくる回っている。

……まぁ、俺が今の今まで魔方陣について触れていなかっただけで、本来は地下探索の時も流星祭のときもずっと足下にいてくれてたんだせどな。

「話変わるけど、もう一人の人遅いね。」

「確かに。って、もう一人来るのか?」

「っぽいよ。ほら。」

秋葉がパネルを出して見せてくる。

某モン◯ンリスペクトのクエストボード(若葉さん製作)にはもう一人の名前があった。

「ええと、マイケルさんがまだなのか?」

と、こっちに向かって走ってくる人影が一つ。

「Oh、オ待タセシマシタ!」

走ってきたのはめっちゃ日焼けしているめっちゃ背が高いめっちゃマッチョのめっちゃマイケルだった。

「めっちゃマイケルって何だ……」

「なにそのいきなり◯テーキの姉妹店っぽいの。」

「何を売っているんだ……」

「うーん? マイケル専門店みたいな?」

「ナニヲ話シテイルノデスカ?」

「「何なんだろう……」」



ということで、(どういうことだ)依頼された場所に向かう。

前に身長2m越え(推定)の屈強な男マイケルが堂々と先陣をきって歩いている。その後に身長約170cm(確かそうだったはず)、ちょっと浮いてる(物理)の俺と身長155cm(推定)の秋葉が並んで歩いている。そしてその後ろをピョコピョコとスライムがついてきてる。謎の構図。

信じられるか? これ、パーティー登録たるものをしてないんだぜ。マイケルさんに至っては全員初対面だぜ。

「で、どこに向かっているんだ?」

「王都よ。最近貴族犬がうるさいんだって。それで討伐依頼が来ているのよ。」

「ん? あんまり乗り気じゃないっぽいが。」

「まぁね。行けばわかるわ。」

進む度に秋葉がちょっと憂鬱そうな顔になっている。

それとは逆に、前を行くマイケルさんはめっちゃルンルンだ。

「hey! 二人トモ、到着シマシタヨ!」

そんな話をしていると目的地に着いたようだ。



人が栄えている城下町の路地裏。そこには

「なによ! ここは汚れたあんたたちが来る場所じゃないのよ!」

うるさい犬がいた。

「なにあれ。」

「貴族犬。」

「聞いてるのは名前じゃねえ。」

「トイプードル。」

「犬種でもねえ。」

「自分の事を高貴だと思っている厄介犬。」

「把握。」

秋葉の顔が死んでいた。

「hey! dog! ココハ君タチノ縄張リジャナイデース!」

マイケルさんは説得を始めた。なにこのカオス。

「なによ! 自分の立場も知らない汚れた男ね!」

「自分の立場を知らないのはどっちだ……」

「なに? この私に歯向かう気?」

うわ、俺にターゲットきた。

「別に? そんなこともないですよ。ただの独り言です。」

「ムキー! こいつ私の事がわかってないわね!」

「うわ、めんどくせ。」

「ムキー!」

めんどくせ。そりゃ秋葉こんな顔になるわ。

「その何も取り柄のない不細工な顔で私に指図しようものなど、常識外れも程がありますわね。」

「……」

何も言い返せねえ。顔については自分から言及できるほど良い顔じゃねえし……ってか、マイケル! そこでボーッと見てないで何か介入しろよ! 秋葉は……察しがつくけどよぉ! マイケルは大丈夫だろーが!

「そこの女も気にくわないわ!」

あ、秋葉に矛先が。

「何よ。またそんな汚らわしいマフラー巻いちゃって。そんなに大事なの? その燃えたボロキレが。」

秋葉は心底めんどくさそうな感じと不快感を漂わせてその……犬を見ている。何か呟いたようだったが、口元がマフラーで隠れててよくわからなかった。

「それにその顔よ。何も反論できなさそうな不細工な顔よ!」

「いや、こいつの顔については何も悪くないだろ。むしろ良い部類に入るだろ。」

「うるさいわね!」

「うぐっ……」

横腹に犬のタックルが飛んできた。なるほどなマイケル。確かに介入すべきじゃないぜ。

「それに何かガヤを起こしているらしいじゃない。」

「っ! うるさい!」

……なんか周囲の熱が秋葉に集まってるんですが。熱いんですが。

「巷はその噂で持ちきりよ。おまけに[ピー]の[自主規制]の[しばらくお待ちください]で……」

「っ! [ルナティックフレイムバースト]!」

その瞬間、都に爆風が吹いた。



[死因:デリカシー]

「俺のせいじゃなくないか!?」

[私に言われても……]

「ってかなんであんなことに……」

[討伐しに行ったのでは?]

「確かにそうだけど。」

[というより、どうやって戦うつもりだったのですか?]

「どうやってって、あの傘とか使って……あれ?」

……パッと取り出せない。

[そんなので戦えますか?]

「やっと取り出せたって……ああ、多分無理だ。」

[……クラフター検定を受けることをお勧めします]

「クラフター検定?」

[また大将にでも聞いて下さい。あと、職人に新しい武器の作成を依頼しておきます]

「……毎度ありがと。」



戻るとそこは地獄のような場所だった。

ポスターなどのものは燃え尽き灰になり、ちらほら布の残骸が燃えていた。

スライムはめっちゃ弱っていて(よく生き残ったな……)当事者の秋葉は地面に伸びていた。

そしてただ一人、屈強な男マイケルが無傷で立っていた。

「ええと、どうしてこうなった。」

「Oh,ladyヲ怒ラセレタラ大変ナコトニナリマシタネ。」

「あの犬は?」

「灰トナリマシタ。」

どんだけ火力あるんだよ。ってかマイケルやべえな。ってかまだ生きてるスライムも大丈夫か? 今にも残りの水分蒸発して跡形もなくなりそうで怖いんだけど。

「とりあえず、治療と達成報告のために帰らなきゃな。」

「Oh,ワタシ、teleport使エマス。帰リマショウ。teleport!」

ちなみにここが今回唯一マイケルさんが役に立った場面である。



ここから話が発展します。(願望)

タイトルは……本文書き終わったあとにふっと思い浮かびました。

私はダンベルは持てません。


次回[奉死]

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