第24章 二人でつくばサーキットを走る
茉白がバイトから帰ってくるとセファーにヘルメットとレーシングスーツが目に入った。パソコンの前に座り電源を入れてつくばサーキットのコース案内を覗いた。「ふふーん!こんなコースなんだ。」独り言を言って頭の中でシミュレーションをして走った。「ムズいのは第1コーナーだな!紬ちゃんの性格だとブレーキは踏まんだろうな?」茉白は分析をした。そしてネットパトロールをしていたらとんでもない書き込みを見つけた。「自衛隊を乗っ取って、国会議事堂にミサイルをぶち込んで下さい。あなた達なら出来ます。」だってよ!「人殺しじゃない?出来ない事はない!」茉白は心の中で思った。「私には出来ない。」独り言を呟いた。それを模倣グループ、トムフォックスがやってのける。
茉白が朝6時に起きると紬がパンを焼いていた。「おはよう。紬ちゃん。早いね。有り難うね。」茉白はフライパンでパンをやいている紬の後姿に声かけた。「おはようございます。今日はお願いします。」紬は振り向いて茉白の顔を見て微笑んだ。「こちらこそ!コースの研究したけど第1コーナーが厄介だね。」茉白は昨晩の自分のシミュレーションを話た。「うん。私は手前でなるべくブレーキを踏まないよう我慢する。ギア・ダウンでエンジンブレーキを利用する。立ち上がりが遅くなるから。早く食べて行きましょう?」紬は入れ込んでいた。「おはよう。」柚葉は起きて来て椅子に座った。「茉白さん。いつも美味しいご飯ありがとうございます。二人で美味しくいただいてます。」柚葉は茉白の顔を見た。「今日、紬ちゃんとつくばサーキット走るんですね。紬ちゃん。気をつけて運転してね。」柚葉は二人の顔を見た。「わかってるって!」紬は柚葉の顔を見て微笑んだ。「私、楽しみにしてるから、紬ちゃん。」茉白は紬の目を見た。「お待ちどうさま。パン焼けました。」紬は先に茉白に出した。コーヒーも出した。「有り難う。いただきます。」合掌してパンを食べた。「柚葉さん。待って下さい。」紬は柚葉を見た。「お待ちどうさま。パン焼けました。」紬は柚葉の前にパンとコーヒーを出した。「有り難う。いただきます。」合掌してパンを食べた。「茉白さん、とらえもんの会社にランサムウェア仕込んだんすね。」柚葉は茉白の顔を見つめた。「やったけど彼達そっちのプロだから降参しないで復旧させちゃうと思う?」茉白はニヤけながら柚葉の顔を見つめた。「その可能性大ですね。降参したらもうけものですね?」柚葉も茉白の顔を見つめた。「ご馳走様でした。」紬が合掌して先に食べ終えた。「ご馳走様でした。」合掌して茉白も食べ終えた。紬がお風呂へ行きシャワーを浴びて出て来た。茉白はその後にシャワーを浴びた。ソファーの上の白いレーシングスーツを着た。足が長いせいで丈が短かった。レーシングブーツを履くからちょうど良い感じだった。「茉白さん、似合いますね。」紬が茉白を上から下まで見て言った。柚葉は自分の部屋からオレンジのレーシングスーツに着替えて出て来た。「準備オッケー!」紬が茉白の顔を見た。茉白は、ソファーに座りスマホでバラードを流し始めた。ブルートゥーススピーカーから良い音でボリュームひかいめに流した。オフコースだった。(僕の贈りもの)がかかった。「私、この曲好き。」紬が言った。二人はソファーに肩を並べてスピーカーに向かって座って聴いていた。(秋の気配)(眠れぬ夜)(愛を止めないで)(愛の歌)(ワインの匂い)「わあ!オフコース聴いてるの?」柚葉がシャワーから出て来て言った。「私、好きだよ。」柚葉は二人の顔を見た。「うん。私も好きです。」紬が言った。「柚葉ちゃん。今晩、何食べたい?作るから?」茉白が柚葉の顔を見た。「焼肉。」柚葉が茉白の顔を見て微笑んだ。「焼肉か?牛肉だよね。和牛しますか?焼肉コンロも買っておくね。」茉白は二人の顔を見た。「私達、早いけど行くね。」紬が柚葉の顔を見た。茉白はレーシンググローブをつけて、ヘルメットを持った。「あら!茉白さんがドライバーみたい!」柚葉が叫んだ。「あら!そう。ワハハハ!」茉白は笑った。玄関でレーシングブーツを履いた。紬もレーシングブーツを履いた。「いってきます。」二人は玄関を出て行った。「紬ちゃん、無茶な運転しないでね。行ってらっしゃい!」柚葉はそういうと二人がエレベーターに乗るまで見送った。「あ~あ!行っちゃった!今晩の事言えなかった。」柚葉は少し、レズの事を口に言えなくて落ち込んで部屋に入ってコーヒーを淹れたて出勤までタップダンスの映像を見て過ごした。
車に乗った二人は「茉白さん。このナビ、ブルートゥースついているから好きな音楽かけてください。」紬が言った。「あら!凄いわね。遠慮なくピアノ・ソナタ集かけるね。まずは、ベートーヴェン月光から。」茉白が言うとスピーカーから良い音でピアノの旋律が聴こえて来た。「スピーカー良い音だわ!」茉白が言うと「BOSEのスピーカーだから。前のオーナーもクラッシックが好きで茉白さん同様ピアノ弾くんだって。この車修理に八百万円かかっていたんだって!それを二百万円で譲ってくれたんだ!中古車販売店で買うとうん千万円する車なんだよ。これ、私ラッキーだったんだ。事務の天宝喜さんの旦那さん。」紬が言った。しばらく走るとつくばサーキットに着いた。受付をすませてトランスポンダーを借りた。「同乗者がいる事を告げた。」二人は車検場に向かうと係員の桑田さんが居た。「こんにちは。車検お願い致します。」紬が言うと「走りに来たのか?そちらは同乗者かな?」桑田は二人の顔を見た。車の点検を軽く済ますとオッケーを出してくれてトランスポンダーを運転席のガラスに貼ってくれた。二人の身体を見渡しブーツ、グローブ、ヘルメットをチェックした。ピットまで車を運んだ。紬はスタート地点まで車を出した。隣には茉白が座っていた。「茉白さんが乗ってると緊張すんな!」独り言を言うとアクセルを2回踏んだ。良い音がした。紬は息を整え自分のタイミングでスタートした。今日は貸切だった。茉白は身体が後に持っていかれ「心の中でブレーキ踏め」と叫んでいたが紬はノンブレーキでシフト・ダウンだけで第1コーナーを制した。「ブレーキふみなさいよ。」茉白は叫んだ。そのおかげで出口をスムーズに立ち上がりエス字コーナーへと入って行った。茉白は左右に身体を振られた。次に待っているのは第1ヘアピン。Gが身体にかかり飛ばされそうになったがレカロシートがしっかり身体を包みこんでくれていた。紬はスピーディに安全に運転していた。ダンロップコーナーに入りアジアコーナーを抜け、第2ヘアピンへバックストレッチを130キロで走り最終コーナーに入りシフト・ダウンをしながらノンブレーキで制し出口付近でギアを6速に入れてアクセルをベタ踏みしゴール手前で180キロをマークし、2周目の第1コーナーにシフト・ダウンで入りまた、ノンブレーキで制し「ブレーキふみなさい。」茉白はまた怒鳴った。それから3周4周で茉白は車から降ろして貰ってスタンドから観戦した。ホームストレートを走るNSXはカッコ良く見えた。紬は10周回ってピットに車を入れた。茉白はスタンドを後にしてピットへ向かった。「茉白さん、どうだった?」紬は茉白の顔を見て尋ねた。「面白かったけどあなた、ブレーキふまないんだもの教習所でカーブ手前でブレーキを踏めって習わなかった?ちょっと怖かった。私も運転させて!」茉白は紬に頼んだ。「いいけど、茉白さん、ライセンス持ってないから無理かも?桑田さんに聞いてくる。」紬は桑田に聞きに行って帰って来た。「私が同乗すれば良いと言われたけどドウする?」紬は茉白の目を見つめた。「運転する。紬ちゃん頼みます。」茉白は紬の目を見つめた。エンジンがかけっぱなしの運転席に茉白は乗り込んでスタート地点まで車を動かした。「うわあ!ブレーキ効く!」茉白はブレーキを踏んで思わず声が出た。茉白は息を整えアクセルを踏んでギアをローに入れてタイヤを鳴らしながらスタートを切った。2速3速とギアチェンジし車のチカラで身体を後に持っていかるながらシフト・ダウンしながら第1コーナーの手前でブレーキを踏んだ。なんなくコーナーをきれいに回って立ち上がりエス字コーナーをスルスルと走り第1ヘアピンをGを受けながらターンし、ダンロップコーナーに入りアジアコーナーではアクセルを踏んだ。第2ヘアピン前でシフト・ダウンをしなんなく回った。出口でアクセルを踏みこんでバックストレッチでは120キロくらいのスピードに達していた。紬より遅かった。最終コーナー手前でブレーキを踏みながらシフト・ダウンをした。立ち上がりはアクセルを思いっきり踏み込んだ。ストレートでは180キロを計測し。3周回って終了した。ピットに戻って、ヘルメットを取ると息が上がっていた。「気持ち良かった。紬ちゃんの車速い。感動したけど怖かった。ブレーキふんじゃった。」茉白は終始笑顔だった。「時間だから終わろう。ご苦労さま。」紬が茉白の肩を叩いた。二人は車を駐車場に停めて受付まで行きトランスポンダーの返却とリザルトをもらい会計をした。お腹が空いたので途中のラーメン屋でラーメンチャーハンを食べた。竹園まで戻ってくる途中で松代のカインズで焼肉のホットプレートを買って隣のベルクで和牛と焼肉のタレと野菜を買ってマンションへ帰った。茉白は貰って来たリザルトを見て驚いた。「私、3周目の1分10秒がベストリザルトだわ。紬ちゃんは9周目の1分6秒853がベストリザルトだった。紬ちゃんと約13秒差か!どうしてもブレーキ踏んじゃうものその分は遅いのわかってる!」茉白はそう言うと紬の顔を見て悔しそうな顔を見せた。「私、速くなってる2秒も。嬉しい!」紬は喜んだ。「紬ちゃん。焼肉、柚葉ちゃんが帰ってからで良いよね。ミネラルウォーター飲む?」茉白は冷蔵庫からミネラルウォーターを2本出して1本を紬に渡した。茉白は和牛をお皿に盛りつけて野菜を食べやすい大きさに切ってお皿に盛りつけた。お肉売り場からパクってきたケンネン(牛脂)をテーブルの上に置いた。ベットボトルを切って火災報知器に被せた。煙の少ないホットプレートを買ってきたが、念の為。窓を全開にした。夕方7時過ぎに「ただいま帰りました。」柚葉が帰って来た。テーブルの真ん中にホットプレートを置いた。和牛のお肉の皿と野菜の皿をテーブルに置いた。紬がご飯とわかめスープを出して形にはなった。「いただきます。」三人はお肉を焼いた。「美味しい、美味しい」とお肉がなくなってきた、野菜も焼いた。「茉白さん、こんばんあたり私を攻めていただけませんか?」柚葉は思い切り茉白の顔を見て言った。「いいわよ。しよう!しよう!」茉白は元気だった。「ご馳走様でした。」野菜が少し残った。三人はシャワーを浴びてリビングに布団を敷いた。12時過ぎまで喘ぎ声が部屋に響いた。




