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三日目。 頭から水をかけられました。
ばしゃあん。
三日目。
頭から水をかけられました。
「まあ、どうしましょう!」
どうしましょうって、どうしましょうねえ。
濡れると、寒いですね。
庭を散策してました。
きれいなお花ですねえ。あかしろきいろ。
石畳のうえに、花びらが落ちちゃったりして、風情ある。
こんなところ一人っきりで歩いてた私も悪いですよ。
お供をつけろってワヌ・シンも言ってたけど、やっぱり一人になりたい。気を使わずに、ぼうっとしてたい。
なにも考えない時間、やっぱり考えちゃう。
お姉さん。ねえ、どうしよう。
私はどうしたらいいのかなって。
「お許しくださいませ」
桶を取り落として、女官さんがひざまづいた。
ぶるぶるふるえてる。
「あ、こ、こちらこそ」
ごめんなさい。
あ、簡単に謝っちゃいけないって。そうだ。
うん。ごめんなさいは、飲み込んだ。
「お許しくださいませ、姫様。どうぞこちらで、お召し替えを」
姫サマ。ウッヒョウ。
鳥肌たつなあ。
どうも慣れない。
慣れちゃったら、それはそれでどうかと思うけど。
あ、あれ。
用意してくれた着替え、なんですけど。
これは、なんというか。
えっと。
女官のお姉さんの服じゃありません?




