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悪役王女は前を向く

「ねぇ、リット見て綺麗な庭園があるよ!庭師の腕が良いんだろうなぁ〜。さすが、王城って感じだね!」

「本当にそうだね。それにしても王女ってもうそんな事を習うんだね!さすが王族だね。」

リットには悪いけどあまり嬉しくはないかなぁ。

もちろん、あの2人にとっても嫌だろうけど。

「そ、そうなんだ。」

と言って適当に受け流した。


そして、数分歩いているとリットが美しいバラの咲いた庭園を見つけた。


「ねぇ、スズネあそこ入ってみようよ?すっごく、綺麗だと思うんだ!」

「ごめんね?私はあそこに入っちゃあ行けないんだ。」

「どうしてなの?」

「あ、兄様に言われているんだ。あそこはお父様の庭園だから私は入っちゃあ行けないんだって。」

「そうなんだ。な、なんかごめんね。」

「ううん、大丈夫だよ。慣れているから。」

何でだろう。さっき、勝手に身体が入っては行けないと言って身体が少しも動かなかった。

これはスズネアの意志なの?私は.......スズネアは愛されないのにまだ言う事を聞くの?


「貴様、そこで何をしている?」 


........お兄様。


「少し散歩をしていただけですわ。」


「僕はそんな事を質問した覚えはない。僕はそこで何をしているのかと聞いたはずだが?」

最悪だわ。何でここでお兄様に会わないと行けないのよ!とにかく、早くここを抜け出さないと.......!

「お兄様には関係ない事です。それに、お兄さまは私の事を疎ましく思っているのでしょう?それならば、私に無理に関わらなくても良いのでは?私もお兄様には無理には関わらないようにしますので。それでは、ご機嫌よう、お兄様。」

心が痛む。これはスズネアの残像のせいかはしらないけど、お兄様を恨めないし憎めない。スズネアがそれを嫌がってる。


それから、部屋に戻って来てリットと話をしていると突然1人の侍女がやって来た。

「姫様!大丈夫ですか?申し訳ありません。私がお側を離れてしまったばかりに.....!」

と言って悔やみながら私の部屋に入って来た。

「すみません、まさか私が離れている間に記憶喪失になってしまうなんて.......!もう、これからは姫様のお側を二度と離れません!」

そう言って来た侍女は本当に離れようとしなかったのだ。私はその間に彼女の事を思い出そうとスズネアの記憶を引っ張り出した。


「え、さ、さすがに大丈夫よ。私だってもう赤ちゃんじゃないんだから。ね?レイラ。」

「ひ、姫様.......。わ、私の事はわかるのですね。よ、良かったです。」

「あなたの事を忘れる訳ないじゃない。だって、私の唯一、信頼の置ける侍女なんだから!」

「ひ、姫様〜!」


レイラ.......。彼女は本当にスズネアの事を大切にしていたのね。良かった.......。スズネアにもちゃんと信頼できる人が身近にいたのね。




そのような出来事から6年後。私は12歳になった。

12歳になるまでにあった出来事はあまりないけれどついに私にも友達が出来たのです。名前はギール・フォン・マクタスと言って、マクタス王国の第三王子だ。それと、彼は第一部に出てくる攻略対象者だ。

彼と出会った経緯は簡単で、同盟国のアイスランド王国に第三王子を送り次期皇帝であるお兄様と仲良くしようと思っていたみたいだけれどお兄様が

「僕は今の時期は忙しいのでしばらくは貴殿と仲良く剣の稽古は出来そうにない。」と言って放ったらかしにしていたので、それなら私が彼と仲良く剣を学んでも良いですよね?と言った感じで仲良くなった。

それからは、ギールと一緒に剣と魔法の訓練をしている。魔法と言えばどうやら、私にはゲームと同じ様に氷属性以外の属性を全て持っている事がわかった。

だが、さすがに光、闇属性を持っている事がバレたら大変なので隠している。

もちろん、それはギールやリット、師匠も例外ではない。

そういえば、師匠の事を紹介し忘れていたわ。師匠と言うのはリットが連れて来た火の精霊の事で名前をホムライトという。今はギールと私の剣の師匠だ。

「スズネ、水の魔法を打ってみて。」

「分かった。......ウォーターショット。」

そう詠唱するとありえないほどのスピードで的に当たり、ありえない威力で的を破壊した。

「うん、良い感じだね。さすがは、ボクの自慢の教え子だよ。」

「そんな事ないよ。リット先生の教えが上手かったからここまで成長出来たんだもん。」

「す、スズネ〜。ボクはスズネが成長して嬉しいよ〜。これからも、ボクとずっと一緒にいようね?」

「当然だよ。友達なんだから当たり前だよ。」

「うん、そうだよね........。」

「スズネアは、やはりすごいな。無論、剣もだが俺ではスズネアの相手は出来ないな。」

「そんな事はないよ!ギールは絶対に私より強くなる。そして、私が........。」

その強くなったギールに殺される、なんて言えない。でも、大丈夫だよね。だって、今は友達なんだもん。うん、ギールは友達は大事にする人だからきっと大丈夫。


「スズネア?どうかしたか?」

「ううん、何でもないよ。」


「姫さん、次は俺と剣の勝負しましょうよ。」

「え?師匠と?良いの?やった〜。じゃあ、魔法?あり?」

「なしで。魔法ありだと俺が負けますよ。」

「え〜?それはないよ。この前は魔法使ったけど師匠に負けちゃったし。」

「実際はそうでしたけど、結構僅差で俺が勝ったんですよ?」

「え?そうだったけ?まあ、いっか。」

「姫さんは、相変わらずですね〜。リットさん、掛け声お願いします。」「.......分かった。始め!」

やっぱり、師匠強いな〜。どうやったら、勝てるかな?あ、そういえば、まだ師匠に見せてない技があった。でも、あれは前世の技だしな〜。見せたらは良いけど良いいい訳が思い浮かばないし。

うん、このまま勝てるようになろう。

今っ!

「っ、ひ、姫さん、本気すぎですよ。」

「やった〜、やっと師匠に勝てたよ。それじゃあ、私は用事があるから。師匠、ギールまた明日ね!」


「ホムライト、どうだった?」

「正直、驚きですよ。まさか、こんなに早く負けるなんて思わなかったですし。」「そうか.......。」

「あの、師匠!俺とも勝負お願いします!」

「良いぜ〜。姫さんには負けたけどお前にはまだ負けねぇ〜!」

「やっぱり、スズネは何か隠してる。でも、ボクが気にしても教えてはくれないよね........。よし、ボクもスズネとお出かけしてこよう。」


「ん?どうかしたの?あ、もしかしてリットも行きたいの?良いよ。一緒に行こっか。」

「じゃあ、ボクは猫になって行くよ。」

「分かったわ。じゃあ、私のペットって事ね!あ、髪の色どうしよう?まぁ、魔法でどうにかなるよね。」

染色薄い紫色!.......うん、やっぱりこう言う時には闇属性は良いよね。リットには、バレてないみたいだしね。

今回も読んでくださりありがとうございます。

次回もお楽しみに!

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