ルカの過ち
今回はルカ視点です。
僕には姉がいた。と言っても義姉だったけど........。
姉様は僕の全てでこの世で最も愛する人だった。
姉様は死んでしまったらしい。僕がこの世界に転生する前に教えてもらった衝撃的な真実........。理由は、僕が死んでしまったかららしい。姉様ならやりかねないと思っていた。あの人の心は壊れていた。歪だった心は僕が最後に会った時には壊れていた。その時、分かってしまった。手遅れだったという事を........。
そんな風に考えていると学院に着いた。今世での僕.....俺の名前はルカセリル・デスライアス。デスライアス帝国の第二皇子だ。俺は今日......というか、明日から王立魔法学院に通う為に一日程早く到着していた。それから、俺は暇だったから校内を見て回る事にした。
そして、校内を回っていると姉様の雰囲気にそっくりな女子生徒が従者と侍女、護衛を連れて歩いていた。
その女子生徒は俺が今まで会って来た女子とは違う姉様みたいな雰囲気をしていた。
姉様の雰囲気は独特だった。儚げでいて強い雰囲気を持った方だった。
俺は考えたがやはり答えは出なかったので、直接聞いてみる事にした。聞いてみると、案の定姉様だった。
俺は姉様の事が好きだ。姉様とは違う親愛ではなく恋愛対象として.........。でも、俺は姉様を遠ざけなければいけない。前世でもそうであったように俺が死んでしまったら姉様も死ぬ。それは嫌だった。姉様には幸せでいてほしかったから。だから、俺は姉様の事を嫌い.......大っ嫌いと言ってしまった。姉様は傷ついていた顔をしてあた。そして、悲しい顔をして笑っていた。
俺はようやく自分の言った事の重大性を理解した。
あの神2人からの殺意を感じた。
けど、俺はそれどころじゃなかった。大切な人を傷つけてしまった。姉様は普段何を言われても顔には出さない人だった。それを俺が嫌いと言っただけで、表情を崩していた。
姉様にとって俺は表情を崩す程に俺が大切だったのに俺に嫌いと言われて悲しんでいた事がわかる。
それなのに.........俺は..........!
「ねぇ、君さ。今、自分が言った言葉の意味分かってるの?スズちゃん、部屋で泣いてるってさ。スズちゃんは君も知ってるだろうけど絶対に泣かない。この意味分かるよね?君をそれほど大切に思っていたからこそ嫌いと言われて悲しんでるんだよ!?なのに、どうして追いかけて謝らないの!?後悔してるんでしょ!?お前は、好きな女を泣かせてまで彼女の将来を案じるのか!?」
「っ、姉様.......!」
俺は走った。今までこんなに早く走った事はなかった。そう思うくらいに姉様の事を心配していた。
俺は姉様の部屋に着いたが部屋に入る勇気がなかった。俺が入るのを悩んでいる時に姉様の声が聞こえた。
とても、悲痛な叫びだった。俺は知らなかった。姉様がこんなにも俺の事を大事に思ってくれていた事を。
そして、しばらく姉様の叫びを聞いていたら突然姉様が死ぬと言い出した。さすがに、止めないと行けないと思い中に入ると姉様は小さく丸まって身体が震えていた。思わず触れようとすると拒絶されてしまった。
姉様は正気じゃなかったとは言え姉様に拒絶された事がなかった俺は悲しかった。そして、姉様を正気に戻そうと姉様を呼び続けたら姉様が俺の方を見て平気だから気にしないでと言われた。
平気な訳がない!気にしない訳がない!何で、涙を流して身体を震えさせながらそんな事を言うの!?
そして、俺が思ったまま伝えると姉様が謝ってきた。意味が分からない。何故、姉様が謝るの?俺があなたをこんな風にさせてしまったのに.........!
そう考えていると俺は姉様を抱きしめて言い聞かせるように言った。姉様は顔を上げて聞き返してきた。その時の破壊力が本当にヤバかった。泣いていたから涙目で上目遣いでしかも首を傾けて聞いて来たからだ。
今、思い出しても破壊力が半端ない。
そして、俺は姉様が好きと言うと姉様は安心しきったように俺の腕の中で眠ってしまった。
「あはは、良かったねぇ〜?許してもらえて〜?ボクだったら絶対に殺してたよ〜。」
「悪いがお前の事は興味がない。だから、話しかけるな。そして、姉様に近づくな!」
「あははは、束縛が激しい男はスズちゃんに嫌われちゃうよ〜?スズちゃんは束縛が強い人や執着愛をしてくる人は嫌いみたいだからね〜?」
「だから、隠してる。お前も姉様に........。いや、いいや。そういえば、アイツはどうなるの?アイツは束縛とか執着愛じゃなくてただの狂気的な愛だよね?いや、一緒か........。姉様はアイツの事が怖いみたいだし。」
「へぇ〜、君気持ち悪いくらいスズちゃんの事知ってるんだねぇ〜?」
「それは当然だろ?俺は姉様が好きなんだ。姉様の事が好きだから姉様を知る。これの何処が気持ち悪いんだ?」
「あぁ〜、君、もしかしてスズちゃんの前で猫被ってたんだ〜。」
「.......何か文句ある?」
「いや〜、ないよ〜?好きな女性の前で猫被るのは仕方ないと思うよ〜?」
「俺、お前の事嫌い。」
「あははは、奇遇だねぇ〜?ボクもお前が嫌い。スズちゃんの心は君にしか向かないから。........それより、ボクにそんな事言っちゃって良いのかなぁ〜?仮にも第二皇子に生まれ変わったのにねぇ〜?そういえば、君の噂聞いたよ〜?表情筋が死んでると噂される程感情を表に出さないんだよねぇ〜?今の君の表情めちゃくちゃ情けない顔してるけど良いの〜?あ、もしかしてスズちゃんの真似でもしてたの〜?」
「チッ、うるさい。邪神が何故姉様の側にいる?姉様が穢れる。」
「残念ながらスズちゃんから頼まれたんだよねぇ〜。拒絶された君とは違って、ねぇ〜。」
「チッ、やっぱり、お前の事嫌い。」
「はいは〜い、分かりましたよ〜。」
「........ん........?る、か........?」
「っ、姉様!お、起こしちゃったかな?」
「う......うん、大丈夫だから.........。ルカは相変わらずかわいいね.......?やっぱり、ユウからもらった髪飾りの色に似てる.........。でも、ルカの方が綺麗.......。」
「あ、姉様!?〜〜〜!?........ね、寝ぼけてる?」
「あはは、スズちゃんは寝起きには弱いからね〜?」
「ディ、ディケイア様........?その執事服似合ってますね........。ディケイア様はカッコいいから服は何でも似合いますよね.........。いつもと違ってカッコ良さが目立ってますね........。」
「〜〜〜!?は?っ、な、何言って........!?あ〜、くそっ!タチ悪すぎだよ。ボクの気持ちも知らずに........!」
「姉様、起きて?もう、夕方だよ?みんなが心配してるよ?」
「あ......れ?る、か?何でここに.......?」
「姉様が泣いてたって聞いて入ったら姉様が死にたいって言い出したから慰めていたら姉様が安心しきって寝ちゃったんだ。」
「あれ?そうでしたか?あ、そろそろみんなに会う約束があるんでした!ルカも来ますか?」
「うん!行きたい!姉様の友達に会ってみたい!」
「レイラ、入ってきて大丈夫ですよ?」
「姫様.......!心配しました!」
「すみません、少し取り乱しました。」
「レイラ殿、でん.......リン様はご無事ですか!?」
「はい、私は何ともありません。」
「姫様、演技は大丈夫ですよ。ここには、誰もいませんので........。」
「演技?何言ってるの?姉様はあれが素.......!っ、んんんん!?」
「良いから黙っておきなよ〜。」
「そう?良かったわ。慣れていない口調で、喋るのは疲れるわね。」
は?何言ってるの?さっきのが姉様の素なはず......?今の口調は最も姉様が嫌って拒絶している人に対しての口調なはず.......。でも、姉様からそんな感じはしない。一体、どう言う事.......?邪神の方を見ても邪神にも分からないらしい。
「リン様、こちらの方は一体......?」
「私の探してた昔の義弟なの!ふふ、みんなにも紹介するわね。ルカ、ちょっと来てくれるかしら?」
「え?あ、うん。」
「で、この子が私の探してた義弟の.......。」
「ルカセリル・デスライアスと言います。よろしくお願いします。」
「ね?この子はとっても、優しくて可愛いくて天使みたいなの!みんなも仲良くしてくれたら嬉しい!」
「.......はい、僕としても仲良くしてくれると助かります。よろしくお願いします!」
「........こちらこそよろしくお願いするよ。」
「よろしくねぇ〜?」
「........そういえば、師匠は何処にいるのですか?師匠にもルカを紹介したいのですが........?」
「姉様、元に戻ってるよ?」
「あ、ご、ごめんね。ルカがいると懐かしくて安心しすぎるみたいで.........。」
「いや、僕と2人きりの時はいつも通りでいいんだけど........。姉様の秘密を知っているのは僕だけがいいんだ........。ダメ、かな?」
「ううん!そんな事ないよ!分かった!ルカとの2人だけの秘密ね!」
ふふ、やっぱり........。姉様は俺に弱い。だから、俺が頼んだら絶対に断れない。
「じゃあ、私は師匠を探してくるね!みんなはルカと親睦を深めておいて?.........それから、ヴァルギアとディケイアルカに余計な事は言わないでくれるよね?」
「「と、当然です!」」
「特にディケイアは、邪神だから近づかないでね?ルカが壊れたら嫌だから........。」
俺が壊れる.......?何の話しをしてるの?まあ、良いや。コイツらに聞きたい事があったし........。
「ねぇ、姉様ってさ今まで何してたの?ていうか、何で姉様には付人が多いの?姉様は王女でもないんだよね?なら、何でこんなに付人が多いの?」
「........すいませんが私の口からは申し上げられません。」
「ふぅん、まぁ、良いや。姉様の身分はどれくらいなの?」
「すみませんが、こちらもお答え出来ません。」
「という事は上流階級な訳だね。姉様だから公爵家くらいの家柄かな?」
「........あまり探らない方が身のためですよ?」
「え?あぁ〜、違うよ。姉様を探ってるんじゃなくてお前たちがどれだけ姉様に信頼されているのかを探っているんだよ。誤解したならごめんね?あ、でも、安心して良いよ。確実に君たちは俺より信頼されてないら。」
「「あぁ?」」
「「っ!?........ 。」」
「「.........っ!」」
「あ、もしかして、知らなかったの?あはは、ごめんねぇ?俺ってそう言うのは、区別しずないから分からないんだ。」
「くそっ!絶対にわかっててやってるだろ!?スズちゃんとね約束があるから下手に動けないし。」
「あのゴミが!自分だけスズには特別扱いされてますアピールしやがって!」
「いや、聞こえてるし俺、目の前にいるんだけど........。」
「「そんな事しるか!」」
えぇ?何で俺は怒鳴られてるの?理不尽すぎるでしょ?相変わらず酷い神たちだな。あの時みたいに見捨てなければ良いんだけど..........。
今回も読んで頂きありがとうございます!
次回も楽しみに!




