王立魔法学院の準備
王立魔法学院には、多分ヒロインがいる.......はず。そういえば、私って結構シナリオを変えてしまったような気がしなくもないけれど........。というか、ここはもうゲームの世界じゃないからシナリオはもう良いわね。
「という事で、お願いするわね。駄神親子様?」
「え?ど、どういう事?な、何でそうなったの?」
「え?聞いてなかったの?」
「う〜ん、急にボクの名前がスズちゃんに呼ばれた気がしてね〜、下界を覗いてみたら〜、何故かスズちゃんが学院に行くって話しになってたの〜。」
「説明は省くわね。私の従者か護衛として学院に着いて来て。」
「え?まさかの強制的なの?」
「何か文句があるの?それとも、貸しをここで使いましょうか?」
「いや〜、ボクは元々着いて行く予定だったからボクは良いよ〜。」
「........ディケイア、お前.......!」
「邪神が気色悪すぎる。」
「........スズネア、やはりこの邪神様に任せるのはやめないか?この邪神様は何をしでかすか分からないし、雰囲気が最悪すぎる。きっとスズネアは学園を楽しめないぞ?」
「え〜?君、もしかしてボクの事侮辱してるの〜?ボクだって、やれば出来るよ〜?ねぇ〜、スズちゃん!」
「そうね、じゃあ、邪神様は従者ね。あ、そういえば身分をどうするか考えてなかったわ。」
「身分偽るの〜?何で〜?」
「........私の嫌いな奴がいるからよ!」
「あ、あぁ〜、アイツね......。」
「そうなると髪と瞳の色を変えなくちゃいけないわね。何色にしようかしら?やっぱり、藤色は確定よね。後は........。淡い水色.......かな?」
ふふ、楽しみだわ。前世では学校に行く事を許されなかったから学校はどんなものか分からないのよね。........もう、明日には出発しないと行けないものね。
「あ、それから、怠惰神様は護衛でお願いするわ。」
「え?ま、まさか、た、怠惰神って僕の事!?ご、護衛は良いけど、酷くない!?」
「........それでは、明日には出発する予定だから準備をしておいてちょうだいね。」
「「「「了解」」」」
「デラたちは.......明日は全員来るって言っていたから明日でも問題はないわよね。」
そして、各自王立魔法学院に行くための準備を整えていたら朝になっていたらしい。
翌日
「それじゃあ、ヴァルトラス王国へ行きましょうか。早く学院に行ってみたいしね。」
「........それほどまでに学院に行かれたかったのですか?」
「身分を隠していたら友達の1人や2人は出来るはずだもの!絶対に友達をつくるわ!あ、でも、信用ならない人だったら切り捨てないと行けなくなるのよね。それは、悲しいわね。ちゃんと、友達でいてくれる子がいたら良いのだけど.........。」
「大丈夫だよ。スズはちゃんと良い子だし素直だから心を開けば相手も心を開いてくれるよ。」
「.......それ、本気で言ってるの?」
私は思ったより低い声が出てしまっていたが今はそんな事はどうでも良くなるほどにヴァルギアのさっきの言葉に腹を立てていた。
「私は何回も心を開いたよ?でも、相手はそんな事してくれなかった。なんなら、私を利用しようとしていた。そんな奴らしか見てこなかった私に一体何を信じろと言うの?」
「っ、ご、ごめん。そういう意味で言った訳じゃないをやだ!ただ君を励ますつもりで言っただけだから!」
「........こちらこそごめんなさい。つい、かっとなってしまったわ。」
「とにかく〜、ヴァルトラス王国に着いたんだから降りようよ〜?」
「ディケイア、ヴァルギア、降りたら切り替えなさいよ。これは、あなたたちの為でもあるのだから。それと、学院での名前はリンだから。」
「「了解。」」
「それでは、学院内を回ってみましょうか。」
「はい、分かりました。」
「そういえば、ギールは何処に行ったのですか?馬車を降りてから見ていませんが........?」
「はい、ギール様なら先ほど行きたい場所があるとの事で下町のある方向に向かわれていました。」
「そうでしたか.........。」
「お、やっほ〜!久しぶりだな?」
「........何の御用でしょうか?カイラ様........。」
「え?あれ?違った?確かにスズネアの魔力反応があったから来たんだが........。」
「カイラ様、私はリンと申します。これから、よろしくお願いします。」
「あ、あぁ、よろしくな!なんか悪いな。知り合いと勘違いしたみたいで........。」
「いえ、お気になさらずに.......。」
「なんか、お前.........!俺の知り合いよりマジで優しいわ!いや〜、優しすぎるわ〜。」
「は?」
今、何て言ったのでしょう?私は確かに人よりは冷徹だとは思います。ですが、自分で言うのと人に言われるのとは違います。だから、仕方ないですよね。
「カイラ様、向こうのお嬢様方があなたの事をずっと見ていらしゃっていますよ?行かなくてもよろしいのですか?」
「え?い、いや〜、え、遠慮しておくよ〜。」
「ディア、転移を.......。カイラ様をあのお嬢様方に差し上げてください。」
「.......了解しました。では、失礼させていただきます。」
「は?おい、ちょっと!?う、嘘だろ!?や、やめろ!は、はなせ!」
「では、行きましょうか。後から私の正体を知った時の彼からの弁明が今から楽しみです。」
「「「「「「「..........。」」」」」」」
「やぁ、君少し良いかな?」
私は面倒でしたが呼ばれた方の方へ振り返ると......。
「どちら様です.......か.......?え?嘘.......!る、か........?」
「アイツと一緒にいたからまさかとは思ったけど........。やっぱり、姉様だった........!」
え?嘘?ルカ?ほ、本当に........?夢じゃないよね?
「僕姉様に言っておきたい事があるんだ。僕、姉様の事嫌い。大っ嫌いだから。」
「っ、わ、分かりました。は、話しかけないようにしますね。では、失礼します。」
っ、き、嫌われた........。ルカに........!もう、嫌だ!ルカに嫌われるくらいなら会わなければ良かった!
「す、スズ.........。大丈夫?その.......。」
「はい、大丈夫ですよ。割り切れてますから。ふふ、それでは、寮に行きましょうか。もう、夕方ですから。」
「........殿下.........。了解致しました。」
上手く笑えてたかな?大丈夫だよね。私、嘘は得意だから。みんなは気づいてない。今までもこれからも..........。絶対に見破られない。絶対に悟られてはいけない。
「姫様、こちらが姫様のお部屋でございます。」
「レイラ、私は姫様じゃなくてリンですよ?それから、案内をありがとうございます。」
「いえ、私の役目ですので.........。それでは、私は隣の部屋にいますので何かあればお申し付けください。」
「はい、分かりました。」
嫌われているかもとは予想してた。けど、こう真正面から言われると........。
「悲しいよ。私の事嫌いでも良いから捨てないで欲しかった。私をおいていかないでほしかった。わ、たし、ひとり、に、なりたく、ない、よ。わ、たしを、すてな、いで!だ、れで、も、いい、から、わたし、を、すてな、いで!ひ、とりに、しない、で!」
私はいつのまにか泣いていた。普段、泣かないようにしていた。人前で泣くなんて弱みを見せているのに等しい行動だと思っていたから。けど、悲しいよ!私の1番大切だった義弟に........ルカに言われると悲しいよ!
「っ、だ、れで、も、いい、から、わたし、を、ひとり、に、しない、で!す、てない、で!お、ねが、い、だ、から!す、てない、で!」
嫌!私を捨てないで!1人にしないで!もう、1人になりたくない!
「ルカ、に、きらわ、れる、くらい、なら、あの、まま、しにた、かった。そ、したら、こんな、おも、い、しなく、て、よかっ、たの、に!も、う、しに、たいよ!すて、られて、ひとり、に、なるく、らい、なら、しに、たい!」
「っ、姉様!?っ、ご、ごめん。ごめんなさい。」
「っ、や、めて!わ、たし、は、しぬ、から、ほう、って、おいて!すてら、れて、ひとり、に、もど、りたく、ない、から!わ、たしは、し、ぬ!」
「っ、姉様!捨てない!1人にしないから!だから、死なないで.........!」
「っ、ル、カ?な、んで!?ご、ごめん、ね。な、んでも、ない、から!き、に、しない、で?」
「っ、そんなに泣いてるのに?何で気にしちゃダメなの?僕の言葉で傷ついたのは分かってる。けど、今の姉様は見てられないよ!」
「........る、か!ごめん、ね。わ、たしが、わるい、ん、だよね?る、かに、きらわ、れるの、は、しかた、ない、から。きに、しない、で?」
「姉様........!う、そ、だから!姉様が嫌いなんて嘘だから!姉様は好きだよ!大好きだから!」
「ほ、んと、に?わ、たしの、こと、きらい、じゃ、ない?わ、たしを、ひとり、に、しない?わ、たし、を、すてな、い?」
「うん、姉様の事大好きだよ。それに、1人にもしないし捨てない!」
「そっ、か.......。よかっ、た........!」
私はルカの言葉を聞いて安心して眠りについた。
「まさか、こんなに傷つくなんて........!っ、腫れちゃってる。僕のせい、だよね.........。ごめんね、姉様。本当にごめんね。.........好きな人を泣かせちゃう最低な義弟でごめんね。」
今回も読んで頂きありがとうございます!
次回も楽しみに!




