王子の助言
カイラ視点半分スズネア視点半分となっております。
「あー、何だ?とにかく、俺たちはそういう関係にはならないから。というか、こっちからお断りだし。まぁ、そういう事だから安心してくれていいぜ?」
「お前にそういう感情があったらすぐに消してるからそこは分かってる。」
「え?け、消すって何?感情を消すって意味だよね?俺自身を消すって意味じゃないよね!?」
「ていうか、お前なんかにお姉ちゃんの魅力がわかる訳ないよ。」
「君、子供なのになんか酷くない!?」
「うるさい、だまれ!」
「まぁ、それはそれとして安心したわ。アイツはちゃんと愛されてんだな。スズネアは、愛されないと死ぬって感じだし。」
「はぁ?そんな訳.....!」
「本当にそう言い切れるのか?アイツが死なないって?根拠は?多分、お前たちも分かっているとは思うけどスズネアには死ぬ運命が纏わりついている。それをどうにかするには、アイツが愛されていると言う自覚がないといけない。もちろん、家族の愛を求めない程に........。」
(どういうことだ?スズネは、アイツらの事が嫌いなはず.......。その言い方だとまるでスズネは、家族からの愛を欲しがっているような........。っ、まさか本当に家族からの愛を欲しがって.......!)
「まあ、とにかくお前たちがスズネアをハッピーエンドにしてくれるなら俺からは何も言う事はないさ。」
「........姫様は家族からの愛を.......。なのに、あの人たちは.......!」
「殿下........。」
「というか、帰っていい?さすがに、沈黙状態はキツいんだけど.......?」
「「ダメに決まってるだろ!」」
「で、ですよね〜。」
それにしてもアイツは誰にも言ってなかったのか。
なるほどな。納得がいった。だから、アイツはあんな目をしていたのか........。人間不信に近い何かを抱えていた。それなのにコイツらは気づいていなかっのか........。本当にコイツらで大丈夫なのだろうか?
「ちょ、ちょっと何しているの!や、やめなさい!」
突然、隣の部屋からスズネアの焦った声が聞こえた。
「っ、お姉ちゃんの声だ!」
「一体何が.......?」
「とにかく、行くぞ!」
「姫さん、無事っすか!?」
扉を開けるとスズネアと知らない男がいた。
「へ?し、師匠?.......とみんな?どうしたの?」
「ん?あれ?みんなはお話し終わちゃったんだ?」
スズネアは困惑気味に呟いたのに比べてその知らない男は当たり前のように質問してきた。
「っ、ちょっとヴァルギア離しなさいよ!」
「じゃあ、何で様付けしてくれないの?後、なんでそんな口調で話しているのかを教えてよ?」
「っ、そ、それは........。」
「ほら、話してくれないじゃん。なら、僕はず〜と居座り続けるからね!」
と、ヴァルギア?は言った。
というか、コイツは誰だ?ゲームでも見た事がない。しかも、イケメンだ!おっと、今はそんな事を考えている場合じゃなかったな。
「ス、スズネア、コイツ誰?」
「し、知らないわ。き、気づいたらいたのよ。」
「え?ね、ねぇ、じょ、冗談だから!だから、知らないなんて言わないでよ〜!ス........。」
「私の名前を呼んだらダメだよ。お願いだから言う事を聞いて?」
スズネアは可愛らしく首を傾げて上目遣いでお願いしていた。うわっ、アイツやりやがったわ。
「〜〜〜!わ、分かったから!だから、それをやめて〜!」
と、顔を真っ赤にしながら情けなく叫んでいた。
「それで、結局何があったの?」
「じ、実は........。」
遡る事30分前、みんなが部屋から出て行った後私は一人で黒幕をどうするかを考えていた。
「........やっぱり、人間は怖い。みんなを自分の欲望のままに周りを巻き込む。アイツと一緒........。でも、頑張らないと........!私はやっぱりダメなんだなぁ。神様だったら何とか出来たのかな?私は神様じゃないからこんな事は出来ないし受け止め切れないな。」
そう独り言を呟いていると突然、白く輝いた魔法陣が浮かび上がった。
「っ、何事!?」
「呼ばれて出て来た神様だよ?」
と、ふざけた返答をしてきた自称神?がやって来た。
「っ、な、何で!ヴァルギア........!」
「久しぶりだね。スズネアって呼んだ方が良いのかな?」
「......うん、そうして........。前の名前を呼ぶとヴァルギアが世界に縛られちゃうと思うから........。」
「分かったよ。........久しぶりだね、スズネア。綺麗になったね。」
「ふふ、何言ってるの?これは私の身体じゃないのよ?綺麗って思うならスズネア自身に言ってあげて........。」
「いや、その身体は君の身体だよ。スズネアの身体じゃない。ここはゲームの世界とは違うんだ。だから、この世界にはゲームのスズネアは存在しないんだよ。」
「.........そうだったのね。何となくは分かっていた事だったけど........。改めて聞くと私は本当に転生したんだね。まだ、生きてるんだ........。」
「ごめんね。僕の勝手な判断で君をこの世界に連れて来てしまって........。」
「ううん、気にしてないわ。私の為を思ってやってくれた事何でしょう?なら、別に気にしてないわ。」
「........人間はどう?まだ、怖い?」
「.........正直に言うとそうね。でも、頑張って慣れるから。気にしないで........。」
「まだ、気にしてるの?アイツの事........。もう、アイツはいないんだよ?スズネアは、スズネアがしたい事をしたら良いんだよ?アイツなんか気にする事なんてないよ?」
「ごめんね。本当にごめんなさい。どうしても、アイツの事を思い出してしまうと........!」
そう言って私は本当に申し訳なくて泣きそうになった。久しぶりに会って早々にこんな情けない姿を見せるなんて........。
「僕は気にしてないから!.........それより、スズネアはどうして僕に様付けしてくれないの?後、その口調はどうしたの?」
「え?口調......?様付け........?な、何の話?」
「スズネアが、どうして僕に様付けしてくれないのかとスズネアの口調。前はそんな喋り方じゃなかったよね?」
「そ、それは........!」
「むぅ。言ってくれないの?何で〜?言ってくれないなら僕、ここに居座ろうかな?」
「なっ、何でそういう話になるのよ!」
「やった。じゃあ、僕は今日からここに住むね!今日からよろしくね、スズネア!」
「ちょ、ちょっと何してるの?やめなさい!」
という感じなのだけれど......。さすがに、全部の事は言えないので言えない所は少し濁して言った。
「で?それで一体コイツは誰っすか?」
「え、え〜と、その.........。」
「僕はこの世界の創造神ヴァルギアだよ。ちなみに、スズネアは僕の許嫁だよ。」
『は、はぁ〜!?』
みんなが凄い大きな怒声をあげた。
「ていうか、ヴァルギアは私の許嫁じゃないでしょ?何を勝手に伝えているのよ........。」
「え?でも、将来は結婚するんだから許嫁みたいなものでしょ?」
『け、結婚だと〜』
またもや、みんなが怒声をあげた。
一体みんなは何をそんなに怒っているのかな?
「それより、私はヴァルギアとは結婚しないよ。」
「え〜、何で?じゃあ、好きな人でも出来たの?」
「ううん、いないよ。それに、私が好きになったらダメだから........。」
「スズネア........。」
「ていうか、神様がこんな所いて良いのかよ?仕事は大丈夫なのかよ?」
「え?あ、あー、うん。多分、大丈夫。」
「もう、また部下の人たちに押し付けて来たんでしょう?ちゃんと、仕事しなきゃダメだよ?ヴァルギアは神様なんだから!」
「うん、そうだね。(可愛い。)」
「どうかしたの?私の顔に何か付いてる?」
「ううん、可愛いな〜って思っただけだから。」
「〜〜〜!な、何言って........!」
「ふふ、じゃあまた来るね!バイバイ!」
「もう!ヴァルギアったら私を揶揄いすぎよ!......
うぅ〜。」
は、恥ずかしい........。きゅ、急にあんな事を言うなんて........。心臓に悪いからやめてほしい........。
「スズネ?大丈夫?アイツに何もされなかった?」
「うん、大丈夫だよ。それより、リットはヴァルギアと会った事ないの?一応、ヴァルギアはこの世界の創造神らしいけど......。」
「会った事はないよ。ボクたちを作ったのはディケイア様だからね。」
「あ〜、ディケイアの方なのね。そっか........。ちゃんと、ディケイアも仕事やっているのね........。」
「スズネは、ディケイア様の事知っているの?」
「え?ま、まぁ、そうなるのかしら?ディケイアとヴァルギアとは何回も会ったことはあるからね。でも、ヴァルギアは私に求婚してくるから困るのよね。」
「へぇ〜、求婚してくるんだ.........。って、『求婚だと〜』」
みんなが、また怒声をあげた。
よく、そんなに息ピッタリに怒声をあげられるな〜と呑気に考えている。
今回も読んでいただきありがとうございます!
次回も楽しみに!




