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星の瞬き〜光の三極星を極めし者たちが紡ぐ物語〜  作者: 木賀 拓人
第二部 魔界編そして戦争へ至る足音
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第14話 魔界へ カマルと魔王①

少し薄暗い魔王城の中にある魔王の部屋。

小部屋で、執務室っぽいデスクとちょっとした棚があるだけ。

ここが魔王の部屋だと言うのが、正直不思議だった。

けれど、目の前で揺蕩う少年魔王がその存在を主張しているから認めざるを得ない。


『カマル。魔界へ、ようこそ』


小さな魔王はそう言って笑う。


雄大にして美しい、魔王城下街イデオロンドが常に鳴り響く、赤い雷によって怪しく光った。


『魔術師が魔界に辿りついた時の話と、この魔界と人間界の関係性についての話をしよう』


そこに座って?

そう指さされた場所に簡素な木製でできた椅子ができた。

カマルはそこに座る。


少年魔王はそれを確認すると、自分の椅子に座って対面した。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーー時は遡る。


もう何度目だ。

カマルの背中を追いかける。

けれど、今回はもう待ってくれない気がする。

もう2度と会えないーーーそんな気がする。


レイドはエレベーターの中でイライラと焦りをつのらせていた。


「つか、なんであいつはいつもいつも一緒に行ってくれねえんだよ」


カマルは昔から1人で勝手に突っ走るクセがある。

守りたいのに勝手に動いて大怪我を負いながら、それでも1人で解決してしまうそんなところがかっこいいと思っていたと同時に、危ういと思っていた。


それに、そんなカマルのことを俺は好きだと思っている。


ひょっとしたら、ケルトもーーー。


そう思いかけて頭を振る。


頬が熱い。

けれど、今はそんなことはどうだっていい。

まずはカマルの安否だ。

ケルトももし、カマルが好きだったとしてもカマルがいなきゃ話しにならない。


レイドは覚悟を決めた。


嫌な予感の正体ーーーそれが魔物かもという、不安に気づかずに。


エレベーターが止まる。


屋上に着いたらしい。

エレベーターの扉が開く。


雨が降りしきる中、気色悪い装置の下にカマルを抱えた人影がいた。


「ロスト……なぜお前が。それに抱えてるのは、カマルだよな……」


怒りでどうにかなりそうだった。

ただでさえ邪教の教主との戦いで、傷つきまくっているんだ。

いつ意識が途絶えても不思議じゃない。

そして、いつ死んでもおかしくない状況だった。


それにーーー目の前に立っているのが『災禍の四つ風』のリーダーなら尚更だ。

間違いなく、殺される。


「お前ーーーカマルに何をした?」


「何もしてないよ、ただ眠ってもらってるだけさ」


「カマルを離せ、魔物」


「久しい再会じゃないか、『太陽』の使い手」


「離せって言ってんだよ、あとこの装置を破壊する時にてめえごと叩き切ってもいいんだぞ」


「装置の破壊は君には無理だよ」


それに丁重に扱ってるんだ。カマルは気を失ってるだけ、亡くなってはいない。だからそんなに鬼気迫る顔をしないでおくれ


と戯ける。


「うっせえんだよ! カマルを離せ、くそ魔物が!」


火炎剣を放つ。

しかし、ひらりとかわされる。

装置にも何故か当たらない。

レイドは歯噛みする。

だが、悔恨と驚きだけで終わるわけにはいかない。

レイドは攻撃の手をゆるめなかった。


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