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帝都混乱編「終わり」 42話 帝国に陽は昇る

帝国はほぼ壊滅状態だった。

魔物軍幹部『災禍の四つ風』の襲来に加え、カマルの無属性魔法の暴走。

インフラはほぼ麻痺し、死人や怪我人が多く存在していた。

行方不明となった人も中にはいただろう。


けれど、渦中の2人

レイド、カマルは生きていた。


刻印の共鳴によって2人の体に強固な結界が張られ、なんとか一命を取り留めたのだ。


カマルはレイドに謝る。


「ごめん、私のせいでーーーこんな傷だらけにしてしまって」


「構うもんか。俺は、お前を守りたいんだ。傷なんてどうでもいいよ」


そう言って、レイドは朗らかに笑った。

カマルは涙を流しながらも憑き物が取れたように笑う。

2人して笑い合った。


しばらくしてーーー


「ケルト達を探しに行こう。この空中に浮かぶ床がいつ壊れるか分かったものじゃないし、早く動いたほうが……」


そう思った時だった。


端から割れるような音がした


「やべえ……」


「ど、どうする!? 私、魔法を使い切っちゃったみたいで、そよ風しか出せないよ!」


「んじゃ……俺が、お前を抱き抱えて……」


そうレイドが言いかけた時だった。


「それには及びませんよ!」


イシュカーの声が大きく響いて聞こえた。


視線を向ける。イシュカーが水晶でできた階段を登って立っていた。


「イ、イシュカーさん!? なんで……サクヤさんから聞いたけど、教主を探しに行ったって……」


「ちゃんと送り届けたから大丈夫! それより急いで! ロストとかいうのの魔法がどれほどの持続時間があるか分かりませんしーーーってもうすぐのようですね、悠長にせず!早くこっちへ!」


カマルとレイドは走ってイシュカーの水晶階段にのった。


その瞬間、ガラスが割れるような音と共に、透明な床が破壊されーーーロストの体の一部、右手がその崩落に巻き込まれて落ちて行った。



下に辿り着くと、ケルトとオーガルや旅商人達が遠くから名前を呼びながら駆け寄ってきていた。闘王リアは気を失ってるようで、オーガルに背負われていた。


カマルは、


「ありがとう。生きていてくれて」


そう言って安堵したように笑った。



ーーーーーーーーーーーーーーーー


2日後、カマルとレイドは裁判にかけられた。

罪状はテロ行為と危険魔法取り扱い

だが、保釈される。


条件として、帝国を襲った魔物達を魔界ごと滅ぼすこと。


重い条件が下されるが、仲間がいた。

仲間がいれば世界がどんなに過酷でも怖くはない。


魔術師がリゲイルだった。

魔術師が生きていた。

この謎が尾を引くし、自分を殺せというのも意味が分からない。


それを解決することーーー、また死の星の謎に加え、魔界を滅ぼすこと。


やることがいっぱいだ。


苦笑するが、カマルは前を向いた。


ーーー討伐隊として、カマル達は二世界を巡る大きな運命の輪へと旅立つことになる。


          第一部 了

          第二部 討伐隊スタート

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