表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/71

コロシアム編 25話 叫び ②

「来いよ、君の魔法をぶち抜いてあげる」


ルークは全身に魔力を流す。


「やれるもんならやってみろ!」


レイドは容赦なく光の三極星、プロミネンスを具現した魔の大剣を振りかざした。


ルークの顔面目掛けて豪炎が迫る。


焼けて死ぬ。


誰もがそう思ったその時、ルークは回し蹴りでその危機を脱した。


大剣に蹴り込み、レイドの攻撃がわずかに逸れる。


それをルークは見逃さなかった。


レイドは対抗しようと返す刀で持ち替えて、袈裟斬りしようとする。


だが、その前に。


レイドの腹にルークの拳が深々と突き刺さった。


しばしの静寂。両者が沈黙する。


うるさいユーリすら黙って、誰もが固唾を飲んで見守った。


レイドが炎の大剣を落とす。瞬間、黒煙を上げながら警棒へと変わった。


咳き込んで、吐血して砂まみれになりながらもうずくまった。


しばらくしてルークは手を引っ込める。


ため息を吐いて言う。


「僕の勝ちかな」


ユーリの方を振り向いて


「レイドはもう、戦えない。終わりだ」




ーーーそう声をかけた時だった。




「まだだ」




ゾッとするような声色だった。


掠れ、今にも倒れそうな声なのにそれなのに絶対の勝ちを譲らないようなそんな言葉。


「俺は! まだやれる!」


吐血し、ふらふらになりがらもレイドはルークを睨みつける。


ルークはレイドを見返した。




ーーーそうか ここまでの覚悟を君は……。




笑う。小さく、それでもレイドを認めるように。




「来いレイド。君のその負けん気、買ってあげる。僕に渾身の一撃を叩き込んでこい!」




そう言ってルークは拳を握った。


レイドは立ち上がる。懸命にふらつく身体を支えて、警棒を握る手に力を込める。


そしてーーー両者は駆けた。


肉薄すると同時、ルークがレイドの頬に向けて殴りつける。


レイドの身体が右に飛びかける。それをレイドはダンっと片足を踏み込むことで回避。


警棒を両手で掴み直し、ルークの頭に振り下ろす。ーーー力任せの、それでいて魔力を介さないただの攻撃。それでもレイドにとって今出せる最大打点の攻撃だった。


ルークの身体がくず折れる。




ルークが倒れーーー動かない。




ユーリがそれを確認すると声を張り上げた。




「勝者! レイド!」




天蓋からわずかにさす光が肩で息をするレイドを、悠然と照らしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ