↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国時代と調略の歴史 ~天才秀吉の無双~  作者: 泰 然
第八章 尼子経久──十一ヶ国太守への謀略
PR
48/168

経久と元就──師弟なき師弟関係

 経久と元就の間には、直接の師弟関係はない。


 だが元就は青年期から壮年期にかけて、尼子の勢力圏の縁で生き、尼子への従属と離反を経験し、経久の手口を「食らう側」から観察し続けた。元就の家督相続に際して尼子が異母弟擁立の動きを支援した経緯を思えば、元就にとって経久流の調略は、まず自分に向けられた脅威として学習されたはずである。


 両者の手口を比べると、継承と超克の関係が見えてくる。


 国人の推戴を権力基盤とする点、気前の良い分配で求心力を買う点、正面決戦より謀略と包囲を好む点は共通する。


 だが元就は、経久の弱点を修正した。


 分配依存の遠心構造に対しては、婚姻網と両川体制で構造的な結束を作った。一族の力の偏在に対しては、三子教訓状で「割れない設計」を明文化した。尼子家が新宮党誅殺で自壊した年のわずか数ヶ月後に、元就が厳島への工作戦を開始しているのは象徴的である。


 第一世代の謀略が自家の統御に失敗して倒れ、その失敗を教材とした第二世代が覇権を継いだ──中国地方の五十年は、調略技術の世代交代の実験場だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。