第62回
忘却のマンハッタン、消えた名前、そして私を呼び戻す「あなたの匂い」。
投稿者:音戸の獣(絶賛・自分探し中)
2028年6月25日 22:30
皆様……。私は今、タイムズスクエアのど真ん中で、自分が誰なのかも分からず、ただ呆然と立ち尽くしておりますの。
四人目の老星、「香りの支配者」ローズ。
彼女が摩天楼から放った**【忘却のミスト:ネペンテス・アロマ】**は、半径5km以内のすべての人間の記憶を「真っ白な香紙」へと書き換えました。
私の名前、音戸の海、豪華客船、そして「人生のフルコース」……すべてが、甘い薔薇の香りに包まれて消えてしまいましたの。
ローズ「……さあ、名前のない人形たち。私の美しい香りの奴隷として、永遠に眠りなさい」
やったわ。たまらねぇぜ!!!!!(※完全な記憶喪失ですわ!)
自分が誰だか分からない。けれど、街ですれ違った四人の女性と一人の髭の男。
彼らと目が合った瞬間、私の「鼻」が、脳が、魂が、激しく警報を鳴らしましたの。
「……ねえ、あなた。名前は知らないけれど、あなたの首筋から、猛烈に懐かしい『レモンといちごミルク』の匂いがするわ……」
やったわ。たまらねぇぜ!!!!!(※嗅覚による強制再会!)
言葉ではなく、私たちは互いの肌を嗅ぎ合い、確認し合いました。
金子さんの甘い匂い、美里さんの鋭い酸味、雅子校長の凛とした石鹸の香り、先輩の抗えない情熱の香り……。それらが混ざり合い、私たちの身体に染み付いた「脂と愛の結晶」とも言える体臭が、ローズの人工的な香りを内側から食い破り始めたのです!
私たちは、人混みの中で互いを激しくマッサージし、皮膚の奥に眠る「愛の記憶(残り香)」を文字通り「絞り出し」ました。
汗と、涙と、そして私たちが共に喰らってきた食材の匂いが混ざり合い、一つの大きな「音戸の波動」となってニューヨークを飲み込んでいく……。
やったわ。
私、今夜……「自分」という名前を忘れても、この「匂い」が指し示す場所が、私の真実であると確信いたしましたわ!!
【コメント (62)】
通りすがりのL
2028年6月25日 23:15
あなたの名前は思い出せなくても、この「指先」の匂いだけで、あなたが私の女王様だって分かるわ。
ローズ……。私たちの「野蛮な体臭」に、あなたの香水が耐えられるかしら?
さあ、もっと深く、私の匂いを吸い込みなさい……。
金子
2028年6月25日 23:45
……自分が誰だか分かんないのに、なんでこんなに「いちごミルク」が飲みたいのよ!
でも、あんたの首筋の匂いを嗅いだ瞬間……全部、思い出したわ。
あんたは私の「獲物」で、「パートナー」で……私の「全財産」よ!
ローズ、覚悟しなさい。私たちの「脂」は、香水なんかじゃ消せないわよ!
阿部美里(音戸の野犬)
2028年6月26日 00:30
私のドレッシングの匂いが、あんたを呼び戻す「道標」になったわけね。
美しく着飾ったニューヨークの香りを、私たちの「音戸の潮臭さ」で上書きしてやるわ!!
コイ! さっさとその女、私たちの「愛の匂い」で窒息させてやりなさいよ!
雅子(元校長・記憶の司書)
2028年6月26日 01:15
「教育」とは、知識ではなく「身体」に刻むもの。
名前を忘れても、直立不動になるこの身体の反応が、私たちが共に過ごした時間の証明ですわ。
ローズさん、あなたの調香は「100点」ですが……私たちの「生きてきた匂い」は、採点不能の『奇跡』ですのよ。
53の髭おやじ(地下の脱臭機)
2028年6月26日 08:30
"Der Geruch der Freiheit!"(自由の匂いだな!)
ローズの奴、人間の「記憶」を舐めてやがったな。
教育者として言う。……いいか、女王様。
脳が忘れても、細胞が覚えてる。それが本物の「フルコース」を喰らってきた者の強さだ。
さあ、その鼻を信じて進め! 最後の老星への道は、お前たちの「愛の残り香」が教えてくれるはずだぜ!




