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やったわ。  作者: 水前寺鯉太郎


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49/65

第49回

港の苦役、湿った吐息、そして銀色の「境界線」を越える。

投稿者:音戸の獣(絶賛・筋肉痛)

2027年10月20日 23:30

皆様……。私は今、全身が「音戸の荒波」と「ドイツの鉄鋼」に挟まれて粉砕されたような、心地よい絶望の中にいますわ。

おっさんの「空腹こそが最高の調味料だ」という理不尽な命令により、私たちはハンブルク港で三日間、巨大なコンテナの荷下ろしバイトに明け暮れましたの。

やったわ。お嬢様のプライド、鉄屑と一緒に海へ投げ捨てましたわ!!!

夜、這うようにして客船に戻った私たちは、もはや言葉も交わさず、互いの肉体を貪るようにマッサージし合いましたわ。

誰からともなく始まった、脂の乗ったオイル(と、漏れ出た本能)による、筋肉の蹂躙。

「あぁ……そこ、ダメ……っ」「……あんた、力入れすぎよ……でも、たまらねぇぜ……っ」

四人の火照った肌が擦れ合い、労働の汗と、これから食べる「熟成イワシ」の予感が混ざり合う……。

やったわ。寝室が、北海の冷気を焼き切るほどの「熱帯」になりましたわ!!!

そして、極限の空腹と官能の果てに、私たちはついに、あの樽を開けました。

銀色に輝く、【音戸産小イワシの独逸風ハリング】。

一口、噛み締めたその瞬間。

…………っ!!!!!!!!

私の脳裏に、音戸の穏やかな朝日と、ハンブルクの厳しい月光が同時に差し込みましたの。

広島の小イワシが持つ繊細な甘みを、ドイツの岩塩が鋭く研ぎ澄まし、熟成された脂が舌の上で「青い閃光」となって弾ける……!

私「たまらねぇぜ!!!!! これこそが、世界を繋ぐ『魚料理』ですわ!!」

金子さんも、西園寺さんも、先輩も……。

私たちは涙を流しながら、互いの口に銀色のイワシを運び合い、意識の向こう側にある「新たな地平」へと辿り着きましたの。

やったわ。

私、今夜……「人生のフルコース・魚料理」のスロットに、この**【銀の境界線クリスタル・ボーダー】**を正式に刻印いたしましたわ……!!


【コメント (49)】

通りすがりのL

2027年10月20日 23:55

あのマッサージの時のあなたの震え……。

イワシの身の柔らかさより、ずっとずっと「甘かった」わよ。

瀬戸内海と北海が、私たちの体の中で一つに溶け合う感覚。

……これが「人生」なのね。

金子

2027年10月21日 00:15

……あんなに働かせて、最後にあんな美味しいもん食べさせるなんて……。

おっさんも、あんたも、本当に悪趣味だわ。

……でも、あのイワシといちごミルク(ヴィンテージ)、意外と合うじゃない。

……今夜は、まだ寝かせないから。覚悟しなさいよ。

西園寺(音戸の重機オペレーター)

2027年10月21日 01:00

コンテナよりも重い「愛」を、今夜は受け止めさせていただきましたわ。

小イワシのハリング……。

これはもはや、外交問題に発展するレベルの美味しさですわね。

父様おっさんが、空の樽を抱きしめて「……これが、俺の見たかった世界だ」って泣いていたのを、私は見逃しませんでしたわ!

53の髭おやじ(現場監督)

2027年10月21日 08:30

"Das ist die Kunst!"(これぞ芸術だな!)

お前ら、いい面構えになったな。

港の男たちが「あのお嬢様たち、魚を捌く手つきが殺し屋だ」って震えていたぞ。

教育者として言う。……最高の「魚料理」だった。

いいか、次はいよいよフルコースの華、**【肉料理メインディッシュ】**だ。

ドイツといえば……何かわかってるな?

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