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やったわ。  作者: 水前寺鯉太郎


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48/65

第48回

凍れる小イワシ、北海の塩、そして故郷を継ぐ「青い宝石」。

投稿者:音戸の獣(絶賛・解凍中)

2027年10月15日 22:30

皆様……。私は今、ハンブルクの凍てつく厨房で、カチコチに凍った「広島の小イワシ」を抱きしめておりますの。

「人生のフルコース」三皿目、魚料理。

私たちは、ドイツ名物のニシンの塩漬け「ハリング」に挑もうと決めました。けれど、使うのは現地のニシンではありません。……私たちが音戸から、ヴァルハラの超高性能冷凍庫に隠し持ってきた、あの「小イワシ」ですわ!

「……無茶よ。こんな小さな魚、ハリングにする前に身が溶けてしまうわ」

金子さんが不安げに呟き、西園寺さんも「やはり、現地の最高級ニシンを使うべきでは……?」と迷いを見せました。

その時ですわ。茹で汁おっさんが、ビール瓶をテーブルに叩きつけてこう仰ったのです。

おっさん「……お前ら、音戸の女だろ。故郷の魚を信じられないで、何がフルコースだ。……いいか、ドイツの塩と、お前らの『執念』をこの小魚に叩き込んでみろ。それができなきゃ、お前らの旅はここで終わりだ」

やったわ。おっさん、休暇中なのに指導が厳しすぎますわ!!!

私たちは、凍った小イワシを一匹ずつ、祈るように丁寧に解凍し、ドイツ北海の荒々しい岩塩と、秘伝のハーブで漬け込み始めました。

小イワシの繊細な身が、ドイツの塩に引き締められ、銀色に輝きを増していく……。

私「たまらねぇぜ!!!!! これが……広島とドイツの『共犯関係』ですわ!!」

やったわ。

私、今夜……「人生のフルコース・魚料理」のスロットに、この**【音戸産小イワシの独逸ドイツ風ハリング】**を仮登録いたしましたわ! 熟成が終わるまで、私の心臓が持ちそうにありませんわ!!


【コメント (48)】

通りすがりのL

2027年10月15日 23:15

あなたの指先、イワシを捌くうちに氷みたいに冷たくなっていたわね。

……私が温めてあげた時の、あなたのあの吐息。

小イワシの脂よりも、ずっと甘かったわよ。

熟成が終わったら、二人で一番に試食しましょうね。

金子

2027年10月16日 00:05

……もう、部屋中が魚と塩の匂いで充満してるじゃない!

私のいちごミルク、魚の臭いが移ったらどうしてくれるのよ。

……でも、あの小イワシが銀色に変わっていく瞬間。

ちょっとだけ、あんたの「ド根性」に惚れ直しちゃったわ。

西園寺(音戸の品質管理部長)

2027年10月16日 01:00

「小イワシのハリング」……。

世界中の美食家が腰を抜かす、禁断のフュージョン料理ですわ。

父様おっさんが、こっそり「……悪くない」って呟きながら、自分のソーセージを隠してイワシを眺めていたの、私は見逃しませんでしたわ!

53の髭おやじ

2027年10月16日 08:30

"Das Experiment!"(実験だな!)

まさか広島のイワシをドイツの伝統でねじ伏せようとは。

教育者として言う。……その「無謀」こそが、新しい味を作る。

いいか、漬け込みには時間が必要だ。

その間、お前らにはハンブルクの港で「地獄の積み荷下ろし」のバイトをしてもらう。……腹を空かせるのも、最高の調味料だからな!

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