愛すべき宇宙人(3)
知的生命体フィデリスが地球に来訪した。
恒星間航行どころか、銀河間航行すら可能な彼らは、地球よりはるかに進んだ高度技術を持っていた。
しかし彼らの正体とは。
今回の課題:SF風画風で描く。
画風では「日常服騒動」と同じ。
こちらを先に作成していたが、画風を変えただけで特別なことはしていないので掲載は後回しにしました。
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小説本文
そんな俺を、ミディはとある病院に連れて行った。
「私たち以外にも結婚した地球人とフィデリスとの間で、子供が欲しいという要望が多いそうです。ここはその研究を行っている病院なんです」
「そ、そうなんだ」
正直、俺は、思っていた展開と違うと思っていた。
診療室に並んで座る俺とミディの前に、初老の医師が座る。
医師は大きなお腹の白髪頭で眼鏡をかけていた。
優しそうな老人である。
「フィデリスは特に医療技術に優れていてね。遺伝治療も地球と比べ物にならない」
「その応用で地球人のDNA情報の書き換え技術が可能となった。もちろん、フィデリス人のDNA情報の書き換えは当然できる」
そう医師は前置きして、地球人とフィデリス人との間の子供を作る方法の解説を始める。
方法は2つ。
1つは、地球人のDNAから遺伝情報を抜き出し、フィデリス人のDANにその情報を書き込んだ、人口卵子、あるいは精子を作り、フィデリス人との間で人工授精をすれば、地球人の親の特徴を備えた「完全なフィデリス人の子供」を産む。
もう1つは、その逆で、フィデリス人のDNAから遺伝情報を抜き出し、地球人のDANにその情報を書き込んだ、人口卵子、あるいは精子を作り、地球人との間で人工授精をすれば、フィデリス人の親の特徴を備えた「完全な地球人の子供」を産む。
「シンジさんとの子供ができるんですね!」
とミディは喜んでいる。
「そ、そうだね」
と俺も応じるが、医師の視線に気づく。
その視線は、どこか憐れみを含んでいるのを俺は感じた。
ミディは
「地球人とをフィデリスと、どちらの子供が良いですか?」
と問いかけるが、俺は
「それは、ゆっくりと話し合って決めよう」
と答えた。
相談が終わり、ミディは席を立ったが、俺は先生に話があると部屋に残った。
先生は、俺が何を言いたいのか察しているようにうなずく。
ミディが部屋からでると先生に向き直る。先生は、心配いらないよという風に微笑む。
俺は思わず涙が流れた。
「先生……」
と、膝から崩れ落ちる。
「セックスがしたいです……」
「うん。子供が欲しいという地球人の本音は、そうだよね」
と先生が俺の肩を抱く。
「君、まだ若いしね」
「はい……」
「君と同じように、彼らを愛して結婚した地球人の男女は、やはり、愛し合っているなら、まあ性行為をしたい考えるからね」
「はい……」
「実は、そちらの研究も進んでいてね。しかも開発も進んでいる」
「開発? 手術とかじゃなくてですか?」
「ああ。フィデリス人に地球タイプの生殖行為をさせようとすれば、フィデリス人に手術を施す必要があるな。しかし、リスクも高い。それにフィデリスには、そんなことをしなくてもよい技術がある」
「そんな技術があるのですか?」
「ああ。フィデリスには脳に直接電気信号を送る技術がある」
「フィデリス人に地球人の身体にある快感を感じる基幹はないが、地球人が快感を感じた時に脳が受け取る信号を、フィデリス人の脳に直接流し込めば良いんだ」
「そうすれば、フィデリス人でも快感を感じると?」
「ああ、彼らは、快感、という言葉も知らんだろうがな」
脳に直接快感信号をか……。思ったのと違うよな……。落胆した俺に、医師が分かっているよという風に微笑む。
「心配するな。話はこれからだ」
医師はそう前置きして、資料を俺の前に広げた。
「これがさっき言った開発中のものだ。地球人義体という」
「地球人義体?」
「そうだ。フィデリス人と脳波でつながり操作する。この時、本体の身体は睡眠状態となり、フィデリス人はこの義体を本物の身体のように動かすことになる」
「ですが、なぜわざわざ地球人の姿に? フィデリス人の姿で性行為ができるようにすればよいのでは?」
「いくら地球人とフィデリス人の姿が酷似していると言っても全く同じじゃないからね。地球人の快感を受ける端末、という意味では地球人の姿でなくてはならん」
「なるほど」
俺の研究も、ちょっとの差が問題になるしな。
「まあ、義体を作るときには、改めて奥さんを連れてきなさい。義体の外見には、本人の意思が重要だからね」
「はい、わかりました!」
ミディとセックスができる。そう思った俺は、よい返事をした。




