迷穀抄
「木がある。名前は迷穀。形は穀の如くで黒い理を持ち、またその花は四方を照らす。その花を佩びれば道に迷わない。 山海経より」
建国より三百五十余年。今や奉台国は奸臣に牛耳られ、音もなく沈みつつあった。
宮城を追われた若き鵬皇、山吹。宮城の開かずの北門の門衛と名乗る風露族の刑人、ナギ。
太祖の子孫の願いを一つだけ叶えるという玄冥殿で出会った二人は鵬皇の座を奪還するために、行方知れずの玄冥殿の主、玄冥伯を探して旅に出た。
建国より三百五十余年。今や奉台国は奸臣に牛耳られ、音もなく沈みつつあった。
宮城を追われた若き鵬皇、山吹。宮城の開かずの北門の門衛と名乗る風露族の刑人、ナギ。
太祖の子孫の願いを一つだけ叶えるという玄冥殿で出会った二人は鵬皇の座を奪還するために、行方知れずの玄冥殿の主、玄冥伯を探して旅に出た。