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【書籍化】意味がわかると怖いお話・解説付き  作者: 絢郷水沙


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道の真ん中で……

 歩きスマホって危険だよね。本当に怖いよあれ。歩きスマホもそうだけど、ご飯食べてる時にも見てたり、寝る直前まで見てたりするのもかなりヤバイよね。姿勢が悪くなったり、目悪くなったりとかさ。他にも注意散漫になったりして、本当に危ないよね。


 それで私この間、こんな場面に出会(でくわ)しちゃったんだよね。


 あれは昼の三時くらいだったかな。近所のスーパーに買い物に出かけてて、その帰り道での出来事なんだけどね。

 ある道で私が歩きスマホしていて、ふと顔を上げてみると、私と同じように道の真ん中でスマホいじっている男の人がいたの。

 でも微妙に状況が違っていて、そのとき私が立っていたのは歩道で、その人は車道にいたの。もう、びっくりしたよ。

 で、その人の後ろには車が何台か列を成していたんだけど、その男の人、スマホに夢中になってるから後ろに車の列が出来てるなんて気付いていなかったんだよね。

 私はそれを見ながら他人事(たにんごと)のように「うわぁ、何やってんだよ」って思ってたわけ。

 そしたら私の他に気づいた誰か女の人が、その男の人のことを注意しようと彼の前に歩いて向かってったの。

 私は「勇敢だなぁ……」なんて呑気に傍観(ぼうかん)してたんだけど、さっき言ったとおりそこ車道だから同時に「危なくない?」とか思いながら見てたわけよ。

 で、その勇敢な人が男の人に声をかけようとした瞬間。


 “ぶっぶー!!”


 って後ろで待ってた車の一台が大きなクラクションを鳴らしたの。

 そしたらさすがにその音で気づいたようで、その男の人は慌ててその場を走り去って行っちゃったの。


 もうほんと、あんな光景二度と見たくないね。


 私はそのとき持っていた携帯で迷わず110番に電話をかけたよ。


『大変です。目(・)の(・)前(・)で(・)人(・)が(・)轢(・)か(・)れ(・)ま(・)し(・)た(・)』




【解説】

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 今回の話は叙述トリック要素を入れてみました。

 話は一聴すると、歩きスマホをしている男性が気づかずに車道を歩いてしまっている場面を目撃した体験談に聴こえますが、実際は車の運転中にスマホをいじっている男性が道の真ん中で渋滞を作っていたという話です。

 初めに歩きスマホの話題をしたので、車道にいた男性も同じく歩きスマホをしていると勘違いしてしまいがちですが、明確に歩きスマホをしていたという描写は描かれていません。

 ということで、車中でながらスマホしていた男性は、車の前にいた女性に気づかずに急発進して、女性を轢いて、その場を去っていってしまいました。ほんと怖いですね。


 道の真ん中で車止めてスマホいじる場面なんてあるのか? と疑問に思った方いるかもしれないので少し補足しますと、

 その男性はその道で渋滞に巻き込まれ、待っている間にスマホをいじって暇をつぶしていたのでしょう。そしてスマホをいじっている間に前の車は動き出したのですが、スマホをいじっているためにそのことに気づかなかった。ゆえにそんなことになっていたのです。

 皆さん本当に、ながらスマホには気をつけてください。


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― 新着の感想 ―
[良い点]  現実にありそうで怖いです。  私も何度もながらスマホの車を見たことがあります。  歩きスマホも運転中のスマホも、絶対にやめてほしいですよね。 [気になる点]  なぜ轢かれた人は勇敢になが…
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