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止まらない無双
討伐任務は続き、そのたびにユウトの評価は上がっていった。どんな依頼も、彼がいれば一瞬で終わる。魔物の群れも、中型の獣も、果ては飛竜でさえも例外ではない。
ある日、王都近郊に現れた飛竜討伐の任務が下された。通常であれば熟練の騎士団が数十人規模で挑む相手だ。
だがユウトは、ただ一人で空を見上げた。
「でかいな。でも――」
手を掲げ、魔力を集束させる。
「《ライトニングレイ》」
空を裂く閃光が飛竜を貫いた。断末魔を上げる暇すらなく、巨体は地へと墜ちる。
その光景に、騎士たちは言葉を失った。
「……化け物だ」
誰かの呟きが風に乗る。
だがユウトには、それすら賛辞にしか聞こえない。
「もっと強いのいないの?」
心からの言葉だった。
物足りなさすら感じ始めている。
その横で、ミリアだけが静かに視線を落としていた。




