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再び動き出す運命
レンが言う。
「お前、強くなったな」
突然の言葉。
「そうか?」
「前よりいい動きだ」
評価はシンプルだが、重い。
「だがまだ足りん」
当然のように続く。
ユウトは頷く。
「ああ、分かってる」
そのやり取りに、リナが笑う。
以前のユウトなら、反発していた。
だが今は違う。
それが、成長だった。
大規模な魔物の群れが出現する。
三人では厳しい規模。
だがユウトは迷わない。
「やるぞ」
全員が頷く。
戦闘は激しかった。
だが――
崩れない。
連携がある。
信頼がある。
結果、群れを殲滅する。
息を整えながら、ユウトは空を見る。
(前なら、無理だったな)
確信だった。
討伐の噂は再び広がる。
だが今回は違う。
「仲間と戦う勇者」
「冷静に指揮する存在」
評価が変わっていた。
リナ、カレン、ミリア。
それぞれが、自分の意志でそこにいる。
(これが……)
本当の意味での“勇者”かもしれない。
夜、焚き火の前。
ユウトは静かに言う。
「次は、あいつだ」
あの敗北の相手。
全員が理解していた。
これは、そのための旅だと。
カレンが笑う。
「いいだろう。潰しに行くか」
リナも頷く。
ミリアは静かに目を閉じる。
そして――
物語は、次の段階へ進む。
第二章――完結。




