06:合わせに行く
初作品です。
誤字脱字、矛盾などあるかもしれませんが、
生暖かい目で見ていただけますと幸いです。
翌朝、レオンは考えていた。
今回のパーティはベテランだ。
打ち合わせをするまでもなく速度重視で動ける信頼関係がある。
その速度に追いつくのははっきり言って難しい。
それならば、どうすべきか。
レオンは昨日の動きを頭に浮かべながら、一つの結論に至った。
“追いつく”のではなく、“先に置く”。
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戦闘開始。
斧使いが動く、その“前”。
レオンは詠唱を始めていた。
「フェアリーバード――先行展開」
光が、前へ出る。
斧使いの突入地点。
その“予測位置”に配置。
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「……何だこれ」
斧が振り抜かれる。
いつもより、わずかに軽い。
「最初から乗ってる……?」
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双剣にも一羽。
だが、今回は“強化ではない”。
反応速度を優先。
「……見える」
動きが、かみ合う。
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魔術師には、集中補助。
詠唱が安定する。
「……これは、いい」
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レオンは、戦場を見ていた。
“今”ではなく、“次”を。
誰がどこに行くか。
どこで危険になるか。
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(ここで削れる)
小剣を抜く。
一瞬だけ前へ。
魔物の進路をずらす。
深追いはしない。
すぐに下がる。
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「……補助だけじゃないのか」
双剣使いが呟く。
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戦闘は、明らかに変わっていた。
速さはそのまま。
だが、無駄が減る。
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「いいな……これ」
斧使いの口角が僅かに上がる。
「やっと噛み合ってきた」
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夜。
昨日とは違う空気。
「やればできるじゃねえか」
ぶっきらぼうな一言。
だが、それで十分だった。
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レオンは、小さく頷く。
「……まだ調整します」




