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足りない召喚士の戦い方  作者: トリバード
指名依頼:グランディア防衛

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49/143

49:いつも通り

本日もよろしくお願いします。

■七日目


防衛基地の空気は、

数日前より明らかに落ち着いていた。


四日目の大規模襲撃以降、

現れる魔物は小規模群れが中心。


兵士たちにも余裕が戻り始めている。


「東側、小群れ二体!」


朝の警鐘。

兵士たちが慌てる様子は、

もうほとんど無い。


この数日で、

防衛基地全体が慣れ始めている。


「第一班前へ!」


エリスが指示を飛ばす。

兵士たちが配置についた。


本来なら、

事前共有済みの対処で十分処理できる規模。


だが。


「レオン、右見えるか?」


カイルが自然に聞いた。


「……はい」


レオンは反射的に四羽目を飛ばす。


視界共有。

瞬間、軽い眩暈。


「二体、右から回ります」


「了解!」


兵士たちが即座に動く。

迎撃終了。

被害なし。


⸻


「最近ほんと安定してるよなー」


ミナが剣を振って血を払う。


「あたしたち、結構上手くなってない?」


「少なくとも最初よりはな」


カイルも頷いた。


実際、連携は良くなっていた。


兵士側の対応も早い。

恐慌も減っている。


だが。


「……」


レオンは少し遅れて、

壁へ背を預けた。


妖精鳥が肩へ止まる。


「レオンさん」


今度はエリスが先に声をかけた。


「今日は休んでも大丈夫ですよ」


レオンは少し目を瞬かせる。


「え?」


「小規模ですし、事前確認した配置でも対応できます」


言葉を選びながら、エリスは続ける。


「ここ数日、頼りすぎていました」


レオンは少し黙った。

その後、苦笑する。


「……大丈夫です」


やはりそう返す。


「本当に無理なら言います」


嘘ではない。


だが。


“まだ無理じゃない”。


彼自身、そう思ってしまっている。

だから止まらない。


再び小規模襲撃。

今度は兵士主体で迎撃が始まる。


配置も悪くない。


だが。


「右から来ます!」


誰かが叫んだ瞬間、複数人の視線が、一斉にレオンへ向いた。


確認。

判断。

答え合わせ。


もう無意識だった。


レオンは反射的に視界共有を使う。


「三体です!」


「了解!」


兵士たちが動く。

問題なく処理完了。


「助かった!」


笑う兵士たち。


だが、戦闘後。


「っ……」


レオンが小さくよろめく。

ほんの一瞬のことではあった。


それを。


少し離れた場所から、

バルクは見ていた。


そして。


エリスもまた、

静かにレオンを見つめていた。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

知らずのうちの依存って怖いですよね。

続きが気になると思っていただけたら、ブックマークや評価をいただけると励みになります。

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