42:鉱山村での初陣
本日もよろしくお願いします。
エリスに案内してもらいながら説明を受けている途中。
――ギィッ。
森の奥から嫌な鳴き声が聞こえた。
エリスの表情が変わる。
「……来ます!」
直後。
防壁近くの茂みが揺れた。
飛び出した影。
狼型魔物が三体。
「迎撃班前へ!」
近くにいた兵士たちが集まり、即座に槍を構える。
だが。
「まだいる……!」
後方の暗闇に、さらに二体。
その時。
――ガンッ!
基地側で警鐘が鳴った。
⸻
「西側防壁接敵!」
⸻
兵士の声が飛ぶ。
直後。
「レオン!」
聞き慣れた声に振り向く。
カイルだった。
長槍を抱え、
防壁階段を駆け上がってくる。
その後ろにはミナ。
さらにセス。
「音聞こえた!」
ミナが双剣を抜く。
「数は!?」
「前方五!」
エリスが即座に返した。
「了解!」
カイルが前へ出る。
その瞬間。
レオンは四羽目を飛ばした。
視界共有。
瞬間、強烈な吐き気。
急に使うにはまだ辛い。だが耐える。
上空視点。
そして。
「左から一体回ります!」
「っ!」
兵士が反応。
直後、死角側から飛び込んできた狼型を槍で弾いた。
「助かった!」
「前集中してください!」
さらに。
「カイルさん、後ろ!」
「おう!」
槍士カイルが振り向きざまに突きを放つ。
魔物の喉を貫いた。
ミナが低く滑り込み、双剣を振るう。
狼型の脚を裂き、
動きを止める。
そこへ。
ヒュッ!
セスの矢。
正確に目を射抜いた。
兵士たちが一斉に槍を合わせる。
連携。
初日とは思えないほど、
戦線は安定していた。
そしてエリスは、
その中心で静かに気づき始めていた。
この召喚士。
“前へ出ていないのに、
戦場を整理している”。
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