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足りない召喚士の戦い方  作者: トリバード


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40/57

40:防衛会議

本日もよろしくお願いします。

基地奥の簡易会議室。


机上へ地図が広げられる。


「現状を説明する」


バルクが指を置く。


「襲撃は主に夜間」


「数は?」


カイルが聞く。


「小規模なら毎晩、中規模が三日に一度くらいだな」


全員の顔が少し変わる。


多い。


通常より明らかに。



「大型個体は?」


「まだ確認されていない」


“まだ”。


その言い方が少し気になった。


レオンは静かに地図を見る。


防壁。

見張り塔。

巡回路。



ふわり。



肩の四羽目を窓から飛ばす。


「確認させてもらいますね、少しだけ。」


視界共有。


瞬間。


軽い吐き気。

だが以前よりマシだった。



上空視点。

基地全体。


そして。


「……死角」


思わず呟く。


「何?」


ミナが聞き返す。

レオンは地図の一角を指した。


「ここ、岩場で見張りが切れてます」


バルクが眉を動かした。


「……よく気づいたな」


「え?」


「そこは先週侵入された地点だ」


会議室が少し静まる。

レオンは少し困惑した。

別に深い意味はない。


ただ見えただけだ。


だが。


セスだけは、

静かにレオンを見ていた。



会議後、外へ出る。

ミナが笑った。


「いやー、便利だね召喚士!」


「そうですか?」


「索敵できるの強くない?」


レオンは少し曖昧に笑う。

まだ訓練中だ。

実戦で安定する保証もない。


その横で。


「……」


セスは無言だった。

カイルが苦笑する。


「気にするな。こいつは元々無口なんだ」


「別に疑ってるわけじゃない」


セスが口を開く。


「ただ、支援役ってのは実戦見ないと分からない」


その言葉は正しかった。


支援職は数値化しづらい。

どこまで役立っているか、実際に組まないと分からない。


だからこそ、レオンは静かに頷いた。


「そうですね」


否定しない。


その反応に、

逆にセスが少しだけ目を細めた。



夜。


基地屋上。

レオンは一人で周囲を見ていた。


暗い山。

静かな風。


そして。


どこか落ち着かない空気。


四羽目が飛ぶ。


視界共有。


まだ数秒。


それでも。


遠く。


山奥。


何かが動いた気がした。


「……気のせい、ですかね」


だが。


妖精鳥は、

静かに暗い魔境側を見続けていた。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

鉱山村編開始です。

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