16:決定的な差と、審査の結果
初作品です。
誤字脱字、矛盾などあるかもしれませんが、
生暖かい目で見ていただけますと幸いです。
その後の戦闘。
レオンは気づく。
リオは“選ばない”。
全部、対応する。
無理をしてでも、拾い切る。
そして――成立させる。
(……違う)
同じDランク。
なのに、明らかに違う。
「……才能か」
小さく呟く。
⸻
最終目標。
大型個体の討伐。
連携は不完全で傷も多い。
それでも――
「終わりだ!」
リオの一撃で決着。
任務達成。
その時、試験管の声が響いた。
「さあ、これで終わりだ。ギルドへ戻ろうか。」
レオンは様々な思いを胸に帰路についた。
⸻
ギルド。
試験官の前。
「任務は成功だ」
だが、表情は硬い。
「レオン・アルバーン」
名前が呼ばれる。
⸻
「不合格」
⸻
静かな一言。
周囲が息を呑む。
「……理由を」
レオンは、落ち着いて聞いた。
「支援能力は高い」
「判断も悪くない」
「だが――」
一拍。
「お前には冒険者として最も大切な主体性が不足している」
胸に、刺さる。
「指示があれば機能する」
「だが、指示がない場で“主軸”になれていない」
今回、それが露呈した。
「戦闘における判断は正しいが、“全体を導く力”が足りない」
「自分でも理解しているのではないか?」
沈黙。
「以上だ」
⸻
夕方。
レオンは一人、外に出る。
肩に妖精鳥。
「……足りない、か......」
何度も言ってきた言葉。
だが今回は、少し違う。
(分かっていたはずなのに)
“支えるだけでは足りない場面がある”
それを、突きつけられた。
背後から声。
「残念だったな」
振り向くと、リオがいた。
「……でもさ」
彼は笑う。
「一番惜しいの、あんただったと思うよ」
レオンは目を見開く。
「俺は合格したよ」
軽く言う。
「あんたは、“もう一段上に行けるやつ”だ」
理解できない。
「支えるだけじゃなくて、“動かせる側”になったら」
リオは背を向ける。
⸻
「多分、一番厄介だよ」
⸻
去っていく。
レオンは、その背中を見送る。
そして――
静かに、魔導書を開いた。
「……やることが増えた」
小さく呟く。
光が、また一つ灯る。
未完成のまま。
それでも、確実に次へ向かっていた。




