春学期の成績発表2
九月になり、今日は成績発表だ。また、いつもの大学生活が始まるんだと思いながら、電車に乗っていた。そして、僕はテストが終わったときのことを思い出していた。
「空欄、多かったけど、大丈夫?」
同級生に言われ、僕はドキッとした。
「まさか、カンニングしようとしたの?」
「いや、片山先生が江本の横に立って、じーっと見てたから気になって。それでテストを覗いたら、全然埋まってないからさ」
その日、僕はテストのときだけ、調子が悪かった。普段なら分かるはずの問題が全く分からない。片山が横に立って見ているのも分かった。そりゃ、あれだけ空欄だらけなら見てしまう。僕は間違いなく単位を落としたと思った。
なお、テスト後に同級生から数問出されたが、すんなり答えられた。
「おい、何で今答えられるのに、テストで出来ないんだよ」
そう言われても、僕も分からない。
大学に着くと、僕は成績表を受け取った。封筒を開けて、紙を取り出す。埼京大の成績表は、これまで受講したすべての科目が載っている。科目の並び順だが、種類ごとに載っていた。つまり、一年次に受講した科目、二年次に受講した科目と並ぶ場合が多々あり、見づらかった。肝心の結果だが、やはり落としていた。
もう単位、落とさないって決めてたのに!
僕は単位を落とした原因は、自分だけの問題だと思っていなかった。やはり、学習環境が整ってないからだと思っていた。相変わらず、経済的に厳しかった。




