表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/41

拷問

神さまが引き起こした事故によって死亡した私たちは、別の世界に転生することになった。

小さな(体格の)女の子になりたいって要望を伝えたのに、一寸法師なみに(サイズの)小さな人間に転生させられてしまった。

次々と襲いかかって来る虫や小動物を撃退し、偶然に遭遇した鬼との死闘も制した。

それらの苦労の末に手にした打出の小槌は、呪いと引き換えに一時的に願いが叶うという、質の悪いレプリカだった。

そして現在鬼20匹との死闘を制し、鬼の尋問を開始する。まだまだユイ達のデンジャラスな冒険は終わらない。


イヤイヤイヤ、冒険したくないよ!絶対に転生やり直してもらうんだから!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「前回も今回もさ、ユイが仕掛けた戦いじゃないのはわかってるけどさ、相手ボコボコにして縛り上げて、金玉に爪入れて拷問しながら尋問って」


「女のやることじゃない?」


「そう、むしろ人のやる事じゃない」


「男には出来ないかもね。女には痛さの想像も出来ないから、便利としか…ねぇ?」


「え? 私にはわかりません」


同意を求められて小梅が困った。


「小梅におかしな事を言うな」


レイジに注意されてちょっと不服なユイだが、この話題にあまり興味が無いらしく、マサムネを枕に寝転んだ。


レイジは、放置すると死んでしまいそうな鬼に治療を施している。小梅とレオナルドは助手だ。

止血が主で、整復や体力回復はしない。あくまで死なないようにするだけだ。

なので、レオナルドの打撃によって脳や内臓で内出血している者と、ユイが深く切りすぎてしまった金玉の止血だ。


ユイに


「これ、深く斬り過ぎだよ」


とレイジが注意すると


「深さは一緒だよ。そいつは他の鬼より玉が小さいんだよ」


と確認もしないで臆面もなく返答してきた。絶対適当な言い訳である。一方、レオナルドに似たような指摘をすると、


「弱い奴は死ぬ運命だて、おいのせいではないですだ」


と言っていた。


脳筋の戦闘民族どもは弱い方が悪いという思考が基本にあるらしい。

また、戦ってる最中にそんな気は使えない…とも言っていた。後半は尤もだと思うレイジだった。


さて、死人も出ずに済んだようだし、尋問を始めるらしい。

レオナルドは頭領と副官を連れて来た。3人1組だと最後の組が2人になる。それがこの2人だ。

2人には目隠しをしている。


「小梅は神さま引き渡した後、どうなるだ?」


レオナルドは殴り合いになる前から、それを気にしている。


「だから、しらねぇって」


頭領は面倒くさそうに答える。


(今まで生贄になった子はどうなったか聞きなさい)


「今までの生贄どうなっただ?」


「神さまのところで幸せにやってるんじゃないのか? しらねぇけど」


(マサムネ、軽くやっちゃって)


マサムネは頭領の金玉に爪を立てた。


「ギャァァ…!」


頭領は口から泡を噴いて気絶した。


レイジが強制的に意識を回復する。


「今までの生贄はどうなっただ?」


「しらねぇって」


もう一度同じ流れを繰り返すが頭領は知らないの一点張りだった。


(本当に知らないのかもね)


(コイツら放置で良くないか? 小梅を連れて逃げようぜ)


(それならここで全員殺した方がイイかもね)


(物騒だな。鬼の立ち位置も分かってないのに…)


((!…それだ))


(それを聞かないと。忘れてたよ。レオナルド?)


(…オイは拷問は嫌ですだ)


レオナルドは精神的にちょっとキツイようだ。


(いいよ。私がやる。小梅と向こうにいて。それと言語のお守り貸して)


尋問官交代だ。


レオナルドに2人を繋いだ紐解かせて、並べて座らせる。

座っている2人の前に背負子を置き、ユイはそこに立った。目線がちょうどいい。


ユイは飛びついて、頭領と副官の目隠し斬った。一緒に顔も少し斬れたが関係ない。

斬ったあと背負子に戻る。バッタやキリギリスと戦って、軽い身体での跳躍の仕方のコツを覚えたらしい。


「こっからは私が聞く」


2人に宣言する。


目の前に現れた小人に驚き、事態全く理解できない2人。

レオナルドは少し離れたところで生贄と一緒にいた。

それでも小人相手に言うことを聞けるかと、反発をする。


ユイは「強襲」と「懐牙」の二振りの刀を、一瞬で頭領と副官の眼球に突き刺して、戻って来た。


「「ぐあぁぁぁ」」


見えない速さで眼球を突き刺されたという恐怖と痛みで叫びをあげた。

叫びはしばらく続いていたが、ユイは収まるまで待った。


「こっからは私が聞く」


2人からは何の返事もリアクションもない。

ユイは再び飛んで、突き刺さっている刀を蹴って、刺さり深くして戻って来た。


叫びが上がり、また収まるまで待ち、


「これ以上深く刺すと、脳に刺さるかもね。よく考えて行動しないと死ぬよ?」


2人は顔にある穴という穴から色々な液体を流していた。涙や鼻水やよだれや血だ。

その顔でユイを見て、必死に理解しようとしていた


「これからは私が聞く」


「「…はい」」


「よろしい」


2人は返事をした。そう、正解の行動だった。

ユイの手元に二刀が戻ってくる。

そして何も言わなくてもレイジが2人の目を治し始めた。


「神さまと鬼の関係は?」


「...部下だ」


ユイは頭領の目にもう一度刀を刺した。


「口の利き方、知ってる?」


「...部下ですだ」


「どうやってやり取りしてるの?」


「...それは...」


ユイには頭領の様子が隠しているようではなく、本当に知らないように見えた。


「もしかして、リーダーはあなたではない?」


「...」


「アイリスね?」


「...はい。そうですだ」


ユイは、アイリスは頭領よりも高齢であると結論付けたのだ。

そして、普段は打出の小槌の力で若作りして、頭領の娘の振りをしているんだと予測した。


「頭領の娘じゃなく、母親?」


「いいえ、もっと上です」


「里の鬼は全部アイリスの子孫とか?」


「...はい」


「生け贄を神さまに届けられなかったら、どうなる?」


「想像もつかないですだ」


ユイが色々と合点がいったとき、マサムネが警戒を発した。

少し遅れて、ユイたちにもはっきりと感じられた。

なにかやばいものが近づいていると。


「頭領、あなたもしかして、アイリスとパーティー組んでる?」


「はい。組んでますだ」


頭領はニヤっと笑みをうかべながら、答えた。

ユイは自分の迂闊さを呪った。

ついこの前、似たようなことを体験したではないか。自分の危機を察知してレイジが駆けつけてくれたではないか。

頭領の危機をパーティーメンバーであるアイリスが察知してここに向ってきているのだ。

しかもこの気配、棟梁の様子、明らかに棟梁よりもアイリスの方が断然強いと思われる。


迎撃の準備はするとして、今いる20人どうしようか。


「アイリスが来る前に殺しておくか」


頭領はその言葉にハッとした。その可能性もあったと。


殺すということばに小梅は反応し、レオナルドに頼んだ。


「レオナルド、ユイ姉さまなんとか思い止まらせてください。殺すのはよくないです」


レオナルドは少し考えてユイに言った。


「姉さん、おいが全員の足を折っておくから、命は勘弁してやってくださいだ」


ユイはレオナルドの願いをきくことにし、それに応えて、約束通りレオナルドは本当に全員の足を折った。


そうこうしている間にソレはやってきた。

アイリスの登場である。


読んで頂いてありがとうございます。

段々増えていくアクセス数に嬉しくなってます。

次話もよろしくお願いします。

よかったら、ブックマーク登録と評価お願いします。

m(._.)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ