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転生後、初の食事は…

少し直しをいれました。m(__)m

・転生後のレイジは少年の身体にしました。それに伴って、コユキからのいじりシーンを追加しました。

・スズメの群れとの遭遇で大量に糞を浴びるシーンを追加しました。

良ければ読んでくださいm(__)m

神さまが引き起こした事故によって死亡した私たちは、別の世界に転生することになった。

小さな(体格の)女の子になりたいって要望を伝えたはずなのに、一寸法師なみに(サイズの)小さな人間に転生させられてしまった。

そのせいで、私と一緒に行きたいと希望した二人まで小さく転生してしまった。

おかげで絶え間なく虫に襲われているし、スズメの糞で溺れそうになった。今度はバスみたいな大きさのネズミに食われそうだ。

ほんと冗談じゃない。

絶対に転生やり直してもらうんだから!


------------------------------------------


スズメの糞まみれの私たちは、見上げるほどの巨大なネズミに見下ろされている。


踏んだり蹴ったりとはこのことか。


この距離まで気がつかなったのは痛い。

もう逃げられない。


「レイジ!」


目が合った。


「さっきと同じ作戦で行こう。私に強化魔法かけてくれない? なんとか時間かせげるかもしれない。隙を見て、ネズミから見えないようにマサムネを召喚するから」


レイジは固まっていた。


「レイジ!強化魔法!」


レイジは慌てて強化魔法を私にかけた。


「自分にもかけて、下がって!」


太刀「強襲」を抜いて、ネズミに正対した。


もう、一か八か行くしかない。

絶望的なこの状況。かえって滾ってきた。

行くなら先手必勝だ。


私の決意を察知したのか、ネズミは前脚を上げ、後ろ脚だけで立った。

スズメの時と同じく恐怖からかスローモーションに見える。


ネズミの行動は威嚇なんだろうか?

しかしその威嚇は隙にしか見えないので、間合いを詰めて、一気に腹を突いた。


(あれ? 私は遅くない。スローモーションに思えるほどネズミが遅いの?)


刀が深く刺さって抜けないので、刀をネズミの腹に残して、後ろに飛び退きつつ、小太刀「懐牙」を抜く。


捕まえに来た前脚も、噛みつきにきた歯も、共に空を切った。躱しざまに小太刀も腹に突き刺す。


(遅い…)


二刀を送還してから、太刀だけ再召喚して構える。

刀がなくなったネズミの腹から血が噴き出した。


ネズミが怒りに任せて連続攻撃を仕掛けてきた。

致命傷は避けたが、何箇所も爪と歯に斬られて、出血している。


まずい。


そう思った時、レイジが回復魔法をかけてくれた。


ありがとう。


ネズミは前脚を地面につけて、低い体勢から攻撃しようと機をうかがっているようだ。

私はその機先を制して、今度は右目を突きに行く。

後ろ足だった右足が左足を追い抜いて前足になるように、深く大きく踏み込んで、体重が乗った突きは、鍔元まで深く刺さった。

抜けないであろう太刀を残して、眉間に小太刀突き刺して、飛び退いて距離を取った。

小太刀を正眼に構えた。


突いた刀は、それぞれ脳にまで達していたようで、ネズミは絶命した。


(ふう、勝てたけど…)


「ユイ、すげ〜なぁ。強えーじゃん」


レイジがそばに来て言った。


「ありがとう。助かった」


「今のところ、回復と強化ぐらいしか出来ないけど、お安い御用です」


「ねえ、このネズミ、動きが遅くなかった?」


「うーん? 俺が見た時にはもうトドメ刺した後だったよ」


「そっか」


私は太刀を再召喚して鞘に納めた。


今まで戦ってきた虫に比べて遅かった気がする。

大きいんだから当たり前なのかもしれないけど、動きが全部「ぶぅぅぅぅぅぅん!」みたいな感じだったな。デカくて圧はすごいけど遅いみたいな。


レイジはなにやら真剣にネズミの死体を調べている。

そして、おもむろに言った。


「なあ、これ食うか」


「え?」


(うそでしょ?)


「虫よりいいだろ。焼けばいけるんじゃね?」


レイジは薙刀を短く持って、器用にネズミを解体し始めた。

みるみるうちに捌かれていく。


「なんで、あんたそんなことできるの?」


「大学時代、サークルでキャンプっていうかサバイバル?みたいなこと結構やってさ、卒業後も年に数回行ってたんだよ。もちろん、こんな馬鹿みたいにデカい獲物は初めてだけどさ、豚とかなら何度も解体してるし、違うけど何とかなるよ」


レイジのことは中学までしか知らない。

意外な特技持ってたんだね。

転生者の前世の記憶でチートってやつだ。イイね。転生モノはやっぱこうじゃなきゃ。


もちろんマサムネも召喚した。マサムネはレイジが解体しているところに割り込んで内臓を食べちゃった。


解体が終わるとレイジはあっという間に火を起こしてくれた。魔法じゃなくてサバイバル技術で。

テキパキと調理されて、ネズミが焼きあがっていく。


「お腹壊したりしないかな?」


「そん時は回復魔法でなんとかなるんじゃね?」


おお、ファンタジーの恩恵を初めて感じたかも。


もも肉をいってみた。

塩とレモンがないのは残念だったけど、転生後初めての食事は美味かった。

満腹になって、気になっていたことを相談する。


「...ネズミさ、遅かったんだよね。動きが」


「どういうこと?」


レイジは残った肉を保存食にする準備をしながら聞いてきた。


「スローモーションに見えた」


「...達人かよ」


「レイジにはどう見えた?」


「必死すぎて覚えてない」


「実はさ、スズメやカラスもスローモーションに見えたんだよね」


「!?...おれもそうかも!」


おお。私だけじゃなかったか。


「怖くてそう見えているのかもって思ったんだけどね、」


「走馬灯的にだろ?」


「そうそう、でもね。ネズミはスローだけど、私の動きは普通なのよ」


二人してちょっと考えてみる。


「俺たちが小さいから、体感時間が速いのかな?」


「そうなのかな?」


「小さい生物って脈拍も呼吸もすっげー速いんだよ。で、動きもシャカシャカって速いじゃん」


あんまりピンとこない。速く動けると相手を遅く感じるの?


「それに、蜂とか蠅とかって、人間より運動神経いいって思ったことない?」


「あ、あるかも。攻撃簡単に躱すもんね。そうだ、さっきのネズミとの感じはそれかも」


だとすると、人間や鬼が相手でも、まるきり勝ち目がないわけではないのかもしれない。

もちろん、一撃でも食らえば、即死どころかぺっちゃんこだろうし、虫に刺された程度の攻撃ではどうにもならないけれど。

急所まで攻撃を届かせる手段も必要だ。


でも、すこし希望が出てきたことは確かだ。


今の私は、人間より遥かに小さいけど、人間よりはるかに速い。訓練と戦略次第では、自分の60倍の人間やそれ以上の鬼にも勝てそうな気がしてき...た?

やりがいを感じてき...た?


あれ? 


なんかどっかで聞いたことあるな。

今の状況が私の望み通りだったのか?


いやいやいや、そんなことあるわけないでしょ。

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