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バグった世界にテコ入れを  ~スマホ片手に停滞世界を再開発~   作者: 未白ひつじ
3章 かぞくっていいな

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第6話 増築を考える

 新しい家族が増えた! そう、ルーちゃんだ!


 ルーちゃんという、素晴らしい家族が出来た今、増築をするべきではないだろうか!


 いや、するべきだ!


 というわけで、増築を考えていきたいと思います。


 今の状態は、十畳のリビング兼寝室に六畳のキッチンがくっついている1DKみたいな感じだから、ここに寝室を増やせばいいかな?


 ルーちゃんはまだ小さいから、もうちょい育つまでは俺と一緒の寝室でいいよな。だったら……俺とルーちゃんのベッドを置けるだけのスペース……とりあえず六畳くらいの部屋を増やせばいいか。


「ちょっとこれじゃベッドが二つしか置けないじゃない」


 ……パンちゃんが覗き込んで文句を言ってきた。


「え? 二つで良くね? 俺とルーちゃん……ああ、クロベエか! だよな、クロベエが寂しがって来るかもしれんからな……じゃあ八畳にして……このあたりに猫ベッドのデカい奴を置いて……さんきゅー! パンちゃん! 大事な相棒のこと忘れてたぜ!」


「ありがとー めがみさまー」


「くろべえも、いっしょねー」


 きゃっきゃと喜ぶルーちゃんとクロベエ、みてるとほっこりするね。


 マジで感謝だぜと、パンちゃんを見ると……なんだかプルプルしているね?


「ちーがーうーでーしょーーー!!」


 なんかブチギレてる……怖っ。なんか地雷踏んじゃったんかな……やべー、マジわかんねーわ。


「あのねえ、ベッドもうひとつ置かなきゃダメでしょう? せめて十二畳にしなさいよ」


「え……? もうひとつ? なんでまた」


「私の! わーたーしーのベッド!」


「えぇ……パンちゃんの? 夜になったらいつも上に帰ってるし、要らなくね?」


 今まで適当に行ったり来たりしてたくせに、突然不思議なことを言う神だよなあ。

 

「もーーーーー!!!! 私だってルーちゃんと居たいのよー!!! 言わなくてもわかるでしょー!」


 やべえ、床にころがってじったんばったんはじめよった……リブッカ以来か? またコレを見られるとは思わなかったぜ。


 あー……そうか、まあ、そうだよな。


 俺がパパなら、こいつはママだ。あんだけメロメロになってたんだ、夜だって一緒に寝てえわな。


 くっ……目の端に涙をためてしゃくりあげ始めたぞ。今にもガチ泣きがはじまりそうだ……ああもう、わかったよ、わかったから泣くんじゃねえ! 


「考えが及ばなくて悪かったよ……ほら、これでいいんだろ?」


 十四畳くらいの広さに改変した図面を見せてやると、ジロリと睨みつけるように視線を送り、こくりと頷いた。


「ひっく……うっく……わかれば……いいのよ……ひっく」


「まーま、いいこいいこねー」


「るーちゃあああああん」


 ……子供にあやされる女神と言う、尊いんだかそうじゃねえんだかわからん光景を横目に設計図を書き直す。


 ベッドルームを十四畳にした結果、ベッド三つと、クロベエベッドを置いても余裕ができた。


 寝室デカくしたし、バランスを取ってリビングも二十畳に広げよう。


 今んとこは誰も来ねえけど、いつか……そう、遠くない未来に、キンタたち集落の連中が遊びに来る日がきっとくるだろうからな。広くして損はないはずさ。


 ふふ、想像したら楽しくなってきたぞ。


 ……ちょっと待てよ。


 よく考えたら、パンちゃんと同じ部屋で寝るってことじゃん。


 普通に考えりゃ、部屋をわけるのが筋なんだが……そうなると、俺かパンちゃん、どちらかがルーちゃんと別室になるわけじゃん。


 パンちゃんは絶対に譲らねーだろうな……そうなると、分が悪いのは俺だ。


 絶対に譲らねえとまでは言わないけど、俺だってルーちゃんと同じ部屋で寝たい。


 ……。


 相手は誰だ? パンちゃんだぞ?


 そうだよ、パンちゃんなんだよ。


 奴とは既に同じテントで寝泊まりしてるじゃんか。それに、色々残念な部分を目撃しちゃってるから、今さら互いにあれこれ気にする仲でもねえわ。


 そもそも、自分の分のベッドを置けるように広くしろってゴネてんのパンちゃんだもんな。


 うん、気にするだけ無駄だわこれ。


 ……割り切ったらスッキリしたな。


 じゃあ、ベッドはこんな感じにして……クロベエベッドは俺の隣と。


「わかってるじゃない。そうよ、ルーちゃんを挟んで私とあんたのベッド。完璧ね」


 部屋の図面に家具を書き込んでいると、背後から満足そうな声が聞こえた。


 ……ほらな、パンちゃんも気にしてない。同室で良かったやつじゃんな。


 まったく、一瞬でも無駄に悩んで損したわ。思春期でもねえっつうのによ!


 折角だからついでにキッチンも十畳に拡大して……対面式キッチンカウンターにしちまおう。


 うーん、広いスペースにカウンターまでつけたせいか、なんだかラーメン屋みてえになったな……。


 こうなると、コンロ的なのが欲しくなるな……もしかして、魔導コンロとかあったり?


 ……うっわ、あるわ。しかも作れるじゃん。


 材料に上質な魔石と魔鉄鋼ってあるけど、これ絶妙にヒッグホッグの素材だけでできちゃうじゃん……。


 なるほど、IHみたいな感じで使えるんか。


 ……こりゃ作るしかねえな。


 元々あったかまどは、肉や魚を直火焼きしたい時に使うようにすりゃ無駄にならねえしな。


 よし、作成……からの、設置と。


 うんうん、カウンターにコンロ置いたらますます便利になったぞ。


 こうなると欲が出てくるな……。


 水回りもなんとかしてえ。


 恐らく、その辺も【製作】か、場合によっちゃ【建造】で作れちゃうと思うんだが、気になるところがひとつある。


 ……ここは専門家の意見を聞いてみるとしよう。


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