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バグった世界にテコ入れを  ~スマホ片手に停滞世界を再開発~   作者: 未白ひつじ
3章 かぞくっていいな

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第5話 ルーちゃぁああああん!

 小一時間ほど、パンちゃんと二人でルーちゃんと遊び……もとい、検証をしてみた。


 この世界の管理神たるパンちゃんすら把握できていない謎の部分もあるが、現状でわかることをまとめるとこうだ。


 ルーちゃんは「塩のダンジョン」のコアである。


 俺が採掘したあの岩山は、岩石よりも岩塩が多い場所で、採掘したポイントは、中でも一番岩塩が多い場所だったらしく、デタラメに掘った結果、塩の要素が強い洞窟ができあがってしまったのだという。


 まあ、パンちゃんが『ここにいっぱい塩あるわよ』と、教えてくれたポイントだからな。当たりどころか、大当たりの鉱脈だったってわけだな。


 ダンジョンコアというものは、発生する際に周囲の影響を大いに受けるのだという。


 なので、ルーちゃんは当然、塩の影響を受けて「塩のダンジョンコア」として誕生したと。


 ……もっとも、パンちゃんの神気やら、俺からちょっぴり出ているらしい魔力かなんかの影響もあるとかで、システムから普通のコアではなく、新種扱いされちゃったみたいだけどね。


 ま、そりゃ人化してる時点で今更な話なんだが。


 で、ダンジョンについてパンちゃんが語ったところによれば、この世界……リプラシルには、元々ダンジョンと言う概念はあり、実際に何箇所か稼働している場所もあるのだという。


 そう、稼働である。

 

 この世界のダンジョンは、全てダンジョンコアが管理するタイプであり、コアが魔獣を登録――住まわせてダンジョンを守らせるタイプなのだという。


 つまり、生まれたばかりで、まだ何もしていない塩のダンジョンには、今だーれも住んでいないわけなんです。


 通常のコアであれば、運よく魔獣が迷い込んでくるのを待つ必要があるが、ルーちゃんってば、自分のダンジョンから出て自由に歩き回れてしまうわけで。


 そう、来るのを待つんじゃなく、自分から魔獣が居るところに行ってスカウトすることができちゃうそうな。


 無敵すぎる。


 それってレギュレーション的にどうなんすかね? コアがダンジョンから出歩いていいんすかね? と、ゲームマスターたる、管理神様に尋ねてみたところ……。


「いいに決まってるでしょ! こんなに可愛い子をダンジョンに閉じ込めるなんて可哀想よ!」


 と、おっしゃってました。


 そういう問題じゃねえだろってちょっと思ったけど、言ってることには同意なので、俺も気にしないことにします。


 ルーちゃんはかわいいからしかたないよね。


 どれ、名付けをしてどう変わったかステータスを見てみよう。


 =========================================

 

 名前:ルト

 職業:ダンジョンコア

 LV:3

 体力:5800

 魔力:5800


 スキル:人化 ダンジョン管理 勧誘


 =========================================


「おーすげー! 小一時間ほど遊んだだけなのにLV3になってる! スキルも勧誘が増えてる」 


「私たちと話したり、スープを飲んだりして”経験”を積んだからでしょうね」


「なるほどな、行動そのものに経験があるタイプのシステムなわけだ」


「ルーちゃんは生まれたてで、なんでも吸収する時期だからね、経験値にも補正がかかってるってわけ」


「パンちゃんさ、ゲームっぽいネタの説明だけは上手だよね」


「うっさいわね……」


 パンちゃんって、多分かなりのオタクだと思うんよな。漫画やアニメに詳しそうだし、ゲームだって色々やってそうだよな。


 ただ……シミュレーションゲームは苦手なタイプと見える。


 得意なら、この世界はもっとマシだったと思うし……。


「なによ?」


「いや、なんも。ていうかさ、レベルは上がったが見た目は変わらな……いやまて。ちょっと背が伸びてね?」


「ほんとだ……ちょっと伸びてるわね? 普通に考えれば、レベルが上がっても成長はしないと言うか、関係ないはずなんだけど、ルーちゃんみたいなケースははじめてだからねー……ちょっと待ってね……」


 パンちゃんがルーちゃんの頭に手をおいて、何かウンウンとやってる……あれはなんだ、データでも見てんのかな……。


「わかったわ。ルーちゃんはレベルに応じて、心身ともに成長をする。ただし、一定まで成長したら、以後の成長は緩やかになる……みたい」


「管理神様が「みたい」とか言うなよな……」


「しょうがないじゃないの、イレギュラーなんだし……でも、良かったわね。リットちゃんくらいまで育ったら、後は普通の子と同じペースになりそうよ」


「それは良いな。ゆっくりと成長を見守れるってことじゃん」


「それに関しては同意するわ!」


「おれも ルーちゃん ちっちゃいほうがいい!」


「るーね、みんな、しゅきよ」


「「「るーちゃああああああん」」」


 集落から帰ったら、唐突に娘ができちまった。


 普通に考えりゃとってもアレなのだが、可愛いから全て良しなのだ。


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