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バグった世界にテコ入れを  ~スマホ片手に停滞世界を再開発~   作者: 未白ひつじ
6章 新たな土地はおかしな地

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第15話 ナーちゃん

 さて、我が家に生まれた次女、ナールことナーちゃん。


 コアが受肉したのはルーちゃんと同じだけれども、その経緯が違うし、そもそも属性も違うわけで。


 ナーちゃんも自分のステータスが知りたいとのことだったので、家族みんなで揃ってスマホを覗き込むと……ほほう、なるほどなるほど。


 =====================================

 名前:ナール

 職業:ダンジョンコア

 LV:1

 体力:2400

 魔力:1800

 スキル:人化(New)勧誘(New)ダンジョン管理  使役 召喚

 自動翻訳(New)熱気無効付与 炎無効付与

 =====================================


「おお……ナーちゃん……なんか色々持ってるな?」


「火属性ならではのスキルねー」


「この熱気無効付与と炎無効付与ってので俺らを助けてくれたんだな」


「そうですそうです。ここは熱いので、これがないと大変ですから。父上と母上はよくご無事でしたね……」


「それな……ホントよく無事だったよな、俺ら……」


「私はともかく、ユウはほんとよく耐えたわねえ……」


「人化というのは、父上と母上から、自動翻訳と勧誘とは姉上からいただいたスキルですね」


「人化は俺の絵を捧げた儀式的なあれで、勧誘なんかはルーちゃんと繋がったからかな?」


「はい! 姉上からダンジョンシステムのアップデートデータをいただきました!」


 アップデートデータ……ダンジョンシステムってそういう感じなんだ……。

 

 なんか……ちょいちょい知らなくていいことを知る羽目になってるっていうか、じわじわと戻れないところに引きずり込まれてる感がするんだが……気のせいだろうか。


 よし、一旦忘れよう!

 

 他は……だいたいルーちゃんと同じ感じかな?


 いや、ダンジョン管理にレベルがないな。


 そういやルーちゃんもLV2になるまでつかなかったっけ。


「なに見てるのよ……ああ。ダンジョン管理ね。多分だけど、ナーちゃんのはずっとこのままだと思うわよ?」


「よくわかったなっていうか、なんでなん?」


「ルーちゃんってスキルレベルが上がると新しい階層が作れるようになるでしょ」


「ああ、そういう仕様だったよな」


「……普通のダンジョンはさ、そんな制限無く、リソースを使って好きなように階層を広げたり、深くしたりできるのよ。ナーちゃんは深くしないで広くしたのよね?」


「はい、母上。深くするとますます人が来なくなると思いまして、広くしたのです……結局同じことでしたけれども……」


「ルーちゃんはレベルで縛られる代わりに、自由に環境を設定することができる……スキル名は同じだけれども、中身は完全に別物よね」


「ほんとリプラシルってアレでおもしれえよな……」


「アレってなによ、アレって……まあ、塩のダンジョンの仕様を考えると納得できる部分もあるんだけど」


「……どういうこと?」


「ほら、あのダンジョンってさ、一階層以降はあの洞窟にあるわけじゃないでしょ?」


「えっ……?」


「あれ、言ってなかったっけ。元々の塩のダンジョンは転移室だけで、そこから先の階層は別空間にあるのよ」


「別……空間だと? 言われたような、言われてないような? ああ……それで転移門(ゲート)使って降りるわけか……」


「そういうことね。だから、ルーちゃんの場合はダンジョン管理っていうよりも生成……あ、やっちゃったかも……ねえユウ……ルーちゃん鑑定してみて……」


「はあ? なにを言って……あれ、職業とスキル名が変わってる……」


 =====================================

 名前:ルト

 職業:マスターコア

 LV:16

 体力:9800

 魔力:14800

 スキル:人化 ダンジョン生成LV3 勧誘 使役 召喚 自動翻訳

 =====================================


 ……ダンジョン管理が生成になってるぞ……?


「なあ、マスターコアになってるのはまあ、いいとして、ダンジョン管理が生成に変わってるのはなんでなん? レベルも上がってるしよ……」


「変わってるし上がってるわね……あんたもやらかしてたけど、言葉に力がある存在が迂闊なことを言うとこうなっちゃうから……気をつけなさいよね」


「ああ……パンさんの言葉をワールドシステムが採用しちゃったわけか……でもまあ、別スキルなのに同名なのはややこしかったから、これでいんじゃね」


「そうね……名前が変わっただけみたいだけど、レベルが上がってるから、できることが増えてそうよね……なにが変わったのかしら?」


 鑑定さんでスキルの詳細も見られるようになると助かるんだけど、パンさんがやらねーってこたあ、なんか面倒だったりするんだろうか。


 ……ただ単に気づいてない可能性もあるな。


 良い機会だから突っ込んでおきたい気持ちもあるが、とりあえず、今はルーちゃんのスキルが気になる。


 この件に関しては、後で要望を出しておこう。


「ルーちゃんや、スキル名が変わって、レベルが上がってるけど、何が変わったのかわかるかい?」


「えっと、ちょっと待ってね、ダンジョンシステムに繋いでみるから……うーんと……んとんと……あ、わかったよ! うちのダンジョンでなら、ユウみたいに、おうちとかパパーって作れるようになったみたい!」


 おお……今回はオブジェクト生成機能の強化か? マジでこの子はどんどん強まっていくよなあ。


 今でもウサ族なんかがダンジョン内にもりもり家やらなんやらを作りまくってるけど、凝りまくったギミックを作ろうとすりゃあ、いくら奴らでも大変だろうからな。


 大型オブジェクトも作れるようならおもしれーよな。


 くっそデカくて、中が迷路になってる洋館とか建ててもらってさ、ゲストもキャストも迷子になって帰れねーつう、最高に愉快なオチが見たいぜ。


 しっかしほんと……。


「どんどん凄い子になってくよな」


「そうね……そのうち、ダンジョン内じゃ私より権限が強くなっちゃうかも……」


「管理神としてそれはどうなんだよ……」


 そこはもうちょっと頑張ってくれよ……母親としてよお。


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