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罠師の場合(上)

新章

「おめでとう、初仕事だぞ。命くん」

「え」


唐突に、紅さんは俺に話しかけた

彼女は銃の手入れをしている


「仕事、ですか」

「そうだ。今回は面白そうだぞ」

「はぁ・・・」

嫌な予感しかしない


「相手は、罠師だ」


「罠師・・・ってなんですか」

「なんだ、そんなこともしらねぇのか。ほら」

そう言って、紅さんは俺に新聞を投げつけた


一面を飾っていたのは


『動物園から脱走した4匹のオオカミを発見!仕掛けられていたのは数多くの罠!また罠師の仕業か!』


という文面だった。



「へぇ、すごいじゃないですか」

「あぁ、そうだな」

「オオカミ相手に」

「はん、所詮人の手に飼われた哀れなオオカミどもだろうよ」

「・・・・・・」

「まぁ、それは置いといて」

「置いとくんですか」

「私のとこに依頼が来た」

「依頼っすか」


「罠師の正体を暴き、マスコミに晒して欲しい。だとよ」


「・・・」

「クズばっかだな、この国は」

「全くですね」


「じゃあ、今日の午後10時までに準備しとけ」

「アイアイサー」


こうして俺たちは、罠師と戦う羽目になった。


俺はすごすごと寮に戻り、服を替える。

黒いスーツ、白のカッターシャツ、淡い緑のネクタイ

ズボンを履き、ベルトを締める。

最後に、緑色のカラーコンタクト。


紅さんの話だと、英雄(ヒーロー)のイメージは緑色らしい

ほぼ強制的に、決められた。


でも、自分で言うのもなんだが、なかなかキマっていた。


現在午後9時45分

「そろそろ、出ようかな」

俺がいる寮には、人間は俺しかいない。

紅さんは、事務室で着替えをする。


「ふぅ」

軽く深呼吸をして、階段を下りる。

そこにはもう、あの車があった。


赤色のランボルギーニ


「よう、早いな英雄(ヒーロー)

「あなたこそ、気が早いんじゃないですか?ルージュ」

「はん」

「ふっ」


「じゃあ、行きましょうか」

「言われるまでもなくッ!!」

アクセル全開。


俺の、初仕事の幕開けだった。



罵倒はお断りですが、ちょっとしたアドバイスやコメントは募集しています。よろしくお願いします。

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