遊び人の場合(下)
「・・・・・・」
ギィィと重たい音をたて、ドアが開く。
そこから入ってきたのは、黒髪に青いネクタイを締めた男
「・・・」
手には、スケッチブックを持っている。
「・・・・・・」
少し息を吐き、階段を上っていった。
■ ■
「あとは・・・あのケバケバなお姉さんか」
男の子、海は始めに遭遇した事務所の中にいた
隠れもせず、立っている
「ん」
ガチャと鍵が開く音がする。
当然、海が仕掛けた物だが
しかし、その扉は、予想外の方法で開いた
吹っ飛んだ
「えっ!?」
蝶番やドアノブなどを無視するかたちで、扉は開いた
「・・・ここにいたのかい」
「うっ・・・」
海は、右手を抑えている
破片が直撃し、骨にひびが入ったのだろう。
「・・・・みぃつけた」
「う、うぅぅ・・・」
海が呻く
何も、出来ない
「・・・ん?」
「・・・え」
二人は驚く
そこに、紙飛行機が飛んできた
海の元へと飛んで行き、そのまま落ちた
左手を器用に扱い、紙を開く
『助けてと言え』
「・・・?」
そう書いてあった
「・・・・・・た」
「こら!さっさと渡しな!!」
女性は紙を取り上げた
その内容を確認し、後ろを振り向けば
――――男が立っていた
「・・・だ、誰だ――」
女性が言い終わる前に、
状況を確認する前に
海は、必死の思いで、本能のまま、叫んだ
「助けてッ!!!」
「――――ッ!!」
女性は海を振り向く
そしてまた、男に視線を戻せば
男は、どこからか日本刀を取り出していた
そして、にやりと笑う
「――――――――」
その言葉は聞き取れなかったが、確かに口は動いていた
『よく言った』
と
「だッ、誰だい!?いきなり出てきやがって!!」
女性は手にしていた大きめの傘を男に向ける
そして、何か、引き金を引いた
「・・・・・・」
男に向けて、何かが飛んでいった
女性は傘を開く
海は目を瞑る
男は、構えた
居合の構え
「・・・・・・」
確かに口は動く
『甘い』
そこからは、迅速だった
男が引き抜いた日本刀は、窓から差す月光に晒されて、煌びやかにその軌道を描く。
まず、飛んできた何かを真っ二つに斬る。
二つにされた何かは後ろへと飛んで行き、爆発した
グレネードだった。
その爆発の強烈な閃光を目眩ましに、女性に突貫する。
目にも止まらぬ速さで、女性の傘を十二等分し
あっという間に女性を征した。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
二人は唖然としていた。
いきなり現れた正体不明の男性が、それこそ気にも止まらぬ早さで女性を征した
そんな事実は、誰にだって予想外だった。
「・・・海くん」
「・・・」
「海くん」
「はっ、はい!」
「ちょっとついてきてくれる?」
男性は、後ろに置いてあったカバンの中からヘルメットを出し、海へと投げた
「君にぴったしの面白い仕事があるんだ」
言って男は振り返り、歩いて行った
「あっ、あの!」
「質問は現地で聞くよ」
「・・・はい」
「ついてきてくれるね?」
「はい!」
これにて、一件落着
二人目




