間話(11)
「なぁ・・・結局、あいつら何がしたかったんだろうな」
薔薇との戦いを終えた後、命はそう言った。
「・・・・・・」
沈黙するのは、向かいのソファに座る紅。
「僕には、推測ですが、少々分かる気もしますね」
そう言うのは、命の後ろに立っている幸。
「ですが、僕はあくまで、その本体と直接対峙したわけではありませんので」
「あくまで、推測ってことか」
「はい」
時刻は昼の1時。
昼食を終えた、すぐ後の会話。
「僕は、水を操る、紫薔薇シトという相手と戦いました」
語りだす幸。
「彼は、『水を操る』という物を持っていました。これも推測ですが」
「水を・・・」
「彼は、『理酒』とそれを呼んでいましたが・・・。しかし、本題はここからです――命さん、紅さん、凪沙さんと、あの男の人の話によると、命さんは分からなかったようですが、『光』と『雷』と『炎』を操る、僕と闘った紫薔薇シトと同じように、薔薇を名乗った人が居たようです」
「・・・」
「そして、問題の『青薔薇』ですが、彼は、命さんと男の人の話では、『水』『土』『雷』『炎』『光』『闇』を使ったそうです。世界のほとんどを操れる、そんな状態ですね」
肩を竦める幸
「ですが、彼には、欲しいモノがあった。これを手に入れれば、完全となれる。それは、
『生死』
という概念です」
「・・・・・・」
「しかし、『死』は、『屍』――つまり、『屍薔薇』が補っていました。ならば、残るは『生』のみ」
「だが、アルトは、元々、師匠の能力を知らなかったみたいだったぞ?」
「彼の狙いはあなたですよ、命さん」
「・・・!」
「あなたの、英雄として、人に存在し続ける『それ』を、彼は欲したのでしょうね」
「師匠のは、ついで、だったのか・・・」
「そうなります」
「私としちゃあ、んなことどーでもいいんだなー」
「・・・では?」
「私が気になるのは、命くん、君の本当のスタイルだよ――今までも、何か引っかかるものがあったからよ」
「それは――」
口ごもる命。
「紅さんの、最初の推測が間違っていたというだけですかね、今言えることは」
と言った。
その言葉に、すこしイラッとしたのか、紅は、唐辛子を命に投げつけるなどの暴行をしたのであった。
■ ■
そして、長編は次の物語へ。
次回、制裁探偵事務所―蒼―
『霞ヶ月のかぐや姫』
乞うご期待願います。
受験、そして高校の生活に慣れていないせいか、更新が驚く程遅れてしまいました。誠に申し訳ありません。
次からは、ちゃんと更新する(予定)ですので、これからも、制裁探偵事務所を、よろしくお願いします。




