遊び人の場合(上)
新タイトル
「・・・えぇ、はい。わかりました。では」
彼は、携帯電話を片手に、愛車「カタナ」を運転している。
青色のヘルメットに、青色のネクタイ。
「・・・ふぅ」
スーツを風になびかせ、夜の街を駆ける。
携帯電話をスーツの内ポケットにしまい、運転に集中する。
「・・・今回は、当たりだといいな」
そんな独白など、彼以外の誰にも聞かれることはなく
「・・・集中しなきゃ」
また、彼自身も自分自身の言葉など聞いていなかったのであった。
■ ■
「・・・・・・ところでよ」
「ん?なんだい」
ところ変わって事務所。
女性と少年が話している
「この事務所には、一体何人いるんだ?」
「あー・・・」
女性は苦笑いをする。
「さ、三人、かな?」
「かな・・・?」
「わかんないってこと」
「あっそ」
「でも、向かいのビル郡に、もう一つ事務所があるよ」
「え・・・そうなのか?」
「あぁ。うちのライバルさ」
「へぇ」
少年は興味無さそうに、どこか胸騒ぎを感じていた。
■ ■
ところ変わって、ある小ビルの一室。
「ふ~んふふ~んふ~~ん」
その声は、男か女かの違いも分からない声だった。
幼い、声
なにやら、その声の主はカチャカチャと金庫をイジっていた。
「あーとーちょーっとー」
部屋の電気はついていない。
「・・・なのになー・・・」
声の主は、つまらなさそうに部屋の奥の扉を見る。
「・・・つまんないなー」
ドン、ドンと扉が叩かれる。
「・・・あーあ」
バタン
扉が開き、奥から数名の男と高そうな服を着た女性が現れた
「うっわケバ」
これが、第一感想だった。
おそらく女性に向けて言ったのだろう。
「・・・お嬢ちゃん、ここで一体何してるのー?」
笑顔の中に怒りを忍ばせた表情で、女性は、その『子供』に声をかけた。
『子供』は、愛らしい笑顔で、
「ヒーローごっこだよ!」
と答えた。
「ヒー・・・ロー?」
「うん!ちょっと待っててね!」
『子供』は後ろを向き、金庫に手をかざした
そして、5秒後
ガチャ、
金庫が空いた
「ほらー!」
「お、おい!この金庫、壊れてるんじゃないのかい?」
驚きつつ、傍にいる男に問いかける。
「いっ、いや、そんなはずh――」
「壊れてなんかいなかったよ」
「えっ」
『子供』は笑顔を消して言った。
「すごく新しいタイプの金庫だね。耐火耐水、電子ロックまでかかってある。まぁケタが5桁だったから良かったのかな。簡単にできたよ。37564番目にね」
「・・・お、お前・・・何者だい・・・」
女性はたじろきながら言う
「神留小学校5年2組12番。砂滑 海」
「しょ、小学校?」
「バリバリの男子ですけど何か」
「!!」
海と名乗ったその少年は、楽しそうに笑った。
「ねぇおばさん達、僕と遊んでくれるの?」
「お、おば」
「遊ぼうよ!じゃあ、かくれんぼね!僕が隠れるから、おばさん達全員で探して!見つけれたら僕のこと好きにしていいよ!見つけれなかったら、どーしよう」
「・・・」
「そうだ!おばさん達の内の誰かを殺すね!」
「――!?」
「それでいいでしょ?」
「ちょっ、」
「いいでしょう」
「えっ、なっ」
傍にいた男の言葉を遮り、前に出る女性
「その勝負、やってやろうじゃないの。大人を甘く見るんじゃないよ!」
「じゃあ制限時間は三分ね!15秒数えたら探しに来ていいよ!」
「ちなみに私はおばさんなんて年じゃないよ。まだ25だ」
「ふーん、じゃあお姉さんがスタートって言って!」
「そうか、じゃあよーい――」
「スタート!!」
「・・・」
スタートと言ったのは海と名乗った少年だった。
少年の運命やいかに!
ショタコンホイホイ




