王女の場合(上)
「リィア!!!リィアはここか!!?」
バタン、と事務所の扉が荒々しく開けられた。
その時、4人はそろってカレーを食べていたのだが、
ここで、彼女が声を上げた。
「おっ、お父様!!?」
誰であろうか。
監視長である。
そして扉からドタドタと出てきて、大げさに転んだのは
高貴な服と王冠を冠った人物であった。
「おぉリィア!どこに行ったかと思えばここにおったとは」
「そっ、そんな、お父様・・・どうしてここに!?」
ここで、彼が口を開いた。
「『お父様』って言葉を聞く限り、あなたは『ペタカトル=ホワイトアウト』という人物と予想できるな」
「あ、あなたは争谷蒼さん!その説はどうも」
「いえいえ、それよりお父さん、どうしてここに?」
「おぉっと、娘からも同じ質問を受けていたな。どれ教えるとしよう」
そして彼はたからかに笑う
「娘の居場所などわかって当然ですよ!!なにせ家族なのですから!!!はーっはっはっはっは」
その言葉に、監視長は床を強く踏みつけた。
「何が家族ですか!!!!それはあなたが口にしていいような言葉ではありません!」
「そうか、やはりリィアはそう考えるか」
「私をその名で呼ぶなよッ!!!」
「ぬっ!?」
「軽々と溶け込むなよ!!勝手に打ち解けた気になんてなるなよ!!私はまだ許可していないぞ!!私の父として名乗っていいことを私はまだ許してない!!いい加減懲りろよ!!それで!!今度は何の用だ!!また私達から居場所を奪う気か!?この外道が!!」
「・・・」
彼は、一瞬戸惑ってから、はっと気づいたように行動する。
監視長を、抱きしめた。
「――――――――――――――ッ!!!!!??????」
「すまなかったリィア、私が悪かった。全て私が悪いんだ。寂しかったのだろう?ん?ふふ、そうか、そんなに震えなくとも気持ちは痛いほど分かるぞ」
「私にぃいいいいぃぃぃぃぃいいいい―――――――――」
監視長の周りに禍々しいオーラが浮き出てきた。
「触れるなああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁああ――――――――!!!!!!!!!」
そして、監視長のスタイルが発動した。
「禁断の愛!!!!!!」
「―――!!!」
・・・・
・・・
・・
・
しばらくして、
「失礼、紹介します。私と血のつながりを持つ男、ペタカトル=ホワイトアウトです」
「どうも、娘がお世話になっております」
ぺこりと頭を下げるペタカトル
「私は、まぁイギリス家系のものでして、それなりに裕福な家に」
「それでその格好ですか」
「流石に王冠はやめておいた方がいいでしょう」
監視長がダメ出しする
「娘、リィアは本名をリィアーク=ホワイトアウトと言うのですが、ご存知でしたか?」
「あ、いや、初耳・・・といっていいです」
「そうですか」
ところで、完全に取り残されている海と萌九頭はもう消えていた。
部屋にいるのだろう。
「ところで、リィアって呼べば、いいのかな?」
「今までのように」
「分かったよ」
蒼は苦笑いする
内心は、三者面談の教師になったようだ、という
「で、あぁ、それで、お父さんは何か目的があるのですよね?」
「相変わらず目敏いですな、蒼さん」
「いえいえ」
「その通り、このペタカトル。リィアを家に連れ戻しに来ました」
「なっ――!!」
「・・・」
蒼は大して驚いた様子を見せなかった
「悪いですけど、それはいただけませんなお父さん」
「勿論、ただで、とは言いません」
「金なんていらないですが」
「そんなことは言っていません」
あわわわ、とパニクってる監視長
「ちょっとしたゲームをしていただきたくて、ここに参りました」
「ゲーム・・・ですか?」
「ええ、単純明快なゲームですよ」
ニコニコと笑うペタカトル
しかし、目が笑っていなかった
「私が勝てばリィアは家に連れ戻させていただきます」
「俺が勝てば?」
「貴方たちが勝利したのならば、私ができる範囲のことをなんでも受け入れましょう」
「・・・」
「どうですか?」
「・・・・・・わかりました。承諾しましょう」
「・・・ありがとうございます」
「ですが、貴方たち、とは?俺だけではないのですね」
「・・・本当に、目敏い、というか、怖いですよ」
「それはこちらも同じですよ」
二人とも笑ってはいるが、雰囲気が笑っていない。
「では、彼らを呼んできてください」
「わかりました」
そして、ゲームが始まる




