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たった1人の英雄奇譚   作者: 葵流星
第六章「二人の距離感」
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「刻死鳥」

「ぜえ~、はあ~・・・。まったく、なんでこんなに急がなきゃならいのか・・・。」


・・・。


アレクシアやつ・・・。

まったく・・・。


月曜日の学校ほど憂鬱なものはないだろう・・・。

これからまた一週間が始まるだけだ・・・。


「「やったぜ、学校だ!ひゃっほーい。」」


・・・なんていうやつはそうはいないだろう。

俺はその反対の・・・。


「「学校か・・・つらいわ~。金払っているんだから単位くらい出してくれてもいいのに・・・。」」


っというのが感想だ・・・。

実際、家に居てもすることがないし、ゲームも退屈だしなあ。

目が疲れるよ・・・誰がヘッドギアを付けたままゲームしようぜって思ったのやら・・・。

首が痛くてしょうがないのだが・・・。

やっぱり新しいの買おうかな・・・。

なんて思っていると。


「あなた学校では、そういうアクセサリーは禁止よ。」


例のあのお方がいた。

いつもより張り切っているのは目に見えてわかる。


「そうは言うけどさあ・・・お守りだよ。」

「そうなのよねえ・・・私だって基準がよくわからないもの・・・。」

「はあ~・・・あんたも大変よねえ。棒線2本が垂直に交わったのもだめなんでしょう・・・。」


どうやらアクセサリーについて指導?をしているようだ。


「私のところはひどいものよ・・・卍(まんじ)もダメになったし・・・。」

「たしか、家がお寺さんだったね。」

「そうなのよ・・・もとはインドのものなのにね・・・。本当にどうかしていると思うよ。」

「うん、そうだよね。911も1989もだめだって・・・。神経質過ぎると思うよ。はあ~・・・こんなことで指導はしたくないんだけどね・・・。とりあえず今日は注意ね。今日からは隠しておいてね。持ってきてもいいから。」

「うん、それじゃあ。」


そういうと女子生徒は校舎へと向かった。

人が話しているところを見るのは褒められたことではないが・・・。

反射的に隠れてしまうからしたがない・・・。

何やっているんだ・・・俺。

別にやましいことなんて一つもないから堂々と横を通り過ぎればいいものを・・・。


「あれ、慎也?。なにしてんの?。」


・・・。

見つかりますよねそりゃあ・・・。

ここは何事もなかったかのように・・・。


「あっ、あっ、シルヴィアさん、統合戦技生になったんだよね?。」


コミュ障か!。

しっかりしてくれよ・・・なんで疑問系なんだ。

明らかに不審がられてるし・・・。


「慎也?。どうしたの?。」

「いやあ、なんでもないよ。」

「おはよう、慎也にシルヴィア。」

「おはよう、颯。」

「それで・・・何なの?。」

「統合戦技生になったの?。」

「ええ、そうよ。だからここにサブマシンガンがあるのよ。」


シルヴィアの腰のあたりを見ると、U Z Iがあった。

おそらく日本製のコピー製品。

それと、ガバメントがある。

俺と同じく貰ったグロックを使わないようだ。


「へえ~、そうなんだ。」

「そうね、まさかもう使うことになるなんて・・・。」

「シルヴィア・・・何を言って。」

「遅刻よ、慎也。」


キーンコーンカーンコーン


ああ、鐘がなっているよ・・・。

そうだ・・・。

颯のあだ名が「「刻死鳥」」だったな。

なんと、彼に会うとその人が100%遅刻するっていう・・・。

本当だったわ・・・。


「さあて、それじゃお仕置きね♪。」

「何のことか・・・わかりませんねえ・・・。」

「ふふ・・・。」


ああ、サブマシンガンですか・・・。

本当にありがとうございます。

今日はいつもの拳銃弾じゃないんだ。

ははっ・・・涙が出てくる。


カタカタカタカタ



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