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たった1人の英雄奇譚   作者: 葵流星
第六章「二人の距離感」
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「人ならざる者」

「なあ、譲二?。」

「なんだよ?。」

「板井のやつを見たか?。」

「いや、見てねえけど・・・どうかしたのか?。」

「あいつ、いつも二日前ぐらいになると一度戻ってくるじゃないか。」

「そうだな。ついに、あいつも女遊びに走るようになったか。まあ、いいんじゃねえの?。どうせまた女とは無縁のところだしよう。」

「それが、あいつの武器も見当たらないんだよな。」

「異動じゃあねえの?。まだ、任期終わってねえし。」

「そうだろうな。」

「だいたい俺らとあいつは違うんだからよ。年じゃねえの?。」

「お前はあいつが新兵の頃からその口調だなあ。」

「よせよ、お前がじじくさくなっただけだ。」

「はあ、年をとれないのもつらいもだな。」

「そうだな、娘が俺と同じくらいになりそうだったしなあ。」

「まあ、予想より短くなって良かったんじゃねえの?。これで、やっと始められるわけだしな。」

「はあ・・・結局、歳をとるのか・・・。歓迎できねえよ。まあ、相手が店の嬢ちゃんって言うのも虚しいだけだしな・・・。」

「俺らはまだましな方か・・・若いやつらは大変だったんじゃねえの?。」

「学生にはなれなかっただろうな。いくらなんでも不自然すぎる。」

「結局・・・俺らには戦場しかなかったわけか。」

「なつかしいな・・・。」

「ああ、力と金でなんとかできた。しかし・・・。はあ、俺も老いたかなあ・・・。」

「身体はともかく、心は老いるか・・・。それでも、ここまで生きてきたか。この地獄から・・・。」

「地獄はこれからだ・・・金はあるが持ち帰れるかだ・・・。」

「ははっ、なんなんだろうな俺たちは?。」

「バケモノだよ。前まで生きていなかった。」

「最後の奉公と行きますか・・・。」

「そうだな・・・ここに長く居すぎた。」

「やっとか・・・。」

「そうだよ・・・。」


・・・・・。


・・・・・。


「「どうして俺はここにいるのだろう?。」」


「「さんざん人を殺してきたのに・・・。」」


「「そして・・・次は・・・。」」


「「なんなんだろうな・・・俺は?。」」


「「成長を見守って、一緒に笑って・・・。」」



・・・・・。


・・・次は、警官か。


まったく人使いが荒いな。


もうすこしってところで・・・。


けど、戦場じゃないってところがいいだけか・・・。


さすがにもう飽きた。


つまらないし、本気になれない。


「「・・・魔法が・・・使ったらまづいよなあ・・・。」」


とはいえ、何度も使ってきた。


そして、それを使って守ってきた。


正確には使ってもばれないのだが・・・不自然なこととされる。


これまでも、何回も使った。


殺しにも・・・。


「「・・・・・。」」


「「これで・・・最後だよなあ・・・。」」





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