↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たった1人の英雄奇譚   作者: 葵流星
第五章「誇りと綻び」
PR
54/76

「プレッシャー」

「いやあ、こいつは派手にやられたものだな。」

「これが・・・軍用手榴弾の威力ですか。」


部屋は黒く染まっていた。

火はすでに消されている。

壁の一部が溶けているどれほどのものか、ぞっとする。


「それで・・・遺体は何処へ?。」

「すでに運ばれたと聞きました。これより検死解剖されると思われます。」

「死因がわかっているのにな・・・遺族への説明か・・・自分が可愛いか。」

「そうですね、あと・・・。」

「なんだ?。」

「捜査を特科に行わせるようにと・・・。」

「我々の手に負えないと・・・な。」

「はい、おそらくは・・・。」

「この事件はどうなる?。」

「電気系統による火災とされるでしょう・・・許しがたい。」

「いつまで隠し通せるのだろうな・・・。」

「もう・・・隠せはしないでしょう。あとこの事件には陸軍が・・・。」

「そういうことか・・・。」

「自軍の兵が国民を殺したとなると反対派が騒ぎますよ。」

「だから・・・事故にしろと。」

「ええ、軍から圧力がかけらていますから私たちはここで終わりです。」

「・・・これからも増えるか?。」

「増えると考えた方が自然です。」

「警察は死したか・・・。」

「死にませんよ。守るべき市民がいる限り。」

「そうだな、もう行こうか。」

「ええ、ここに居場所はありません。」

「なあ?。」

「なんですか?。」

「犯人が使った手榴弾って・・・。」

「二十七式火焔手榴弾です。」

「即発式か?。」

「いえ、それでは防弾ガラスに当たった時点で爆発してますよ。」

「それじゃあ?。」

「ええ、時限式ですよ。あなたも使っていたでしょう?。」

「前の話だ。7秒か?。」

「10秒です。」

「フルカウント・・・か。どこから投げたんだろうな犯人は?。」

「・・・・・。」


・・・・・。


・・・・・。


「はあ、やっと終わった・・・。」

「そうね、日本の事情聴取は長いのね。」

「ドイツは短いの?。」

「統合戦技生はだからよ。一時間で終わるわ。」

「そっか。」


空には太陽が輝いている。

眩しい。

白い雲が風になびいている。


「ねえ、慎也?。」

「なに?アレクシア?。」

「これから出かけない?。」

「いいけど・・・どこへ?。」

「水族館がいい。」

「・・・水族館か・・・近くはないけど。」

「ええ、行きましょう。」

「わかった。」


・・・水族館か久しぶりだな。

いつ以来だろう。

覚えてないな・・・。

あっ、そういえば・・・。


「アレクシア、紗奈に電話するね。」

「ええ、わかったわ。」


S N S で紗奈に連絡する。

携帯をいじっていることが多いのでこっちで連絡をしている。

案の定すぐに紗奈はコールに答えた。


「紗奈?。」

「ん?何、お兄ちゃん?。」

「ああ、紗奈。ちょっと出かけるんだけど。」

「どこへ?。」

「アレクシアさんと水族館へ。」

「そう、行ってらっしゃい。」


意外なことに紗奈はすぐにオッケーを出してくれた。

通話を切るときに笑い声が聞こえた気がする。

どうせデートだと思ってニヤニヤしているんだろう。

まあ、いいか。


「・・・もういいの?。」

「ああ、行っていいってよ。それじゃあ、行こう。」


駅に向かって歩く。

同じ年の女性と一緒に歩く。

ふと、横を見るとアレクシアの綺麗な顔が見える。

なぜか汗をかく・・・。

不覚にもドキッとしてしまう。

だって仕方ないだろう。

こんなにも可愛い子が隣にいるのだから・・・。

アレクシアみたいな人が彼女だったらなあって、叶いもしないものを思ってしまう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。