「日本の裏側」
・・・・・。
・・・・・。
「・・・んあ。もう朝か。」
うっすらと目を開く。
自分の部屋だ。
昨日はすぐに眠ってしまった。
「そうだ、今日は事情聴取があるんだっけ・・・。」
・・・そういえば、昨日。
・・・まさかな。
「おはよう。」
ドアがゆっくりと開いた。
アレクシアが中を伺うようにそう言った。
「ん・・・慎也起きてたのね。どう身体は?。」
「だいじょうぶだけど・・・。」
「そう、ならよかった。ご飯はできているわ。用意が出来たら来て。それと、今日は一緒に出かけましょう。」
「ああ、わかった。」
「それじゃあ。」
・・・一緒にかあ。
デートみたいだな・・・なんて。
そんなことはないとは思うが・・・少なからず期待しているんだよな・・・俺は。
あほだな・・・。
「さてと、用意をするか・・・制服でいいかな?。」
クローゼットを開ける。
中にはワイシャツと制服の上下と上着の類が入っている。
「・・・やっぱり、私服でいいかな?。いや、防弾服を着るわけだし・・・制服か。」
中から防弾服を取り出す。
昨日は眠かったのに整理がしてあるとは・・・。
なんでだろうな。
緊張していたせいだろうか?。
用意ができたのでテーブルへ向かう。
「おはよう紗奈、アレクシア。」
「おはよう。」
「寝坊だよ、バカ兄貴。」
「日曜日だろ今日は・・・。」
「うるさい、昨日遅く帰ってきたくせに。」
紗奈はご機嫌ななめだ・・・。
まあ、無理もない。
何か甘いものでもあげてご機嫌を取ろう。
太宰治だって小説に書いてるじゃないか。
女性には甘いものって。
それを、ホワイトデーでやったらシルヴィアには効かなかったけどな・・・。
・・・かき氷練乳がけはナンセンスだったな。
「悪かったって・・・忙しかったんだよ。」
「言い訳とは情けない。それでも、立川家の長男ですか?。」
「長男だ。」
「開き直んなくそ兄貴。」
紗奈の蹴りがすねにクリティカルヒットする。
前よりも痛い・・・大きくなっているのだろう。
まだ、小さいけど。
あと、アレクシアがさっきからこっちをあたたかい目で見ているんですが・・・。
はあ、今日も災難だ。
ニュースを見ようと思ったが、チャンネルの支配権は紗奈が握っているので見れなかった。
・・・・・。
・・・・・。
「どうぞ。」
「・・・ありがとうございます。」
朝食を食べたあと、俺とアレクシアは警察署へ向かった。
事情聴取なので部屋に通されると思ったのだが会議室だった。
「君たちは本当に犯人を見ていないんだね。」
「見ていません。」
「不審な人物は?。」
「見ていません。」
「ふむ・・・。」
「・・・・・。」
「君たちを決して疑っているわけではない。しかし、情報が必要なんだわかるだろう?。」
「はい。」
「防衛省を攻撃した犯人かもしれないんだ。」
「防衛省が・・・。」
「そうだ、見ていないのかね?。」
「妹がそういうのが嫌いなので・・・。」
「・・・そうか。」
「あの・・・。」
「なんだねお嬢さん?。」
「犯人は単独犯なのですか?。」
「今のところそう見ている。」
「しかし・・・。」
「わかっている・・・余りにも距離が離れている。第一そんな重武装をしていたらすぐに見つけたられるからね。しかし、厄介だよこれは・・・。犯人が火器を使っていない。それどころか投げたって話もあるから大変だよ。」
「そうですか・・・。」
「さて話は終わりだ。次に、特科の奴らが来るがまあ心配することはない。」
「わかりました。」
「ああ、それじゃあ。」
さっきの刑事と入れ違いになるようにまた刑事がやって来た。
これで、三人目だ。
何度も同じことを聞く。
証言が矛盾が生じないかを見ているのだろう。
「あなた達が、現場にいた統合戦技生ね。高月夕陽よ。よろしく。」
不思議なことに女性だった。
赤いフレームの眼鏡をかけている。
「よろしくお願いします。」
「よろしく。」
「ええ、よろしく。早速ですが、質問です。この事件にあなたはシルバーバレットが関係していると思いますか?。」
いきなり彼女はそう言った。
急なことなので驚いてしまう。
「関係していないと思います。」
「私は、関係しと思う。」
「そう・・・。慎也くんは何でそう思うの?。」
「この前もシルバーバレットが犯人じゃなかったから。」
「そうね、あなたは一度巻き込まれているからか・・・。そして、犯人であった獅子塚ハヤトもシルバーバレットによって殺された。今度もシルバーバレットを真似た犯行ならすぐに解決するかもしれないわね。私たちとしては屈辱的だけど・・・アレクシアさんは?。」
「私は、犯行に使われた玉が純銀製の玉だったらという話です。」
「そう、でも残念。鉄製だったわ。」
「・・・・・。」
「あの・・・。」
「何かしら?。」
「特科ってなんですか?。」
「えっ、あれ知らないのか・・・。」
「夕陽さん、慎也は昨日が着任初日だったもので・・・。」
「あら、それは災難ね。いいわ教えてあげます。これからも付き合いがあるかもしれないからね。」
「それは、避けたいです。」
「ふふ、私もよ。」
夕陽さんは笑った。
上品に。
「ええとでは、特科とは。光の姫事件のあとに組織されたもので、対能力者用の特殊捜査班です。今は、シルバーバレットを追っています。しかし、光の姫がいつ現れるかはわかりません。私たちは、善良な市民の生活を守るため日夜捜査を行っています。」
・・・っといかにもホームページで書かれていそうな大義名分を堂々と口にする夕陽さんに笑ってしまいそうになる。
「能力者?。」
「はい、決して中二病ではありません。そして、都市伝説でもありません。世界融合以後、最前線ではその能力を持つ人が現れたと聞きます。そして、その世界の人たちも前までは魔法が使えたが今は、使えないようにしたとも言っています。現にそこではこちらと同じように争いが繰り広げられいたこともわかりました。技術は私たちよりも遅れて・・・いっ、今のは無しです聞かなかったことにしてください。」
「いえ、大陸の話は聞きますよ。今日本の人たちはみんな私たちと・・・。」
「慎也、それは間違いよ。彼らは今も戦場にいるわ。アメリカ、ロシア、ヨーロッパ、そして日本の兵として。」
「何言ってるんだアレクシア?そんなことあるわけ・・・。」
「はい、今でもそうなっています。」
「えっ・・・夕陽さん?。」
「はい、今も彼らは私たちの国旗抱え戦っています。もう何年も前からずっとそうです。身体に薬品を打たれて改造されたあとも、それから解放されたあとも・・・。」
「噓だ・・・そんなの・・・。」
「本当のことよ、彼らはあそこにいるわ。日本にいるのはほんの一部よ。」
「・・・・・。」
「はあ、言ってしまったものは仕方ありませんね。一応機密ですので決して口外しないように。」
「・・・わかりました。」
「はい、大丈夫です。」
「ええ、では。今から20年前私たちの世界とは違うもう一つの世界がこちらに転移しました。日本に来た人たちからの情報ですが、粒子の衝突実験で新しい粒子が誕生したそうです。その粒子はまあ電池みたいな役割でした。その粒子は研究施設を抜け増加し世界中に拡散したそうです。そして、人々は魔法みたいなものを手に入れたそうです。それからは地獄、特に日本がひどかったそうです。その粒子を消滅させる機械が届くのが一番後だった。それにより人々とは魔法を失いました。しかし、まだ魔法が使える人が残存していたので最後は自衛隊と警察が殺害したそうです。犯罪者でしたが・・・。しかし、その間に魔法を使って過去を変えようとした人達もいました。その結果時空が歪みこの世界と融合したそうです。また、彼らもその時元いた世界に戻ってきました。おそらくは並行世界として存在していると私たち特科はみています。その後、アメリカが大陸、いえもう一つの日本に侵攻し彼らに薬物を投与するなどして戦場に送り込みました。ロシアも同じく戦場に投入しました。それが、シベリア戦争、ヨーロッパ焦土戦争です。その後彼らは私たちと共に暮らしているか、今も戦場にいるかです・・・。」
「・・・すみません何を言っているのかわかりません。」
「そうですね。私も何が起きているのかはわかりません。」
「あの夕陽さん?。」
「なんでしょうかアレクシアさん?。」
「今回の事件は・・・。」
「ええ、あの世界の人たち・・・もしくはあそこに行った日本軍人の一人でしょう。」
「・・・やはり。」
「はい、現にいま立川の陸軍基地から消息を絶っている兵士が一人、そして彼の武器も消えていると連絡がきました。彼が彼の地で能力を得たのならおそらく彼がこの事件の犯人でしょう・・・。」
「・・・噓だろ。まさか軍人が?。」
「はい、おそらくは。そして、お二人には箝口令が出されました。くれぐれもお気を付けください。」
「・・・そんな。」
「ええ、今日は事情聴取をするはずでしたが・・・。」
「・・・わかりました。しかし、外出は?。」
「許可します。」
「ありがとうございます。」
「いえ、あなた達はもう十分働きました。くれぐれもお気を付けて。」




