「アレクシア Ⅲ」
「・・・・・。」
「・・・・。」
「慎也・・・。」
・・・なんだ。
紗奈か?。
眠いんだよ・・・。
もう少しだけ寝させてくれないか。
俺は何も言わずに体勢を変える。
いつもなら呆れてどこかへいくのだが・・・。
「慎也、慎也。」
う~ん。
今日は、あきらめが悪いようだ。
「起きなさい!。」
仕方がないので返事を返すことにした。
「もう少し・・・10分くらい。」
・・・・・。
・・・あれ?。
いつもならすぐに布団を取り上げらるのだが・・・。
あれ・・・。
そう言えば紗奈ってこんな声だっけ?。
起きると、そこには・・・。
アレクシアがいた。
何故か制服なのだが・・・。
「・・・おはよう。」
「・・・おはようございます。」
すかさず敬語で返してしまった。
「・・・ごはんが冷めてしまいますよ。」
アレクシアはそう言った。
昨日、いや今日かな・・・。
あの時と同じ口調ではなく、学校で話していた時と同じトーンだ。
「ああ、わかった。」
「・・・・。」
「あの・・・。」
「はい。」
「今日は、暇ですか?。」
「え、ああ暇ですよ。」
「・・・そうですか。では、今日は二人きりですね。」
・・・えっ。
「・・・それでは。」
そう言うとアレクシアは部屋に戻って行った。
俺はそのあと、着替えて、すでに冷めている朝ご飯を食べてアレクシアの部屋に向かった。
「アレクシアさん、いますか?。入りますね。」
まさか、自分の家なのにこうやった人の部屋に入ることになるとは思いもしなかった。
その、まあ前までは、昨日までは何もない部屋であったとはいえ、今では、アレクシア、女性の部屋だ。
まあ、その・・・。
わくわくするとかじゃなくて・・・その恥かしいというか・・・楽しみというか・・・。
テンションが上がります。
いや、これは年頃の男子であれば当然自然なことであって・・・。
・・・何言ってんだろ俺。
襖を開ける。
海外の人に和室はどうかと思ったが、異文化体験みたいな感じで喜んでいたと昨日紗奈からは聞いたので心配はないような気もするが自分が見慣れないものに囲まれるというのは不安になるものだ。
まあ、この家は和室の他に使っていない部屋はないのだが。
この家は、二階建て庭付きの和洋折衷の作りになっている。
もともとは富裕層の一家が住む予定であったが、戦争の開始共に疎開することになり売り出すことになったのだが、買い手が現れずまた、都心部も移動したため地価の下落も受けたため普通の一戸建ての価格まで資産価値が低下したため、それをうちが買ったわけだ。
まあ、できてからそう時間は経っておらず、設備も問題なくまた、住むのにもちょうどいい大きさだったので父は買うのを決めたそうだ。
まあ、母は反対したんだと。
ゆっくりと襖を開ける。
・・・・・。
アレクシアはいなかった。
「・・・あれ?。」
何度も見渡すが見当たらない・・・。
床に何か落ちている・・・。
何だろう・・・。
いや、やめておこう・・・。
アレクシアの下着・・・他のものでもアウトだが。
触らぬ姫に祟りなしと、部屋から出ようとした時。
「・・・何をやっているんですか?。」
「あっ・・・アレクシアさん。」
後ろにはアレクシアがいた。
彼女から見ればホームステイ先の家で、クラスメイト兼ホストファミリーが、自分の部屋から出てきたわけで・・・。
「・・・部屋に来てくださいとは言いましたが、中で待っていてくださいとは言っていません。」
アレクシアは淡々と言った。
表情には出ていないが怒っているのは明白だった。
「えっと・・・これは・・・その・・・。」
なっ・・・何戸惑ってんだ・・・。
早く誤解を解かないと・・・。
「いいわけですか?・・・見苦しいです。」
・・・・・。
・・・終わった。
・・・終わりました、終わってしまった、終わってしまいました。
ああ・・・今までいい感じになってきたと思ったのだがな・・・。
まさか、こうも簡単崩れるものとはな・・・。
「・・・どうしました?行きましょ。」
俺がどこへと尋ねる間もなくアレクシアが歩を早めたので慌ててついていくことになった。
道中、話しかけるも無視された。
うう・・・。
きついなこれは・・・。
シルヴィアは殴ってくるけどそのあと話をしてくれるのだが・・・。
「・・・・。」
こういうのは精神的に来るんだよな・・・。
そのあと、アレクシアと話したのは目的の場所に着いてからだった。




