9話 戦艦に槍を構えて突撃
戦艦に槍を構えて突撃
よし、これぐらい待てば、救世の犬は全滅しているでしょう。そう思って、岩戸を開くと、
「あれ。誰もいませんね。しかも上空の要塞も消えています」
「あちらに大量の煙を吐いている物体がありますね、行ってみましょう」
「ええ」
私こと詩織と美智はそちらを目指すことにしました。山を下りている途中、それは海の方であることに気づきました。まああの煙を吐いている船の中に空中要塞もあるでしょう。ん? あれ、なんか
「何か間違えた気がしますね」
「そうですね。詩織様」
そして着いた所は、海戦真っただ中の海。駆逐艦が、戦艦の攻撃を受けているところでした。
「煙を吐いていたのは、駆逐艦の方のようですね。かなりの損傷のようで。これは見過ごせません」
「あ、詩織様。あの二隻の所属が判明しました。駆逐艦皐月こちらは、赤槍所属で、あちらの戦艦武蔵、アレは円卓機工です」
「では、円卓機工を潰しましょう」
「良いのですか?共倒れを狙った方が楽なのでは」
と、言いつつ美智はもう答えが分かっているようで、頭を押さえている。
「そうですね。ですが、神奈の作戦では、赤槍と救世の犬は一時休戦が可能とあります。なので、その時に戦力が落ちていては、此方の足を引っ張られかねません」
「で本心は?」
「あの武蔵を引っ張り出して、あんな弱そうな駆逐艦を叩くなど、信義にもとります」
あ、やはり美智はくそデカため息を吐いて、
「分かりました、ではわたくしは、その事を皐月に乗っている方に話してきます」
私は空を舞い、あの武蔵を一撃で沈めるべく、蜻蛉切を構え、突貫しました。しかし相手も機銃で弾を放ってきました。まあ私狙いではなさそうですが。
「なんのこれしき!」
対物理防御を正面に展開、これで少しはもつでしょう。よし、3秒持ちました。これで刃は届く!
「三線両断!」
槍による三連撃の突き。これで戦艦は三枚におろせたはずです。大きな爆発音が響き渡り、戦艦は形を保てず、沈んで消えた。しかし、
「何故、武蔵が槍一本に負ける? いや、まだだ! まだ戦艦大和が残っている! それに信濃もだ!」
海上に敵影有りですね。アレはおそらく、
「予想ですが、あなたの名前は藍井 大和とみました。装着しているのが、大和、そして今から出すのが!」
「信濃だ!」
これは楽できそうですね。では私は大和を倒しますか!
「貴様は何者だ? 何故俺の前に立ちはだかる」
「簡単です。あなたが気に食わないからです。それに名を聞くなら貴方からちゃんと名乗るべきでは? 藍井 大和さん」
「当てているのだから名乗る必要ないじゃないか」
「あら、当たってましたか」
「あてずっぽうかよ」
「いえ、推理ですね。あなたの使っている船の名前から推理させていただきました」
「そうかよ! 俺の機体はバレやすいからな!」
「はぁ、まあ名乗りますか。私は成水 詩織です。好きな言葉は一撃必殺です」
大和は砲撃を開始。私は物理防壁を展開、しかしこの距離なら、此方の防壁に直撃させられるだろう。そうなったら、私も後ろに飛ばされて、距離が詰められない。さあどうしましょうか? けどそれなら、この手で行きましょう!
「よし直撃! この間合いなら俺の方が強い! どういう手品は知らんが、その槍で武蔵は一撃で沈んだ。つまり、その槍に当たらなければ、どうと言う事は無い!」
「たしかにその通りですね。ですが私に遠距離攻撃がないとでも?」
「はっ? 貴様は近接が得意なんだろう。それなら俺の得意な遠距離なら簡単に勝てるはずだろ!」
「そうだと良いですね」
私は弓、雷上動を魔力で生成、装備して敵を狙う。捕捉完了。これで、絶対に外しません。大量に番えた矢をまっすぐ相手に向けて撃ち放つ。
「ふん、こんな矢なぞ、受けても痛くはない大和の装甲をなめるな!」
大和は何撃かの矢を撃ち落し、それでも少し残った矢が命中。しかしダメージを通さなかったからか、守ることをやめた。これで良し!
「なら撃ち続けるしかないですね!」
矢を撃ち続ける、そして、大和の武装装着していた戦艦大和が真っ二つになった。
「なっ!!?」
雷上動で撃つ矢の中に、小型にした蜻蛉切を混ぜて、撃っていたのだけれど、防御さえやめさせれば、蜻蛉切は直撃しますね。しかし、いくら蜻蛉切でも装備が優先されてしまいましたか。ですが!
「これで終わりでしょう。あなたの負けです」
「まだだ! まだ、まだ! まだなんだよぉ!」
もう、海の上には立てず、泳ぎながらこちらを睨んでいる大和、しかし容赦はしません。
「そうですか、では、此処で沈みなさい!」
矢を構え、放つ。それは命中し藍井 大和は沈んでいった。大和が沈んだことにより、空母信濃も消え、制海権はあの駆逐艦と、空母が握ることになりました。




