29話 毒矢
毒矢
「くそが! なんでこの皮膚でも少しダメージが入るんだ!」
よし、効いている! 私、式は練りに練った魔力弾を砲門に込めて大鬼に攻撃しつつ、亀の上を逃げ回っている。しかし、その過程で、木下兄妹が叩かれてしまったけど、木下兄が、5人の部下と押し返していたところを見たから恐らく大丈夫ね。ただ、砲弾が少し心もとないわね。
「おい、そこのたしか……、式だったか?」
木下兄が手を押し返し終えたところで、へとへとになりながら、此方に言う。
「私の事かしら? 何用よ」
「名前あっていたか。それはそうと、俺たちがあいつの足止めをしたら、なんとか倒す手立てはあるか?」
「いや、無いわ。私はあいつが蘇らなくなるまで、殺すつもりだけど、それじゃ足止めしてもらう意味がないもの」
「なら、そこの悪魔憑きはどうだ?」
「んん、わたくしの事かしら?」
「ああ、そうだ、なんとか一撃で倒す方法はないか?」
『ありますわ』
お、いきなり念話に切り替わった。なら、私も念話で、
『どういう手なのかしら?』
『ヒュドラの毒矢がありますわ』
『なんで、そんなものを持っているんだ!!』
『たしかにさっき渡したけど、そんなに強いのかしら? 毒ぐらいすぐ解毒してきそうな気はするのだけど』
『ヒュドラの毒矢は不死性を手放したくなるほどの毒、実際に不死の者を殺した逸話を持つ武器ですわね。そうなると、この武器には、不死殺しと言う能力が付いて来る。……気がしませんこと?』
『つまり、憶測って事ね』
『だが、そうなるとそれが頼みの綱になるな、それを準備してくれ』
『了解ですわ』
六角は、距離を取り、弓を構える、その間に、木下と私、後五人の悪魔憑きたちが足止めを開始する。
「此処で、あの大鬼を仕留める!」
「応!」
「そろそろ動けるかな~?」
「僕は行けそう。真美は?」
「あたしも行けますわ」
あたし、武備 光は2人の体力を聞き、やっとの思いで立ち上がる。2人もギリギリ戦えるぐらいみたいだね。のろのろと立ち上がる。
「戦うべきは、まず、あの大鬼、これは真美が行ってくれるかな?」
「いいですわ。たしかに、アレは不死に近いですものね」
「で、あたしたちはどうするの~」
「僕たちは、詩織さんたちを援護する!」
『ちょっと待って、こちらアミだよ。君たちは詩織の支援よりも、神奈の護衛に行ってほしんだ』
「りょうか~い」
「じゃあ行こう!」




