↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/21

16話 過去の残存

 過去の残存




「やっぱり相手にならないね。でもありがとう、プリマさんが来てくれたから、早く決着ついたよ」


「よろしくてよ」


 私、珠樹は敵が全滅したのを確認。プリマに感謝しつつ、けど味方は、疲弊している。つまり、次何処かの軍が来たら耐えられない。さて、どうしたものかな?


「で、同盟はできたんだっけ?」


 その問いに、帰って来た神奈ちゃんが、


「ああ、赤槍との同盟はなった。だが、救世の犬はどうか分からん。そして、赤槍との同盟は、円卓機工を倒すまでだ。それで話は変わるが、気づいているか?」


「うん、侵入者だよね?」


「そうだ、まっすぐこちらに向かってきているな、しかも悪魔憑きはスルーときた」


「じゃあ、狙いは私かな? それとも」


「見つけたぞ! お前がこの軍の総大将だな!?」


「はいはい、どなたですかー? 新聞は間に合ってますよ」


「何言ってるんだ? 珠樹。新聞なんて何十年前の代物だろ」


「あ、そっちにツッコむんだ、しかも神奈ちゃんが。まあいいや。で何者かな?」


「俺は、最良世界の軍のリザ・コシエンだ。わが軍の全員が、魂が抜けたようになっている。だからその原因でと疑わしい、すべての軍の総大将を葬るために此処に来た!」


 男勝りな言葉遣いだけど、見た感じは髪が青色のサイドテールにしており、迷彩柄の軍服に身を包んだ、長身長の人が真面目にこちらに向かってきた。と言うかこの言い草だと、すべての軍を敵に回すつもりかな?


「暗殺すればよかったんじゃない?」


「そんな卑怯な真似できるか!」


「まあいいや。じゃあ戦おうか」


 よっこらしょっと立ち上がる。


「私は、少し席を外す。代美はどうする?」


「あたしは此処に居るよ~」


 リザは周りの防壁や、銃を浮かせて、此方に銃撃を開始。私はそれを魔術防壁で受け止めた。と言うか、


「なんで、代美ちゃんはそこで茶をすすっているの?」


「今は力をためる時間かな~」


「ええっ! なんで?」


「プリマちゃんもどうぞ~」


「ありがとうございます」


「プリマさんも休憩中!? 私を助けてほしいんだけど」


「面倒ですね。あなただけで出来るでしょう」


 防壁を強め、代美ちゃんを守りつつ、そんな会話をしていると、


「会話する暇があるものか!」


「おっと」


 リザが接近してきて、此方に切り込んできた。軽く躱して、っと、さらに逃げたところに盾が飛んできた。それを私は生き物以外を通さない、いつも使う魔術防壁で止める。


「あ、あれ?」


 止まらずに、私に直撃した。


「ブベラッ!」


 痛い。何で止まらないんだろう? この障壁は意識ないものは通過しない基本的な防壁なのに。


「次だ!」


 敵は次に銃を構える。多分さっきの防壁ではダメだろうね。なら私は、無機物を通さない魔術障壁を生成、すると、


「次は止まったね」


 銃弾は防壁で止まった。と言う事は無機物で意識のあるもの。なら、


「あなたは自身の魂を操作できるみたいだね」


「それがどうした。それが分かったところで、お前にはどうしようも出来ないだろ!」


「それはそうだけど、と言うか君が意志を持っている理由が分かったからちょうどいいや。まあそれを知れても戦う事には変わりないけど!」


 おそらくだけど、本人はまだ生きていて、魂の引かれるままに、この昔の自分に憑りつかせて、そのまま動かしているんだろう。なら、その二人をつないでいるのは魔力かな? そう考えると、悪いことを思いつくけど、止めておこう。それにしても、攻撃をばかすか撃ってきているけど、種が分かったから全部防壁でガードできているんだけどなー。少し欠伸が出る。


「なんだその態度は! くそ!」


 私を倒そうと一生懸命だけど、でもそんな攻撃では届いていない。

 ドシン


「これでも喰らえ!」


 その言葉と共に、さっき私にぶつかった盾が、またこちらに向かってくる。回避も魂が宿っているのなら難しそうだし、魔力を使うから嫌だけど、対無機物用障壁でいいかな?

 ドシン


「くそ!」


 この防壁で正解だね。じゃあ、もう終わらせようかな。


「来たよ~」


 代美ちゃんが立ち上がる。たしかにさっきからドシンドシンと地鳴りがしている。そして揺れている。


「え?」


 目の前に巨人が現れた。




 機械少女vs機械少女vs正義の味方




「さて、そろそろ決着をつけるか。ゴト」


「貴方から来ていただけるとは光栄だな。神奈」


 見る限り、ゴトの残存戦力は無い。しかし、器工や機工を持っているだろうから、そんなものあてにならない。


「だが良いのか、ゴト。君が倒そうとしているのは、君たちのホストコンピューターのようなもの。と言うかそのものだ。これを倒すことは、君たちにとっても大打撃、いや人間性を破壊することになる」


「そんな訳ない。脳さえ残っていれば人間性は!」


「GPS機能で探してみろ」


「……まさか! そんな、そんな! 貴方が収納しているのか!」


「そうだ。だから、会話が流暢だろ」


「くっ、だが、脳に接続できなくても、人間性は失われなかった。だから大丈夫だ」


「それでも、一時的に接続できなかった物と、もう接続できない物では話が違う」


「それでも、私は自由を取る」


「そうだな。君だけは自由を許すわけにはいかなくなってしまった。だからここで壊れてもらおう」


「そのようなわけにはいかない!」


 その言葉と共に、後ろに熱源あり。だが、


「無策で来ると思ったか?」


 文と夜永が防御してくれる。双方、武器を持って、後ろから襲ってきていた紫波の斬撃を受け止めた。


「返す。吾輩に要らぬものだ」


 夜永が羽衣のようなもので跳ね返した。ようだ。はっきり言って私はゴトから目を離すわけにはいかないからな。熱だけで判断している。


「さて、観念してもらおうか、ゴト!」


 空間連結で、戦艦大和の砲門を此処に出す。そして、


「そこまでだ!」


 砲門が真っ二つになった。そしてそこには、槍を持った少年、スゴンドがいた。


「飯野兄はミスをしたようだな」


「あのゲート前を守っていたやつか? 要人と我が部隊すべてをぶつけて、なんとかこちらに来た」


「そうか。だが……」


 熱源は7名。だが、


「足りないな。それに、そのうち5名はこちら側の仲間か」


 さっき同盟を組んだ際に、こっそりと伏せておいた機工たちを今着たかのように言う。


「紫波、援護に努めろ。私が、こいつらの相手をする」


「了解」


 そう言って、紫波はゴトの言葉に従い、後ろから逃げ出した。


「文、君も援護を頼む」


「あれだね。行くよ!」


 双方から音楽が鳴り響く。考えることは同じか。


「何故知っている。安全策にこれを追加したのは私の考えだ! 神奈! お前が知っている筈が無い。まさか解析したのか!?」


「解析などしていない。ただ自分のやりそうなことを考えたまでだ」


 そう、今鳴り響く歌は単純に機工の武工の機能を停止させるものだ。これで戦力は相手のみガタ落ちだ。しかし、相手も歌に乗せて、召喚魔術阻害をしている様だ。ならば、


「殴り合いだな」


 そう言って、思い出した。その2つに当てはまらないやつが2人いると。


「全員撤退だ!」


 文と夜永に指示を出す。そうだ、スゴンドとアームがいた。逃げなくては! この場は相性が悪い。


「逃がすか!」


 スゴンドとアームが追ってくる。これは本当にマズイ。


「敵の敵は味方で良いか? 最良世界の兵よ」


「ああ、とりあえず、あいつを倒すぞ。だが、頭部は残してくれ」


 しかも手を組んだか、こうなったら、


「神奈、私たちが盾になる。その隙に逃げるんだ」


「!……そうさせてもらう。バックアップは完了した。すまないが頼んだ」


 夜永の言葉に甘えて、逃げ出す。夜永はおそらく羽衣で防御してくれているだろうが、少し後に、


 夜永の停止を確認。だが、時間は稼げた、これなら、


「加速だ! 行くぞ」


 まだ追ってくるか! 逃げねば!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。