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男女入れ替わりダンジョン配信!~元地下アイドルと落ちこぼれ退魔師、中身を交換したらお互いにとって最適な環境だった  作者: あけちともあき
陰謀を私は見逃しませんよ

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第206話 ふうらいエレメンツ出動だ!

「各地で同時多発的に霊合教による襲撃が起こっています! 関東圏各地をダンジョン化することで、混乱をもたらそうとしているのでしょうね。この近くだと……」


「なるほどー! すぐ行きます!」


 園宮さんから現場の情報を受け取り、マスターが鼻息も荒くやる気になっています。

 私が共有した情報で、迷宮省はあらかじめ、様々な配信者たちに待機してもらっていたようです。


「では僕が送ろう。乗って下さい!」


「はーい!」


『お世話になります!』


 うぉっちもんさんの車に乗り込むマスターと私。

 

「現地でイカルガエンターテイメントのソノスさんがいますから合流、共同でダンジョンを撃破して下さい!」


「任せてくださーい!」


「がんばれー、かざりちゃーん! かざりーん!」


 葉月ママさんからの声援を受けて、マスター出発です。

 向かった先は、なんと天下の往来。

 道の真ん中で横倒しになったバスを中心に、区画そのものがダンジョン化していっています。


 街路樹から、建物の上から、次々に天使が出現します。


「みなさーん! 建物から出ないで! 扉を開けるとそこからダンジョン化が侵食してきます!」


 建物の中まで届くほど拡声して注意喚起をしているのは、イカルガのソノスさんでしょう。

 音を使うという現代魔法系の配信者です。


 音符がデザインされた黒いシャツに、ヘッドホンをつけた赤と白黒メッシュな髪の男性。

 左手には、たくさんの端子がついたデバイスっぽいガントレットをしています。

 彼の背後にスピーカーが浮かんでいて、ここから声がしていたようです。


「こんにちはー! 応援に来ました! おっとと、バーチャライズ!」


「おう! 助かる……! って、きら星かざりさん!?」


「あっはい!」


 眼の前で変身したマスターを見て、ソノスさんが驚いています。

 何か思うところでもあるのでしょうか。


「ファンです」


「えーっ、ありがとうございます!」


「きら星はうちの事務所の始まりの一人ですからね。それを継ぐ配信者となれば注目しますよ! ついに本物が来たー!!って。じゃあ、実力を見せてもらっていいですか!」


「はい! がんばりますよーっ」


 マスターが腕をぶんぶん振り回しました。

 フフフ、マスターの魅力は、大規模企業所属の配信者をも虜にしてしまいますね。

 おっと!

 配信はスタートしています。


※『こんかざー!』『こんかざ!』『久々の大規模テロだな!』モチョチョ『かざりんの横に今風のイケメンが!!』『奏楽ソノスなー』『今売出し中のイカルガの新人だぞ』


「みんなー! 今日はソノスさんと頑張るよー! じゃ、ついてきて風神号!」


『はい!』


※『画面外から風神号きゅんの声がするぞ』回転『今回はアバターは被っていないのかも知れない』『あーん風神号きゅんの姿を見せてー!』


 なぜ私に姿を現してほしいのでしょう?


「風神号、見せてあげようよ!」


 走りながらマスターが言います。

 なるほど、ファンサービスというやつですね。


『了解しました。撮影のユニットを独立させます』


 私の、撮影機能が分離して飛び上がりました。

 マスターと私を俯瞰の形で映し出します。


 私たちは今、あちこちから現れた天使に向かって走っています。

 距離はそうでもなく、すぐに接敵。


 向こうが謎のビームを撃ってきました!


※『天使ビームだ!!』『一般人が当たると塩の柱になるやつ!』『ヤバすぎる』『なぜか配信者には通じないやつ!』『なぜなんだぜ』


 それは、同接の力で強くなった配信者が、天使よりも上の存在になっているからではないでしょうか。

 マスターは腕をぶんぶん振り回すと、飛んできたビームを「えい!!」とチョップで叩き落としました。

 そして接敵し、チョップで天使を叩きます!


『ウグワーッ!!』


 天使が粉々になって吹き飛びました。

 流石マスターです。


『私も頑張ります。烈風巫女、手を貸して下さい』


 私は普段、烈風隊を持ち歩いています。

 私のすぐ横にストレージの穴が開き、そこから烈風巫女が飛び出してきました。

 ペンダントに合体すると、私の姿が変わります。


 巫女衣装です。


※『風神号きゅんが風神号ちゃんに!!』モチョチョ『悔しいがかわいいと言わざるをえない』御座候『男の娘……でござるな……? よき!!』


 次に放たれてきたビームを、私の手に出現した榊の枝が払います。

 いえ、ビームを受け止めて己のものとし、紙幣となって榊のオプションに変えているようです。

 どんどんビームを払っていきますよ!

 マスターには一発だって届かせません!


「すごーい風神号! 巫女モードは防御形態なんだね!」


『そのようです! それから、私がこうやって踊っているとマスターの周囲にバフが掛かるみたいです』


「ほんとだ! なんか体が光ってる! よし、風神号、なんかちょうだい」


『ストレージ内には……いつものビームソードがありますね。これにしますか?』


「それで! 使い慣れたアイテムで行こう!」


 配信者は銃刀法違反になるものを、基本的に持ち歩けません。

 なので、使い込んだおもちゃこそが最強の武器になったりするのです。


 ここ最近のマスターは、野菜からおもちゃを使う方向にシフトしていました。

 手に馴染んだビームソードが輝き、ブオンと音を立てます。


 そこへ、天使たちが飛びかかってきました。

 光り輝くムキムキの姿をしています。


 それを、ビームソードが次々に受け止めては切り払い、薙ぎ払い……。


※『うおおお、いつもの無軌道なかざりんではない!』回転『正式な訓練を受けた人間の動きだな』『相手をいなしながら、同じ動きの中で決定打を放ってる!』『流石元退魔師!』


 そうか、マスターの真価は、武器に似たものを手にした時こそ発揮されるのです!

 舞うような動きのマスターが、群がる天使を次々にいなしています。

 いなすと同時に斬撃をお見舞いするので、実に無駄のない動きです。

 私はこの動きをキャプチャーしました。

 今度活かしてみます。


※『もしかして……ふうらいエレメンツで一番殺陣が上手いの、かざりんなんじゃね……?』回転『戦うための型を知っているからこその、普段の破天荒か!』御座候『文字通りの型破りというやつでござるな!』


 七体の天使を、流れるような動きで切り倒し……。

 マスターがその先に駆け抜けました。


 すぐ横に、轟音とともにソノスさんが着地してきます。

 彼の背後では、浮かんでいた天使たちが次々と爆散していくところでした。


「凄いじゃんかざりん!! そんなかっこいい動きできたんだ……?」


「なんか、昔理想にしてた動きが今できるようになってたというか……」


 戦いの場で談笑するお二人なのでした。

 さあ、ダンジョンの黒幕が出てきますよ。

 気を引き締めて行きましょう!

お読みいただきありがとうございます。

面白い、先が気になる、など感じられましたら、下の星を増やして応援などしていただけると大変励みになります。

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― 新着の感想 ―
> マスターは腕をぶんぶん振り回すと、飛んできたビームを「えい!!」とチョップで叩き落としました。  初代に似てきましたね(笑) > ここ最近のマスターは、野菜からおもちゃを使う方向にシフトしていまし…
やはり退魔師時代に築いた基礎が見事に花開いてるんですねぇ…… その上できら星の無軌道も使い熟せだしている……強いなぁ。
風神号とロボの組み合わせはどうなるんだ? 普通に搭乗するのか、ロボと合体してかざりんの乗せるのかw
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