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男女入れ替わりダンジョン配信!~元地下アイドルと落ちこぼれ退魔師、中身を交換したらお互いにとって最適な環境だった  作者: あけちともあき
ここからは慰安旅行だ

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200/215

第200話 切り抜き動画が上がってる!

 夕食後、社長がまた温泉に行ってしまった。

 何回も入るのが温泉というものらしい。


 あたしはと言うと、部屋に明と恵美奈を招き……。


「もう切り抜き動画上がってる!」


 動画職人の腕の速さに驚くのだった。

 だって、昼に配信したばかりでしょ。

 それを、上手いこと美味しいシーンを切り抜いて紹介する動画に仕立て上げるとは……。


「ここはリーシュさんがやり取りしてた、公式切り抜き動画のチャンネルですぞ」


「ふうらいエレメンツ公式切り抜き動画!?」


 いつの間にそんなものができていたんだ……。

 例えば、本編配信だけだと平気で一時間や二時間経過する。

 リアルタイムで見れなかった人が、アーカイブで追いかけるにしても、初めての人が試しに見てみるにしてもちょっと長いわけだ。


 そこで登場するのが切り抜き編集された動画。

 これによって、配信のハイライトを分かりやすく体験できて、本動画や配信者本人への興味を持つことができるというわけ。

 この切り抜き動画はビーチフラッグやクイズ、ビーチバレーの面白いシーンを切り抜きつつ……ダンジョン発生! というところで終わっていた。


『この続きは本編で!』


 上手い繋ぎ方だなあ……。

 絶対見たくなっちゃうじゃん。


「非公式の切り抜きをふうらいエレメンツは許していませんからな。なので二つある切り抜きチャンネルはどちらも公式なんですぞ」


「恵美奈詳しいなあ」


 あたしたちは、風神号が映し出す映像をみんなで見ているのだが。

 思いの外、恵美奈が事情に詳しい。


「ふっふっふ。私は外に配信に行く回数が少ないですが、その分、屋内で配信をするので色々事務所に手伝ってもらったりしていますからな。主にリーシュさんですぞ。なお、ふうらいエレメンツの法務部門を作るという話になっていて、鳥乃さんのツテで新しいメンバーが加わる予定らしいですぞ」


 な、なんだってー!


「いや、よく考えたら事務所のスタッフが五人って絶対少ないもんな……。明らかに事務所、人数に比べて広すぎるし」


「ほえー、入ってくる人がそういう方面の人になるんだ。どんどん会社が大きくなるねえ」


「身の引き締まる思いだ……」


 明と瞬平が感慨深げだ。

 瞬平なんか先々週くらいに仲間になって、それでこの大舞台だもんな。

 人生が大きく変わってしまっている。


 切り抜き動画視聴後、みんなであそこはああするのが良かった、こうするのがいいと意見を交わしあった。

 うーん、有意義な時間!!

 ふうらいエレメンツはまだまだ伸びるぞ!


 途中、部屋の外に出ると新井さんがいる。


「おーっす、男になった方の明日奈」


「どもー。なんですかその呼び方」


「まだあたいの中であんたの現状が飲み込めてなくてさあ……。マジで明日奈なわけ? 本当に? ほえー」


「本当ですって。ただ、段々感性とか考え方が男になってきている気がする……」


「ひえー、肉体に飲み込まれてしまう。いや、男なんだからそれでいっか。んで、戻れそうなの?」


「さっぱりっすね」


 あたしの用事は、仲間たちの分のジュースを買いに出たこと。

 じゃんけんで負けて、あたしの担当になったのだ。


 旅館内の自販機は……うおっ、高いなあ!


「ボッタクリ価格っしょ。ここでもあたいたち利益を得ています! どうか……どうかご協力を!」


 30円上乗せくらいの価格の飲み物を人数分購入。

 これを部屋に届けた後、


「ちょっと新井さんと喋ってくる」


 あたしは部屋の外にいることにした。


「そんでどうなのよ? あんたの夢のアイドル的なのはいけそうなの? あたいが叶わなかった大きな夢に向けて……あんたは羽ばたけているのかい!」


「いや、実際かなり近づいてる気がします。あたしもびっくりなんですけど、男になってからの方が確実に目標への最短ルートを走ってるっていうか」


「な、なんだと……! 意外……。およ?」


 新井さんが振り返ったと思ったら、扉の隙間から明が覗いていた。


「なーにをしてんのあんたは」


「えへへ、ちょっとどんな話をしてるのかなーって興味があって」


「明日奈の顔でこんなかわいいことを言うなんて……。本当に別人になっちゃったんだねえ……」


「新井さんの中であたしってどういうイメージだったんですか」


「そりゃもう、寄る者、触れる者に皆噛みつく凶獣ラーテル」


「ひどい。でも否定できない……!」


 よく考えたら、なんであたしはあんなにカリカリしてたんだろうな。

 今は心穏やかで、上昇することへの情熱はあっても昔ほど乾いていない。


 うーん、不思議。


「いっぱい食べるようになったからでしょ。僕が入れ替わったばかりの花咲里さん。凄く痩せてたじゃん。あんなカリッカリだったらいっつもイライラするよ」


「言われてみれば……明日奈、もといかざりちゃんはふっくらしてるもんねえ。やっぱアイドルって過剰なダイエットもするし、精神的健康には良くなかったねえ」


 新井さんがしみじみ呟いた。

 そういうのもあるのか。

 今は、食べるものが全て筋肉に変わるイメージがあるし。


 目標とする人がガードマスク二世さんなんで、別に筋肉を重視して脂肪を削る……みたいなことをしなくてもいい。

 なんでもしっかり食って、しっかり鍛える。


 体重の制限が無いことは、なんと楽しく鍛えられるのか。


「それはそうと、かざりはちょっと食べすぎだからな! むちむちしてきて! 恵美奈と区別つかなくなるぞー!」


「二の腕むにむにするのやめてー!」


「ねえ、あんたたち付き合ってないの? 本当に? 本人同士だから? その距離感で? 分からん……分からんわあ……」


 姉弟みたいなもんですからね!

お読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
まぁお互い本人の肉体だから距離感はどうしてもなぁ……傍から見てると付き合ってるようにしか見えないのも判るけど恋愛的なものでもないのも判るし、ホントに何とも言えない奇妙や関係w
きら星なんだからムッチムチはデフォルトでは? と思ったけど、暴食の大罪ではないしどうなんだろ。 でも健康的でたいへんすばらしいとおもいます!
またイカルガ関係者から引っ張ってくるのかな。 そういえば今回はASMRの布教がないなw 何かの伏線かw
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