第106話 出来すぎるマネージャー!
「えっ、歌の許可を全部もらってきたんですか!?」
「もちろん。歌ってみた配信がこれで可能になります! 完璧に許諾を受けてますから、安心して歌ってね。かざりさんがずっと練習してたのは見てたから」
「ありがとうございます! や、やるぞー!」
「手間ひまを掛けた、カザトモのみんなへの感謝の配信ですよ! 私も全力サポートするので、気合を入れて行きましょう! ちなみに歌う場所はちゃんとスタジオもおさえてありますからね! 実は入ってくるであろう収益よりも、配信のために掛かる経費のほうが上です。ですが、それだけの価値がある配信だと思っているわけです! 絶対に成功させましょー!!」
「は、はいぃ!」
超有能マネージャールンテさんに両肩を叩かれて、なんか気合を入れられる僕なのだった。
ということで、告知を雑談配信でやる。
僕は雑談というのが大変苦手で、最初の頃は30分くらいしか配信して無かったんだけど……。
一人でコメントを拾って喋る練習をした結果、今では一時間くらいできるようになったのだ!
沈黙の時間も少ないし。
「告知の配信でーす。こんかざー」
※『こんかざー』モチョチョ『こんかざ!』今川『こんかざでおじゃ!』回転『告知、とは!』
「告知に関しては、後に回します! 先に話すと話題が全部それになっちゃうからね。ええと、うちに凄いマネージャーさんが入ったんです。イカルガエンターテイメントさんで活躍してた物凄い人で、一人で僕とサンダーとエイミー担当しながら、告知の内容の配信の段取りも組んでくれてて、まさに超人」
※『ベテランの超人マネージャー……!』回転『もしかしてイカルガ黎明期の人か!? あの時代は伝説だからなあ』今川『懐かしいでおじゃ……。仕事の関係でイカルガと関わってたけど、あそこはスタッフも超人揃いだったでおじゃる』
「過去を知る人達もいる! 僕が生まれた頃の話だから、全然詳しくないんだ。配信のコメントとかで色々教えてくれると嬉しいです!」
※今川『生まれた……頃……!!』『衝撃受けてる奴がいるぞ』『かざりんめちゃくちゃ若いもんなあ……』
「はい。現役の高校二年生です。勉強もちゃんと並行してやってますからねー。それでそれで話題が変わるんですけれども、サンダーの特訓配信見ました? まだ? あれ凄かったですよ、見たほうがいいですよ。感動しちゃった」
※『そこまで!?』『特訓って何やったんだろ』『見た! 二世が強いやつ!』
「そう! 二世さんあんなに強かったんだなあ……。サンダーとがしゃどくろを相手にして、一人で圧倒しちゃう! 人間の可能性を感じました。僕はまだまだだなあ」
※『ガードマスク二世、ああ見えて全距離対応型の冒険配信者だからな』『トンチキっぽい言動もするけど実力派だよな』『地に足のついた技術でデーモンと渡り合うのかっこいいぞ』『かざりんって不思議な威力を発揮するけど、実は動きは二世の系譜だと思う』
「そっかー。二世さんには配信始めたばかりの頃にお世話になったんですよね。彼が凄い人でなんか嬉しいです。僕って二世さんと同じ感じなんですか? 確かに、意識して体を使ってる感じはします。でも対人戦は練習してないから、あんまり自信がないなあ」
※『このゆるふわな外見から繰り出される硬派な生き様』『雑談では丁寧な口調でふわふわだけど、ダンジョンではキレッキレな動きで次々にモンスターを粉砕していくからな』『そこがいいところなんだよね!』『女子のファンも多いからねー』『それはそうと、かざりんも二世ではあるんだよね』『ガードマスクは先代が真面目で今がフランク、きら星は先代がちゃらんぽらんで今が真面目!』
「なるほど、なるほどー。僕ももしかして……ちょっと変なこと言ったほうがいいんですか……!? ずっと真面目に生きてきたので、ふざけ方を全く知らないのです……!!」
※『真面目過ぎるw』『そこがいいところでもあるw』『それでもどんどん雑談こなれてきてるし』御座候『いいと思うでござる』
「ありがとうございます! 僕、これからどんどん精進を積みますね! あ、それとそろそろ告知なんですが、歌ってみた配信をします」
※『!?』『!?』『!?』モチョチョ『突如挟み込まれる衝撃的告知』『マジかよ!』『うおおおおおお』『うわああああああ』『やったああああああああ』
「マネージャーさんがあっという間に全部の曲の許可を取り付けてきてくれたので、行けます! えっと、明日やります」
※『急~!!』『なんとしても時間を開けるわ』『確か歌みた配信はスパチャできないんだっけ』
「できるんですけど、歌を使っていいって許諾をしてくださった関係各所への感謝を込めたいとこです! 全部のオリジナル楽曲のアドレスは張っておきますので、オリジナルのチャンネルでも聞いてくださいね」
※『真面目!!』『真面目~!!』『好感度上がることしかしないなこの娘!』『たまには年頃の女の子らしいところを見せてもいいのよ……?』『いや、彼女の中身は年頃の男子高校生なんだ』『あっ』『なるほど』
「なんかみんな変なところで察してるみたいですけど、明日、是非来てくださいね! お楽しみに!」
お読みいただきありがとうございます。
面白い、先が気になる、など感じられましたら、下の星を増やして応援などしていただけると大変励みになります。




